### 高々100KBの重み
何から調べればよいのか
見当も付かないままに
PCを開けると
デスクトップに
見慣れない
フォルダがあった。
中身は
幾つかのtxtファイル。
賢く健気な
女の子の日記。
4KBから7KBのtxtファイル。
思い出に浸り
時に微笑みながら読み進める。
日記を覗いたことを
彼女は怒るだろうか?
現実に立ち返り
思い出す。
モニタに
表示されている
文字列は
未来にあったことについての
記述である。
そう、
昨日のことだと記憶している
2週間後の出来事である
茄子と胡瓜の
牛と馬を横目にした
艶かしい情事と
事後の甘い一時に
関してが
記されていた。
最後のファイルを開く。
眠りに付いた頃の
彼女の想い
そして、
更に続きがあった。
私は
どんな顔をすればいいのか。
今の私以上の
戦慄の中に彼女はいる。
そこで
私の言葉を信じて
一人ぼっちで
闘っている。
彼女は
そこで
泣いている。
彼女の未来を
リライトしないといけない。
彼女を抱きしめ、
汗に濡れた
長い髪を慈しみつつ
機械で少しだけ焼かれた
その小さな背中を擦りながら
あの耳元で誓ったのだ。
絶対に
名子ちゃんのことを幸せにする。
名子ちゃんのことを何があっても守る。
彼女の耳元で
このセカイに宣誓したのだから。
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