第551話 2021/4/17 明記とか

 本日は3時半起き。夢を見たような見なかったような気分。外からは雨の音。気分は極端に落ち込んでいる訳ではない。が、体は激重。身動きが取れない。

 などと書いているうちにまた眠ってしまい、目が覚めたら11時を回っていた。しかしそこから実際に起き上がるまでさらに時間がかかり、体を起こせたのは12時だった。はあ、一日が短い。


 日本大百科全書(ニッポニカ)の解説によれば、独立国とは、

「完全な主権を有する国家で、国際法上、完全な国際法主体である。主権国家ともいう。国際法上、ある政治団体が国家といえるためには、国家を構成する要素として、永久的住民(国民)、明確な領域、政府、他国との関係を取り結ぶ能力(外交能力)の四つを備えていなければならない」

 のだそうな。

 独立国かそうでないかの一つの基準としてわかりやすい例が香港である。現在は瓦解したが、かつての香港は一国二制度の元、永久的住民と明確な領域、そして政府を保有していた。だが外交能力はなかった。市民外交的な交流は結べたが、条約などを締結する能力は保有していなかったのだ。故に、香港は独立国ではない。

 では台湾はどうだろう。たとえば台湾が外国と条約を締結しようとしたとき、台湾を自国領であると主張する中国政府に何ができるだろうか。「猛烈な不満」を表明する事はできるし、相手国側に政治的外交的圧力をかける事もできるが、条約締結を「禁止」する手段は保有していない。すなわち台湾には外交能力があるのだ。これを否定する事は中国政府にはできない。無論口先だけで否定はするだろうが、中国のいう事を聞かねばならない理由は台湾側には存在しないのである。

 台湾は中国から法的にも軍事的にも経済的にも支配を受けていないため、中国の意向に従う必要性がまったくない。中国政府が何を言おうが、台湾と中国の関係は事実上隣国関係である。宗主国と属国・衛星国の関係ですらない。つまり台湾は完全な独立国である。

 その台湾の主権を主張する中国の態度は「内政問題」とはとても言えない。明らかに「外征」を行おうとしている。現代はたとえ相手が国連加盟国ではなくとも、対外侵略行為など許される時代ではないのだ。

「日本は中国を侵略したのに」云々という声が上がるかもしれないが、そういう文句は100年前に言え。日本は元寇についてモンゴルに謝罪や賠償や反省を求めた事などない。それが普通の国である。

 中国政府も国民も、もう随分甘い汁を吸ったのではないか。そろそろ反動が来る事を覚悟すべきであろう。いつまでも永遠に発展は続かない。どんな国家にも黄昏時は必ず訪れるのだ。そもそも中国の歴史を振り返って見ればいい。発展し続ける国家など存在し得ないのは明らかなはずだ。共産党政権もまた同じ。中華人民共和国はもう十分に発展した。あとはいつも通り瓦解すべきである。

 16日、アメリカのホワイトハウスにおいて日米首脳会談が行われ、その後日米両国による共同声明が発表された。

「台湾海峡の平和と安定の重要性を強調するとともに、両岸問題の平和的解決を促す」(NHK)

「香港及び新疆ウイグル自治区の人権状況について深刻な懸念を共有」(ロイター)

 と明記、中国を強く牽制している。

 とは言うものの、「両岸問題」「平和的解決」という言葉を使ったのは中国への配慮だろう。この配慮が必要かどうかは疑問を感じるところ。アメリカ側はもっと厳しい文言を盛り込みたかったのだが日本の意向を尊重した、みたいな論調がメディアには散見される。それが本当かどうかが我々に明らかにされるのはまだ先の話となるが、とにかく台湾情勢に言及したという点に関しては評価すべきではないか。管首相の支持率も上昇するかも知れない。

 しかし正直なところ、まだ危機感が足りないような気はしないでもない。まさかこの期に及んで話せばわかるなどと考えているのだろうか。いい加減、話してもわかるはずなどないという前提に立ってもらいたいところなのだが。

 日本とアメリカは、今後EUやイギリス、カナダやオーストラリアとも協力して中国を追い込んで行かねばならない。そのまず手始めとして、今回の日米共同声明は位置づけられるのではないか。しかしその割にはあまり踏み込んでいないなという気がする。

 言うまでもないことだが、戦争は絶対にゴメンだ。ミサイルを撃ち込まれるのも撃ち込むのも勘弁してもらいたい。ただしそれは理想論である。人間は理想通りに生きられる存在ではない。どこかで割り切り、覚悟を決めなければならない。国民に覚悟を要求するのなら、まず政府が覚悟を決める必要があろう。どんな種類の、どの程度の覚悟を国民に要求するのか、政府には腹を決めて説明してもらいたいと思う次第。


 16日、キューバのラウル・カストロ第一書記が退任したのだそうな。故フィデル・カストロ議長の弟であるラウル氏であるが、もう89歳である。権力は2019年に就任したミゲル・ディアスカネル大統領が引き継ぐのだろう。今後のキューバは彼が率いて行く事になる。

 なるのだが。このディアスカネル氏、就任から2年を経ても影が薄い。やった事と言えば首相を任命したくらいしか話題になっていないのではないか。特に悪い噂は聞かないものの、良い噂もとんと聞かない。まるで存在感がないのだ。

 ラウル氏から権力を事実上禅譲された訳で、それなりに有能である事は事実と思われるのだが、アメリカの大統領選挙が終わったときにメッセージをTwitterで発信して以降、目立った動きはない。バイデン政権誕生はキューバにとって大チャンスだと思うのだが、何かイマイチどうにもアレだ。あまり余所の国の心配をしている場合ではないのだけれど、果たして大丈夫なのだろうか。


 本日はこんなところで。んあー、体が重い。雨降ってるとどうしようもないな。まあ夜には雨も上がるようだし、少しは頭も動くようになるだろうか。

 昨日は全然まったくまるでダメだったが、今日は多少なりともマシだろう。と、期待したいところ。

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