第596話 2021/6/1 名誉とか

 本日は1時半起き。午後ではない、午前である。ほとんど寝てないやん! でもまあ起きてしまったのだから仕方ない。二度寝をしないのなら朝が来るまでイロイロ書き綴るしかあるまい。やれやれ。


1. 能力や行為について、すぐれた評価を得ていること。また、そのさま。「名誉ある地位」「名誉な賞」

2. 社会的に認められている、その個人または集団の人格的価値。体面。面目。「名誉を回復する」「名誉を傷つける」「名誉挽回」

 以上はデジタル大辞泉からの抜粋であるが、一般的な意味での「名誉」とはこのどちらかであろう。

 人であれ集団や組織であれ、名誉はなるべく守られるべきである。悪い事をすれば批判されるのは仕方ないが、何もしていないのに悪口雑言で誹謗中傷されねばならんいわれはない。自分の名誉を守ってもらいたいと願うのなら、他者の名誉も守らねばなるまい。そこはお互い様である。社会は他者の名誉を守り合う事で成立するのだ。

 別に綺麗事を言ってる訳ではない。他者の名誉を守るというのは、プライバシーを始めとする、いわゆる「余計な事」に首を突っ込まないのが肝要となる。目には見えないテリトリーを侵害しないという事であり、非常に実用的な考え方ではないか。

 もちろん相手はそのテリトリーの中で何をやっているのかわからない。非難されるべき悪い事をしているのかも知れない。しかしそれを非難するのは、警察などの介入によりすべての悪事が明らかになったときだ。勝手に他人のテリトリーに首を突っ込むだけならまだしも、「何も悪い事をしていないのなら見せられるだろう」などと言い放つ連中がたまにいるが、これは他人の名誉を汚す行為であり、反社会的であると言える。本来なら社会的に抹殺されるべき存在だ。

 そう、冒頭の2にも書いてある通り、名誉とは社会的なものだ。名誉を汚す行為は反社会的であり、反社会的な事をすれば自らの名誉が傷つき、社会的制裁を受ける。そういうものなのだし、それで良いはずだ。賞賛も罰も社会の中で決定されるべきなのだ。しかし、これを家族の中で決定してしまう場合がままある。

 まあ家族もある意味社会の最小単位ではあるし、家族の中における名誉というのも成立しうるのかも知れないが、ご近所でちょっと評判が悪いとかいうレベルならともかく、人の命に関わる大事になってしまうケースがときどきある。顕著なのはイスラム圏ではないか。あとインドではカースト絡みで厄介な事になる。

 イスラム圏やインドには「名誉殺人」という概念がある。これは一族の、家族の、あるいは家父長個人の名誉が汚されたと感じられたとき、その罪を犯した家族を法に則らずに殺害してしまう事だ。もちろん法律では名誉殺人は禁止されている。だが法律だけでは人間の行動は抑えきれないのである。

 ついでに言うと、インドでは家族以外にも名誉殺人の対象が拡大する事がある。カースト上位者がカースト下位者に対して、言動が気に入らないからぶっ殺す、というレベルで殺人が行われるのも珍しくないのだ。日本に生まれて本当に良かった。

 さて昨年の話。イタリアに暮らすパキスタン出身の18歳の女性に、見合い話が持ち上がった。イスラム教徒は見合い結婚が多いらしい。相手はパキスタンに住むいとこだったが、女性はこれに反発した。彼女は社会福祉機関に頼り、昨年11月に保護施設に入った模様。両親を警察に訴えたそうだが、結局今年の4月に家に戻った。しかし、それ以来彼女の行方がわからない。それどころか両親とおじ、いとこ2人が行方をくらましている。おそらくはパキスタンに戻ったと見られる。

 警察が近くの防犯カメラ映像を調べたところ、行方をくらました5人が4月29日の夜にシャベルとバール、そしてバケツを持って家を出て、2時間半後に戻ってきた様子が映っていた。これをもって警察は最悪の事態を想定し、殺人の容疑で捜査を開始した事を5月29日に発表した。

