第676話 2021/8/20 本日も休業

 本日は10時起き。晴天。これはチャンスだと洗濯機を回したら、パラパラと雨の音。まあええわ、何とかなるやろ。そう軽く考え食事をして犬や鳥の世話をして、気付けば病院に行く時間。ドアを開ければザーザーと雨。


 家から駐車場まではちょっと距離があるのだが、多少濡れたくらいで死ぬ訳でもなし、問題はなかろうとカバンと財布を持って車に向かった。叙述トリックではない。まったくそのままの描写である。そう、傘は持って行かなかったのだ。雨が降っているというのに、完璧に忘れていた。おかげで診察が終わって調剤薬局に薬を取りに行く際、ザンザン降りの中をびしょ濡れになりながら歩くしかなかった。人間はこうやってボケて行くのだろうな。


 しかしこうして無事に戻って来れたので、結果オーライである。病院の帰りに必要な買い物もできたし、悪くない一日と言える。虫けらは何事においても非常にハードルが低い。その方が楽だしな。ハードルを上げて意識を高く持つというのも悪い生き方ではないのだろうが、虫けらには向いていない。常に低いところをウロウロしている方が性に合っているのだ。


 低いところで思い出したが、俳優の千葉真一氏が19日、新型コロナによる肺炎で亡くなった。82歳だった。年齢的にはワクチンを打っていてもおかしくないはずなのだが、どうも未接種だったようだ。いまさら言うまでもないが日本を代表するアクションスターの先駆者である。しかし、こういう言い方をするのもアレかも知れないが、彼は不遇の時代が長かった。


 演技もできるしアクションもできる、物凄い人であるにもかかわらず、何故か日本の芸能界では二流俳優であるかの如き扱いを受けていた。まあ日本の芸能界は良きにつけ悪しきにつけ歴史があるからな、「俳優とはかくあるべし」みたいな「常識」もあるのだろう。千葉氏はそれに真っ向から立ち向かった人物であり、ジャパン・アクション・クラブ(JAC)を創設し、自らに続くアクションスターを生み出すべく尽力した。


 結果としてこの試みはほとんど実を結ばなかったと言えよう。真田広之氏と志穂美悦子氏を見出したのは立派だが、やはり千葉真一氏を超えるスターは難しかった。ただそれでも日本の映像産業界に大きく貢献したのは間違いない。一時期日本の特撮ヒーロー番組に出て来るのはJACの所属俳優ばかりだった事もある。現在のように仮面ライダーや戦隊ヒーローが若手俳優の登竜門的扱いを受ける時代であったなら、JAC出身のスターはもっと沢山いたかも知れない。時代を先取りし過ぎた部分はあったのだろう。実に惜しい人を亡くした。合掌。


 病院でテレビを見ていたら、ワイドショーでアフガニスタンを取り上げていた。ただアフガニスタンで起こっている事を報道するのではなく、カブールに入っているCNNの女性記者を紹介する内容。2人の子供を持つ母親でもある女性なのに危険な場所で取材して凄い、みたいな取り上げ方だったのだが、時代遅れというか何というか。そもそも同じマスメディアとして自分たちの報道をどう見ているのか。「うちはCNNじゃないから」としか思わないのだろうか。別に戦地に赴けと言うつもりはないが、報道という仕事に対するスタンスがまるで違う事に違和感とか覚えないのかと思った次第。


 その後に行った調剤薬局のテレビではバスに閉じ込められて死んだ園児の話題を扱っていたのだが、ちょっと目を離した隙にサンマの初競りの話題になり、そして福島の桃の話題になっていた。変化が激しすぎて風邪をひきそうな勢い。真面目に見ていたら頭がおかしくなるだろう、アレは。とにかく何でもかんでも出せばいいと思ってるように見える。そらテレビ観る人も減るわ。


 そんなこんなで本日は休業。昨日はミステリーを1000文字、ファンタジーを300文字ほど。全然調子が上がらなかった。もっと頑張らないとなあ。と思っていると、窓に太陽の光が差し込んできた。はあ、何ともかんとも。

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