第535話 2021/4/1 4月1日

 本日は9時半起き。昨日買い忘れた物を買ってきたり駐車場の料金を支払ったりなどなど。天気が良いと体調も軽快だ。


 さて4月1日である。エイプリルフールである。うーむ。去年に比べると世の中の不謹慎ムードは薄れているように思うが、だからといって何かネタが思い浮かぶ訳でもない。自動車メーカーのVolkswagenがVoltswagenに改名する、という話がアメリカであったらしい。エイプリルフールネタが事前に漏れたようなのだが、そんなに面白いかな、これ。


 まあおそらくは虫けらのアンテナに引っかからないだけで、例年通りエイプリルフールネタをやっている企業なり団体なりはあるのだろう。だが面白い嘘は難しい。本当に難しい。


 特にエイプリルフールの場合は、エイプリルフールネタである事がハッキリわからないと意味がないからな。ただの嘘ではダメなのだ。わかりやすくて笑えてなおかつ「お、なかなかやるな」と思わせる嘘が求められている。面倒くせー! 死ぬほど面倒くせー! そんな縛りのある嘘なんて思いつかないし、仮に思いついても披露などしたくないのが正直なところ。


 虚構新聞は年に1度この日だけは本当の事を報じるのだが、何となくその気持ちがわかる気がする。バレンタインデー近くになるとチョコレートを買いづらくなる心理が働くが、アレに近いかも知れない。毎日毎日フィクションの世界を描いているのは別に4月1日に褒められたいからではないのだ。


 何と言うかその、もっと純粋に、単純に、シンプルにフィクションに没入してもらいたい。「うんうん、エイプリルフールだからね」とか思われたくないのだ。フィクションはエイプリルフールのために存在するのではないのだから。


 うむ、我ながら面倒臭いヤツだとは思う。思うのだが仕方ない。おそらくはフィクションを書き続けている間は毎年この日にこんな事を考えるのだろう。「意識しなきゃいいのに」というのはまったくその通り。例年は意識せずスルーしてきたのだが、今年の微妙な空気感はスルーしづらかった。実のところ、みんなもうはしゃぎたいのだろう。新型コロナとかもういいよ、と言いたいのではないか。


 まあ深刻な顔してたって新型コロナにかかるときはかかるからな。不謹慎を連呼しても意味はない。実際に対面かつ近距離で騒ぐのは規制されても仕方ないが、ネット上ではしゃぐくらいは許されてもいいと思う。笑わないのは免疫力の低下を招く可能性もある。たまには嘘で大笑いするのも良いのではないか。


 でも、嘘をつかない自由だってあるのだ。虫けらは静かにしていよう。


 ご想像の通り、本日はネタがない。……いや、ネタはあるか。ミャンマー情勢について、国連の事務総長特使が「前例なき規模の内戦に陥る可能性が高まっている」(時事通信)と安保理で発言しているし、これに対して中国が「一方的な圧力や制裁をはじめとする強引な手法を取っても、対立を激化させ、事態をいっそう複雑にするだけだ。決して建設的ではない」(AFP) と制裁に反対している。このため安保理は動きが取れない。もちろん、ならばどうすれば良いのかという解答を中国は示していない。


 アメリカ国務省はミャンマー問題で中国を非難し、中国外務省は新疆ウイグル自治区のジェノサイドなどを指摘したアメリカ国務省の人権報告書に猛反発している。


 アフリカのニジェールではクーデター未遂が起き、日本では大阪府と、兵庫県、宮城県の3府県に、新型コロナに対する「まん延防止等重点措置」を今月5日から5月5日までの31日間適用する方針を政府が示した。


 うん、話題はあるのだ。あるのだが、楽しくない。書いていても、調べて掘り下げても面白くも興味深くもない。ただただひたすらにウンザリさせられるだけだ。人類に希望を抱くのがつらくなる。


 もうちょっとこう、「ああ、この時代に生きてて良かった」とか思えるニュースはないものだろうか。どこもかしこも眉間に皺が寄るような話ばかりで息が詰まる。多少悪趣味でもいいから、はっちゃけて大笑いできるようなネタが欲しいと思う次第。でもそれを今日出すと嘘と思われてしまうのか。難しいな。


 本日はこんなところで。昨日も書けなかった。台詞が出て来ないとどうしようもないな。二進も三進も行かない。うーむ。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る