 もしかしたらイロイロと込み入った事情があるのかも知れないが、これが事実として殺人なら、名誉殺人の一種であろうと思われる。子供は、特に未成年の女子は親の言葉通りに動くのが当然であり、それに逆らい親の名誉に傷を付けるなど万死に値する、といった感覚があるのだろう。

 ハムラビ法典の時代ではないが、こういう親にはさんざん社会的名誉を傷つけて汚辱にまみれさせてから死刑に処してもらいたい気分。それくらいやらないと、法的に禁止するだけでは何も変わらないと思う次第。


 デンマークの公共放送DRは5月30日、デンマーク防衛諜報機関(FE)がアメリカの国家安全保障局(NSA)に協力し、スウェーデン、ノルウェー、フランス、ドイツの高官に対しスパイ活動を行っていたと報じた。

 この報道にはスウェーデンの公共放送スウェーデン・テレビ(SVT)、ノルウェーの国営テレビ・ラジオNRK、ドイツ公共放送の北ドイツ放送(NDR)と西ドイツ放送(WDR)、ドイツ日刊紙の南ドイツ新聞、フランス紙ルモンドが協力したらしい。

 スパイ活動の対象にはドイツのメルケル首相などが含まれていた模様。とは言え、アメリカが同盟国へのスパイ活動を行っているという話がウィキリークスで暴露されたのが2010年であり、エドワード・スノーデン氏がアメリカによるメルケル首相に対する盗聴を暴露したのが2013年である。その時点で世間の反応は「ああ、やっぱりな」であった事を思い起こせば、どうにもいまさらなネタと言える。ただ、スパイ活動について「どうやって」の部分が少し詳しく明らかになったという点がニュースバリューなのかも知れない。

 まあ普通に考えて日本の内閣情報調査室や公安なんかも、アメリカの意向を受けて日本政府高官の情報とか集めてるんじゃないのかなあ。それを日本政府がまったく知らないという事もないように思う。その辺の腹芸も外交の内ではないか。


 日本政府は現在、新型コロナのワクチン接種を進めているが、一定期間内に日本国内で接種できる規模を上回るワクチン量を確保している。正直ちょっと間抜けだなと思わなくもないものの、まあ非常時である、大は小を兼ねる方向性は間違いではなかろう。

 そこで余ったワクチンを台湾に送れないかという話が出ている。台湾はずっと新型コロナの蔓延を押さえてきたのだが、ここに来て感染者数が増加傾向を見せており、ワクチン接種を急ぎたいところ。しかし中国の邪魔が入って思うように行かない。ならば日本で余っているワクチンを利用できないかという判断である。

 これについて中国外務省の汪文斌報道官は、31日の記者会見で、

「感染対策の名を借りて政治ショーを行い、中国の内政に干渉することに断固反対する」

「医療支援は命を救うという初心に戻るべきであり、政治的な利益をはかる道具に成り下がってはならない」

「われわれは最大限の努力で支援しようとしているが、民進党当局が中国製のワクチンを阻止している」

 と述べた模様。

 さん、はいっ。

 お ま え が 言 う な


 しかし書けん。どうしても書けん! という訳で昨日は書かなかった。いや、あまりにも書けないものだから、本当に書けないのか? と疑問に思ったのだ。で、その場で思いついた新作のファンタジー、つまり設定も何もかもまったく用意していない長編作品の冒頭を書き始めてみた。結果、スラスラと5000文字書けた。書けるやん! 

 やっぱりな、書く能力が落ちている訳ではないのだ。では何故書けないのか。実際のところは平たく言えば飽きているのだろう。読者の反応もないし、本人のやる気や使命感だけではやはり続かないのではないか。まあ続けるけどね。何とかいま考えている完結までには少しずつ続けて行きたいとは思っている。でもいつまで時間がかかるかなあ。

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