第922話 2022/4/23 誤読とか
本日は4時起き。晴天なり。明日は雨らしいがな。洗濯も買い物も昨日済ませておいたし、今日はノンビリ寝転がっていよう。もうイロイロと精神的にしんどい。やや被害妄想のきらいが無きにしも非ずではあるが、まだ平常運転の範疇にあるだろう。「アニメ・特撮雑史」は今日で完結だ。明日からバーッと小説が書ける……はずもない。そんな上手くは行かないはずだ。とにかく少しずつ確実に前に進むしかないのだろうなあ。
ニホンゴムツカシイデスネ。毎日毎日こうやって日本語を紡ぎ続けてもう何年にもなるのだが、単語の意味や使い方がわからない、あるいはわかっていたつもりなのに急に不安になってググるケースのまあ多いこと多いこと。文章を書き慣れれば慣れるほど増えて行くような気がする。それだけ細かいところに気配りができるようになったとポジティブに捉えても良いのだろうが、この頭はいつになったらスラスラ文章が書けるようになるんだと苛立ちを覚える方が先に来る。
たとえば「劣等感」という言葉がある。これを感じるシチュエーションを表現するときどう書くか。「劣等感を感じた」「劣等感を覚えた」「劣等感を抱いた」、どれもほぼ同義である。よって前後の文脈や周囲の文字の配置などを総合的に勘案して使い方を選ぶ訳だが、この「総合的」というヤツが厄介なのだ。何せ正解がない。なので結局、自分の美意識だけの問題となる。
ところが人間の感覚は毎日微妙に異なるから、美意識だって変わってしまう。昨日許せたものが今日許せないなど珍しくもない。だから長編小説の推敲など大変だ。見直すたびに必ずどこか気に入らない点が出現する。1周前には気にならなかったはずの表現が、もう間違っているとしか思えなくなる。そしてそこを修正し、さらに3周くらいしたときに思うのだ。「最初の表現で良かったんじゃないか」と。この繰り返し。まったく何ともかんとも。
自分が書いた文章でこれである。ましてや他人の書いた文章など、ボケーッと読んでいたらとんでもない理解をしていることもあるはずだ。ただ読むだけならそれが表面化しないというだけで、おそらくはかなり誤読したおかしな情報を「知識」として取り込んでいる可能性がある。ヤバいヤバい。
何でこんなことを書いているのかというと、今朝産経新聞のこんな記事に目が留まったのだ。
「任天堂創業家が東洋建設に買収提案」
ボケーッとこれを見たとき、任天堂の創業家が東洋建設に対し(任天堂を)買収してくれと提案したかと思って驚いてしまった。でも何かおかしい。任天堂を買収できるような大企業なら、東洋建設の名前は虫けらだって知っているはずだ。でも知らない。そもそも何でゲーム会社が建設会社に買収してもらわねばならんのだ。
そこで記事を読んでみたら、任天堂の創業家の資産運用のための会社「ヤマウチ・ナンバーテン・ファミリー・オフィス」が、東洋建設に対して(東洋建設を)買収したいと提案した、という記事だったのだ。なるほど、それなら記事見出しにおかしな部分はない。虫けらが経済記事を読み慣れていたならこんな勘違いはしなかったのだろうし、任天堂創業家が資産運用の会社を保有していることを知っていればこの見出しで理解できたはずだ。
しかし実際のところ、経済記事に限らず見出しを見ただけで記事の中身を読まずに「へえ、そうなんだ」と思ってしまうことは少なからずある。従って同様の勘違いを過去にしている可能性は極めて高い。そんな低レベルな勘違いで恥をかくのもまあ一興と言えなくもないのだが、なるべくなら恥をかかずに済む方向で行きたいところ。やはりちゃんと記事を読まないとなあ、と改めて思った次第。
国連のグテレス事務総長が26日にロシアのプーチン大統領と、28日にウクライナのゼレンスキー大統領と会談することが決まったらしい。さて、「焼け石に水」となるのか「枯れ木も山の賑わい」となるのか。現実問題として国連に何ができるのだろう。話してどうにかなる状況ではないと思うのだが。
無論、だからといって何もしないのでは国連の存在意義が失われる。責任ある存在として責任ある行動を取らざるを得まい。とは思うのだが、まあ貧乏くじを引かされたな、とグテレス氏には同情する次第。
そのロシアにはいま欧米各国が経済制裁を科している訳だが、それでもEUはロシアから天然ガスを購入し続けている。これに対しロシア側は「ガスを買うならルーブルで支払え」と主張し、反発した西側諸国は「ドルかユーロでしか払わんからな!」と宣言した。はずなのだが。
22日、EUの執行機関である欧州委員会はロシアが天然ガスの購入代金をルーブルで支払うように「要請」していることについて、
1.先ずユーロもしくはドルで支払う
2.その後にルーブルへの換金を要請する
これによってロシアに対する制裁措置に抵触せずに済む、との考えを示した模様。うーん、ニホンゴムツカシイデスネ。ルールブックに違反はしていないのかも知れないが、だから何だ。ロシア側の好意に期待するとでも言うのか。経済制裁を科している自覚があるのだろうかと少々不安になる。
まあロシアへのエネルギー依存を1ヶ月2ヶ月で脱却しろというのは無理な話だとは思うが、ルールブックの外側でロシアを手助けできる道筋を残しておくのは、制裁が事実上骨抜きにされていることを意味する。ただでさえ侵攻の長期化が懸念されているのに、これが許されるのなら「だったらアレもコレも問題ないはずだ」とロシア側に近付く国が出て来るのは目に見えている。何と言うかかんと言うか。
短いが本日はこんなところで。室温は20℃を超えている。暑い。もう夏のことを考えねばならんのだなあ。はあ、ため息しか出て来ない。やれやれ。
まあとにかく今日は「アニメ・特撮雑史」を終わらせよう。話はそれからだ。
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