永遠の少年

 始まりは、「ポケモンGo!」。

 昨年、緊急事態宣言で自粛生活が続く中、こどもが散歩を楽しめるようにと連れがスマホにダウンロード。

 「今日はイベントで○○がゲットできる」と、いそいそと出掛ける連れとこども達。

 なんか微笑ましい(ノ´∀`*)


 ポケモンにハマった息子は、クリスマスプレゼントに「ポケモンソード」をおねだり。サンタさんと「ゲームは休日二時間まで」の約束をし、switchデビュー。

 バトルに勝ちたい息子に乞われ、ネット上で強いポケモンを交換したり、卵を育てたり、奔走する連れ。果ては、息子のためにと分厚い攻略本を購入。

 私はゲームやらないからわかんないんだけど、そこまでやるもの……?(゜゜;)


 そしてある日。息子がカミングアウト。


 「お父さんは、『ポケモンシールド』やってるんだよ!」


 息子が手をつけてないポケモンのゲームまで購入し、新たなポケモンゲットに励んでいた様子。

 うっすら気付いてたよ。あなたがハマっちゃったんだよね( ̄▽ ̄;)



 今年、二度目の緊急事態宣言では、連れがポケモンカードゲームのカードを買うようになった。増えていくカードを保管するため、立派なカードファイルまで。

 「こどもが暇そうだから」と言っていたけれど。

 よく見ると、デッキが三つ。

 息子と娘と、連れ本人の分( ̄▽ ̄;)


 「こどもの頃、欲しくてもカード買えなかったんよ……」


 こどもの頃の夢を、大人になって叶えてるわけですね(^_^;)

 ちなみに四歳のユヅにはルールが難しいので、母と一緒に「ポケモン坊主めくり」やってまーす。



 先月、私が寝込んでいた時は、連れが突然アカヒレを購入。我が家にアクアリウムが出現。

 連れの職場(浄水場)では、ダムの水質管理のためにアカヒレを飼ってるのだが、同僚さんがその水槽を好き勝手いじってるらしい。なんでも、水槽にガン○ムが立ってて、課長に気付かれたら終わりらしい(勿論、公費ではなく自費でやってあるんですけど)。

 その方は、アクアリウムに凝りすぎて奥様から禁止されたのだとか……。


 「いや、お母さんと遊べなくて子どもがつまらなさそうだし、生活に変化をもたらそうと思って」

 

 もう、そんな言い訳要らないです(^_^;)


 近所にアクアリウムのお店がオープンしたのもあり、休日の度に苔だのエビだの水槽用ライトだの魚用の扇風機(!)だのを買ってくる連れ。

 そのうち、我が家の水槽にもガ○ダムがやってくるんでしょう(ノ´∀`*)



 先週の連休、私の実家に帰った。

 とっくに還暦を過ぎた父が、「蝉だ!」と一人で虫取網を振り回し、蝉を捕まえていた。

 得意気に蝉を見せる父に、ポカンとするリュウとユヅ。

 男の人って、いくつになってもそんな風なのかな( ̄▽ ̄;)



 「お父さん。あのポケモンバトル、なんでフレアドライブしか出さなかったの?」

 「相手のエースバーンが『跳び跳ねる』を使って飛行タイプになったからね。技が効かなくなって、フレアドライブしか出せなかったんだよ」

 「あ~、なるほどね!」


 今日も、私には分からない話題で盛り上がる連れと息子。傍らで、熱心にポケモンをお絵描きする娘。


 我が家には、

 いつかは少女になる四歳の娘と。

 少年になりゆく七歳の息子と。

 不惑之年が近づく、永遠の少年がいる。

 


 


 

 

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