第557話 2021/4/23 小ネタ集

 本日は11時起き。うーむ、起きられない。業を煮やした犬が顔に乗ってきたので何とか目が開いたのだが、それがなかったら12時くらいまで寝ていた可能性もあった。やれやれである。

 さて本日は小ネタ集。どちらかと言えば中ネタ集と言った方が正確か。ネタがない訳ではないのだが、ほど良い長さの物が見つからなかった。そんな訳で始まり始まり。


 最近Twitterを眺めていて、ふと思った事。

・政府の新型コロナ対策は失敗だ! ←まあわからんでもない

・自民党政権は無能だ! ←まあわかる

・自民党は独裁政権を作ろうとしている! ←……んんん?

 これをバラバラの人間が言っているのなら仕方ない部分もあろうとは思うのだが、同じ人間が同一のツイートで書いていたりするからビックリする。独裁政権には独裁者が必要だという事がどうして理解できないのだろうか。いまの自民党に独裁者ができる器量の人物がいるか? 独裁者は誰でもできる訳ではないぞ。

 権力は誰だって欲しいのである。その誰だって欲しい権力を一手にして、なおかつ他の有力者を力尽くで黙らせられる人間でなくては独裁者はできない。エルドアンもドゥテルテもマドゥロも金正恩もみんなそうしている。そんな強い力を持った政治家がどこにいる。自民党以外を探しても、いまの日本の国内にはまず見つかるまい。

 もちろん日本が未来永劫絶対に独裁に突っ走らないという保障はどこにもないが、いまの自民党に独裁政権が作れるかどうかを考えるなら、憲法改正すらできないような連中に作れる訳があるまい。自民党は伊達に無能ではないのだ、舐めてはいけない。

 政治に限った事ではないが、海外を見て「他の国にできるのなら日本でもできるはずだ」と考える人は多い。自民党が独裁を企んでいると主張するのもそれと同類であろう。「海外には独裁政権がある。なら日本でも独裁政権が出て来るはずだ」と言いたいのだ。だが残念、日本は無能が政治家になる国であり、マスコミなどの大量援護があって初めて「大政翼賛会」が作れる程度の国なのだ。ナチスドイツの如き独裁政権など夢のまた夢である。

 別に日本を卑下している訳ではない。日本人に優秀な人材は沢山いる。そんな優秀な人材が政治の世界に入ってくれれば、と虫けらも思わないではないが、国には固有の文化と歴史というものがあるのだ。

 いまの政界は日本の文化と歴史が作り出した膿のようなものである。こんな薄汚い世界に、どうして優秀な人材が集まってくれようか。日本はこれからまたいつか大繁栄するかも知れない。しかし、おそらくそれは政治の能力によってではないはずだ。政治より政府より国家より強大な力が発生したとき、日本の政治は初めて変わるのではないかと思っている。


 現在ある国立公文書館は老朽化し手狭にもなったという事で、新しい公文書館が建設される事が決まっているのだが、その新国立公文書館の階段に過去から現在までの元号を刻印しようという案があったのだそうな。しかし21日に新国立公文書館の在り方を議論する超党派の議員連盟が開いた総会で、

「元号を踏みつけると感じる人が必ず出てくる。日本が歩んだ時代を踏みにじると感じる人は少なくない」

「尊いわが国の歴史の上を、人が歩いて行くというのは違和感がある」(以上時事通信)

 と問題視する声が保守派議員から上がったらしい。ふーん。

 たとえば電車の駅などで、階段の踏んで上る部分の垂直側面――「蹴上げ」と言うらしい――に「階段は走らないで」と書いてあったとしよう。これは日本語を踏みつけている訳だが、保守派の先生方は批判しないのか。明治チョコレートは明治と書かれた紙を破って食うのだが、それはいいのか。大正製薬と書かれた箱を捨てずに大事に保存している者が保守派政治家の中にどれだけいる。ショウワノートに文字を書く事を含めて、何でいままで問題にしなかったのだろう。

 別に元号を踏みつける事が正しいと言ってる訳ではない。元号に敬意は払うべきであるし、自民党の猪口氏が言うように壁に書いた方が無難ではあろうと思う。ただあまりにも主張が間抜けだ。これが日本の保守政治家のレベルなのか。無能か有能かという話以前という気がしないでもない。日の丸の国旗を踏んで喜ぶどこぞのキチガイ国家を放置して、日本人が使う日本の建物の階段に文句を言うのか。何が保守だ。何を保ち守っているのだ。気分で保守を名乗るのはやめてもらいたいところ。


 メディアは世論調査が大好きで、各社独自の調査結果を毎月のように報じている訳だが、朝日新聞がちょっと変わった調査をしたらしい。政治意識に関する調査なのだが、好き嫌いを「とても好き(プラス3)」から「とても嫌い(マイナス3)」までの7段階で選ばせた模様。その結果がなかなか興味深い。

「菅義偉」マイナス0.27

「枝野幸男」マイナス0.43

「自民党」マイナス0.11

「立憲民主党」マイナス0.59

「政府に批判的なメディア」マイナス0.27

「デモで声をあげる市民団体」マイナス0.66

 などの数字が上がってきたそうだが、これが事実だとするのなら、まず目を引くのが全部マイナスである事だ。政治とその周辺に関わる物事に対する不信感が表れていると言えよう。つまり管首相と自民党は嫌いだが、枝野氏と立憲民主党はもっと嫌いなのだ。さもありなんとしか言えない。

 しかし一番肝心なのはそこではない。「政府に批判的なメディア」とは書いているが「朝日新聞」と書いていないところがミソだろう。これを報じる記事は会員記事なので全部は読んでいないのだが、おそらく読めない部分にも朝日新聞の嫌われ具合は書いていないのではないか。メディアなんてのはそんなものである。もし新聞各社の名前が項目としてあれば、軒並みマイナス評価のオンパレードとなったに違いない。

 あと「デモで声をあげる市民団体」もマイナスだが、海外のデモはさておき日本のデモは常連さんがいるからな。その常連さんへの嫌悪感がデモに対するマイナスイメージを呼んでいるのだろう。常連さんが枝野氏や立憲民主党とつながっていたりしない事を祈るばかりである。


 2019年の3月、フランス空軍のラファールB戦闘機が複座の後部座席に民間人を乗せて飛んだところ、その民間人がパニックを起こして脱出装置を起動させたために後部座席が射出され、ラファール機は墜落寸前となった、という事件があった。ちなみにこの民間人がラファールに乗る事となった理由は職場の同僚のサプライズプレゼントであった。定年退職を祝って同僚たちが企画したのだ。当時フランス空軍の「柔軟さ」に驚き呆れたものである。

 さて22日、山口県上空を飛行していたF2戦闘機2機が空中で接触した。ケガ人はなかったようだが、当時このF2の1機の後部座席には民間人が乗っていた。「まさか空自もサプライズプレゼントか?」と一瞬思ったのだが、自衛隊の広報から依頼されたカメラマンだったらしい。なるほど、カメラマンにいい写真を撮らせようとギリギリまで接近して飛行したら接触してしまったのか。笑い事ではないのだが、まあ理解可能な事案である。とりあえず自衛隊がフランス空軍ほど「柔軟」でなかった事には安心した次第。


 本日はこんなところで。昨日は新作の短編(になる予定)を1500文字ほど書けた。長編の方は相変わらず進まない。ゼロではないものの。

 まあ、今日も何とか頑張れる範囲で頑張るしかない。ため息ばかりついていても始まらないのだ。

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