第553話 2021/4/19 英雄とか
本日は10時半起き。暑い。だが早朝は冷え込んだ。気温差で体がおかしくなりそうである。おかしくなるのは頭だけにしてもらいたい。ため息ばかりが出てしまうが、それでも洗濯機を回した自分を褒めてやろう。これで本日のタスクは終了。あとは明日だ明日。
1932年、第一次上海事変で敵陣を突破して自爆したとされるのが、かの有名な「爆弾三勇士」(「肉弾三勇士」とも言う)である。しかしこの3人が爆死したのは事実であり、その身元も特定されてはいるものの、彼らの爆死に至る経緯などについては、かなりの創作が入っているのではないかとの説は昔からある。当時は――当時も、か――新聞がある事ない事書きまくって世の中を煽り立てたからな、もはや実像などわからなくなってしまっているのだ。
とは言え、死んで白鳥になったヤマトタケルを例に挙げるまでもなく、意図するしないにかかわらず、古来より「英雄の死」にはとかく創作や誤解がつきものである。三国志の武将や日本の戦国大名の死の間際の逸話など、後代の創作にまみれまくっている。人間はいつの時代もそういうのが好きなのだろう。
さて先般刑務所に収監されたロシアの反政府活動家ナワリヌイ氏であるが、健康状態の著しい悪化がかねてより報道されていた。これを受けてアメリカのサリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)は18日、CNNによるインタビューで、もしナワリヌイ氏が死亡した場合、
「収監中にナワリヌイ氏の身に起きたことの責任はロシア政府にあり、国際社会から責任を問われることになるとロシア側に伝えている」
「さまざまな選択肢を検討している」(以上時事通信)
と述べた模様。
またEUのボレル外交安全保障上級代表もこの件に懸念を示し、ナワリヌイ氏への実刑は、
「政治的動機に基づき、人権に関するロシアの国際的義務に反する」(時事通信)
と釈放を迫った。アメリカとEUの足並みは揃っている。ように見える。
しかし実際のところどうなのだろうな。彼らは本当にナワリヌイ氏の解放を願っているのだろうか。もしかしたら、死んでくれた方がロシアに対する制裁がやりやすいとか思っていないだろうか。
もしナワリヌイ氏の健康と生命と自由が何よりも大切なら、他にやりようはあるような気がする。あえてロシアが受け入れにくい方向で圧力をかけていないか。無論この方向で圧力をかけてロシアが折れるのならそれに勝る事はないのだろうが、そうはならないように思う。
ここで折れたらロシアは西側に敗北した事になる。それは国内的に大きな地殻変動を産むだろうし、まさかプーチン大統領がそれを理解していないはずもない。制裁を科されようと何をしようとテコでも動かないだろう。欧米各国もそれはわかっているのではないか。わかっていてナワリヌイ氏を生け贄にしようとしていないだろうか。
ただし、これを善悪で推し量る事は非常に難しい。ナワリヌイ氏1人の死が招く事態が結果的にロシアの民主化を呼び寄せるのであれば、それは世界にとっての利益である。無意味な死ではない。だが彼の家族や支持者が望んでいるのはそんな世の中ではあるまい。
昔から「英雄の死」は政治のテクニックとして使われてきた。その英雄像が大きければ大きいほど、社会に与えるインパクトも大きくなる。欧米はいまナワリヌイ氏の死を前提として、彼の英雄像を大きくしようとしているのではないだろうか。それを非難する資格は虫けらにはないが、国際政治の世界は何とも非情だと思う次第。
遠近両用メガネといえばHOYAのバリラックスⅡ、と虫けらの記憶には刷り込まれているのだが、このバリラックスとはHOYA社のブランドではないとさっき知った。フランスのエシロール社のブランドなのだな。HOYAとは業務提携していただけらしい。その後エシロールとHOYAは提携を解消し、いまエシロールはニコンと合弁会社ニコン・エシロールを設立してバリラックスのメガネを売っているそうだ。
さてバリラックスとの提携解消後、「ホヤラックス」というパチモンみたいな遠近両用メガネを売っている光学機器メーカーのHOYAであるが、その創業者の娘婿にあたる前社長の死去に際して遺族に相続された資産管理会社の株式の価値が、納税の際に申告されたよりも高額であるとして、東京国税局より遺族に追徴課税50億円が科されたという。すでに納付済みであるそうだ。
まあ何と言うかな、50億円の追徴課税を受けても屁でもないような生活をしているのだろうと思うと、羨ましいやら妬ましいやら。ああ、「まーた税金取られちゃったよ」とか愚痴るような生活がしてみたい。
愛媛県には強豪剣道部を持つ高校があるのだそうだが、その剣道部の総監督が、自分の誕生日に部員から一人頭5000円、合計14万5000円を強制的に徴収していたらしい。いやな税金だな。この総監督は高校から解雇されたが、金は戻って来ない模様。
まあ資本主義社会に生きている訳であるから、金を稼ぐ方法を思いつくのを否定してはいかんのだろうが、拒否できない弱い立場の者からほぼ力尽くで奪う行為はさすがに容認できない。意地汚いと言われても仕方あるまい。本来なら恐喝なり強要なりで告訴されるべきだと思うのだがな、地方はなかなかそうも行かないか。
ミャンマーのヤンゴンに在住の日本人ジャーナリスト北角裕樹氏が治安部隊によって自宅から連行され、現在身柄を拘束されている模様。さて、今後日本政府に対して何らかの要求をしてくるのだろうか。しかし、こうなるともはや国軍も警察もただの悪党であるな。この先選挙なんかしたって国民は誰も支持しないだろう。どうやって国内を安定させるつもりなのか。何とも頭の悪いことである。
身柄の拘束と言えば、パキスタンではイスラム原理主義集団「パキスタン・ラバイク運動」の支持者らが18日、警察官や特別部隊員少なくとも7人を人質に取ったらしい。この集団の指導者が12日にフランス大使の追放を求めて身柄拘束され、これを切っ掛けにして反フランスデモが過激化した模様。
何でパキスタンで反フランスデモなんだ、と一瞬思ったが、パキスタンはイスラム国家であるからな、件のシャルリー・エブド紙によるムハンマドを風刺した絵の掲載に対し、反発がずっと続いているのだそうな。今回のデモではすでに警察官6人が死亡している。フランス大使館はパキスタン国内のフランス人に対し、一旦同国を離れるよう要請した。
たまに「人の怒りは数秒で収まる」みたいな言説がネットで流れてくるが、世界で起こっている物事を見る限り、事と次第によるよなあ、と思うところ。
本日はこんなところで。ネタが見つからなくて小ネタ集にしようかと思っていたのだが、存外に書けたな。良かった良かった。
昨日は600文字ほど書けた。少ないっちゃ少ないが、まあ頑張った方である。小さな事からコツコツと。今日も頑張れるだろうか。
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