　本日は１１時半起き。外は明るいが雲が多い。日本各地で大雨が降っている模様。気分が重い。何ともならん事は理解しているのだが、何とかならんものかと思ってしまう。出て来るのはため息ばかり。口から小判でも出て来てくれないものかね。

　言葉というのは面白いモノで、意味がよくわからなくてもだいたいの雰囲気で使えたりするし、使われた方もだいたいの雰囲気で理解してくれたりする。新しい言葉やカタカナ語に多いのではないか。コンセプトだコンセンサスだコンプライアンスだ、正確な言葉の意味は知らないのに、なんとなくで使ってしまう。まあそれで会話が成立してしまう日本語という言語がユニークなのかも知れないが。

　その逆に、意味は理解できるのだが使わない言葉というのもある。たとえば「居直る」とか。それまで下手に出ていた相手が急に態度を豹変させ威圧的になる事を言うが、現代ではその辺をまとめて「逆ギレ」と言ってしまうのではないか。「あいつ居直りやがった」なんて言葉はもう落語でもないと聞かない気がする。

　昭和の頃まではまだ現役だったのだがな。かつては「居直り強盗」なんて言葉があった。泥棒にも種類とランクがあって、コソ泥、空き巣の類いはもっともランクの低い泥棒だったのだが、これが時折、誰かに見つかる事がある。するとコソ泥は追い詰められ破れかぶれになって、突如強盗へとジョブチェンジするのだ。文字通りの「盗っ人猛々しい」である。これが居直り強盗と呼ばれる。しかし最近の犯罪者は知能犯は徹底して知能犯だし、泥棒はもう初っぱなから強盗だからな。居直るもへったくれもない。時代が変わると犯罪も様変わりするのだろう。

　さて話はガラッと変わるが、シャンパンをご存じだろうか。そう、あのサイダーみたいな泡が出る酒である。いわゆるスパークリングワインの一種とされるが、元々フランスのシャンパーニュ地方の名産だった。これは国際的な人気を博し、かつては世界中の酒造メーカーがシャンパンの名前を使って泡の出る酒を売りまくった。しかし現在ではシャンパーニュ地方で、なおかつ特定の種類のブドウから決められた手法で作られたものだけがシャンパンを名乗る事ができる。はずなのだが。

　２日、ロシアで新しい法律がプーチン大統領の署名を得て成立した。この法律によれば、ロシア国内ではロシア産の泡の出る酒だけが「シャンパン」を名乗る事ができる。それ以外の物はすべてスパークリングワインとなる。そう、シャンパーニュ産の酒もスパークリングワインなのだ、ロシアでは。これを受けてフランスの高級ワイン大手はロシアの酒類輸入業者に出荷を停止すると通達している。

　確かにウクライナ問題などでフランスはロシアと対立する事が多いが、ロシアのこの態度は何とも大人げない。大国の余裕というものがまるでない。まるでどこぞのイカれた小国のようだ。シャンパンの名称を国際的に保護しているのは「知的所有権の貿易関連の側面に関する協定（ＴＲＩＰＳ協定）」であり、これはＷＴＯ協定を構成する一部である。もしかしたらロシアはＴＲＩＰＳ協定に加盟していないのかも知れないが、それでもＷＴＯには加盟しているのだ、もうちょっとやりようがあるのではないか。これではまるで居直り強盗である。

　まあ口さがない者に言わせれば「いかにもロシアらしい」のだろう。こういう国が核兵器を持って日本のすぐ隣にいるのだという事を、我々は忘れてはいけない。

　昨日の東京都議会選挙は投票率が４２.４２％、自民党は第一党になれたものの議席を減らし、公明党と合わせて過半数を取る事もできなかった。都民ファーストの会も議席を減らし第一党の座から引きずり下ろされた。共産党は改選前１８議席を１９議席に、立憲民主党は改選前８議席を１５議席にまで増やす事ができたが、お世辞にも勝ったと言い切れるほどの勝利ではない。まあ「立候補者全員当選」だけが目標だった公明党は、目標が達成出来たのだからある意味勝てたのだろうが、最初から勝利を投げ捨てているようなものだからな。いったい誰のために立候補しているのかという気がしないでもない。

　秋の総選挙の前哨戦とも言える注目度の高い地方議会選挙ではあるが、虫けらの生活には特に関係してこない。都民がこれでいいと思うのであれば、これでいいのではないか。

　熱海の土石流では、これを書いている時点で８０人の安否が不明となっている。胃の辺りが重くなる。もしこれが人災だったらと考えると、さらに気が滅入る。この先まだ１週間は全国的に雨模様、とにかく何も起きない事を祈るしかない。

　短いが本日はこんなところで。昨日一昨日は更新するだけで精一杯、まるで書けていない。今日もそんな感じなのだろうか。とりあえず、頑張れるだけ頑張ってみようと思う次第。