### 完成直前の素晴らしきセカイ
素晴らしきセカイの計画者がいた。
まず、
計画者は自らの素晴らしきセカイを築いた。
次に、
自身の素晴らしきセカイに次々と外の人を呼び込んだ。
時が経つに連れて、
計画通りの素晴らしきセカイが
セカイを埋め尽くさんばかりであった。
素晴らしきセカイの外側では
大きな問題が起きていた。
計画者は
自身の計画通りに進めば
その問題も
いつか自然に解消されると
思っていた。
計画者の元に
計画にない
セカイの問題の解決策を持った者が尋ねてきた。
計画において用意された
文法を用いた
対話の末に
計画者の考えていた
素晴らしきセカイは破棄された。
計画の目的は
計画の達成でなく
より素晴らしいセカイの実現だったからである。
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