### 目的∧手段=絶対生存=絶対幸福
「申し訳ない。」
くたびれたスーツの男は正座をして
肘まで床について
一気に口上を述べた。
「私は
あなたに
危害を加えるつもりはない。
これ以上
近づくこともしない。
とにかく
落ち着いて欲しい。
もし、もしもだけれども、
良かったら
紅茶があるが飲まないか?
イエローラベルは好みでないか?」
彼は
神妙に神妙を重ねた
顔だけを
少し上げて尋ねた。
「貴方の分も含めて
自分で淹れさせて下さい。」
少し震えながらも
燐として
はっきりと
答えられた。
黄昏の魔術師が
少し震えながら
言ってくれた
言葉が
わたしにはあったから。
絶対に
名子ちゃんのことを幸せにする。
名子ちゃんのことを何があっても守る。
わたしは
もう誰にも
傷つけられないのだ。
彼が守ってくれるから。
彼に幸せにされて
彼を幸せにする
そんな未来が決まっているから。
もう一度、
彼の隣に帰りたい。
彼の上や下で
永遠みたいな瞬間に
芯まで
浸り漬かりたい。
深く深く
潜り込みたい。
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