第397話 2020/11/14 元の木阿弥とか

 本日は1時起き。起きたと言っていいのか。眠れなかったと言うべきな気もするのだが、まあとにかく3時間ほどしか眠っていない。検査は月曜なのに、いまから緊張しているのだろうか。

 時間的に余裕があってイロイロできる状況なのだが、どうにもこうにも気が乗らない。時の流れがすんごい遅い。厄介な厄介な。何かしないと参ってしまうぞ。自慢じゃないが虫けらは精神的に脆弱だし、長時間耐え続けるような体力はないしな。ああやだやだ。早く過ぎ去ってくんないかねえ。


 虫けらは戦国時代には詳しくないので、筒井順慶の名前は知っていたものの、どこの国のどんな武将なのか知らなかった。奈良の武将だったのか。コーエーの『信長の野望』はやってたんだがな、全然記憶にないのだ。まして小説家の筒井康隆氏のご先祖様に当たるとは。調べてみて「へえーっ」という感じである。

 さてこの筒井順慶には逸話がある。正しくは父親の筒井順昭の逸話なのだが、この順昭の最期は戦死ではなく病死であった。で、武田信玄の『影武者』よろしく順昭の死も外部に伏せられた。

 そのとき嫡男の順慶(当時は藤勝)はまだ3歳、当然元服しておらず、彼が成人し家督を相続できるまで何とかごまかす必要があったからだ。しかし一国一城の主がそう長い間誰にも会わずに過ごすというのは難しかったようで、何とか代役を立てねばならなかった。

 そこで白羽の矢が立ったのが盲目の法師、木阿弥。順昭と外見が似ていたという説と声が似ていたという説があるのだが、まあその辺はともかく、木阿弥は順慶が元服(って言っても6歳だけどな)するまでの間、筒井家を守り、その後褒美をもらって故郷に帰った。一介の法師が嘘とはいえど一度は大名になり、その後また法師に戻ったのだ。ここから生まれた言葉が「元の木阿弥」である。

 現在、言葉のイメージとして、「元の木阿弥」と言われると「すべてがおじゃん」

「台無し」「大失敗」みたいな感じを受ける。だが本来的な意味を考えるのなら「計画通り」「してやったり」「大成功」という感じであるべきだろう。これでは木阿弥がちょっと可哀想な気がする。

 さて、新型コロナウイルスの世界的感染拡大以降、最も大きな影響を受けた産業の一つが観光業である。中でもクルーズ船事業は日本でダイヤモンドプリンセス号の問題が起こって以来、どん底に落ちた。世界中でクルーズ船の寄港が拒否され、多数の船が長期間太平洋や大西洋などを彷徨っていた。カリブ海も同様である。

 しかし7日、カリブ海クルーズの再開第1号のクルーズ船がバルバドスから出航した。久々の仕事である、乗組員の興奮は如何ほどであったろう。ここに至るまでの数ヶ月間は苦労したに違いない。もちろん乗客たちも楽しみにしていたはずだ。

 ところが11日、グレナディーン諸島に差し掛かったところで乗客の1人に新型コロナの陽性反応が出て、バルバドスに帰港しなければならなくなった。その後の検査の結果、乗務員は全員陰性だったが、乗客から複数の陽性患者が出たそうだ。現在乗客と大半の乗務員は自室で隔離措置に入っているという。

 何と言うか、まさに「元の木阿弥」であるな。これまでやって来た事がすべておじゃんになってしまった。この船会社がどんな会社かは知らないが、少なくともいい加減な感染予防策を取っていたのなら当局だって許可を出さなかったろうし、客だって敬遠したろう。クルーズの再開ができて客が集まったという事実は、相当しっかりした対策を取っていた事をうかがわせる。それでもこうなってしまうのである。恐るべし新型コロナ。

 ただ、恐るべし恐るべしと怖がってばかりいても仕方ない。経済を回さなければ国だって自治体だって立ち行かなくなるだろう。だからキッチリ範囲を明示するべきなのだ。「ここまでは可能な限り経済を回しますが、この数字が出たら全面的に止めます」というラインを明らかにして、国民に協力を求めるべきである。国によって感染状況は違うので世界統一基準は作れないだろうけれど、方向性は国際社会でそろえた方が良いように思う。

「緊急事態宣言を出す状況にはない」と言うだけではなく、どういう状況になれば出すのか、GoToキャンペーンを見直すのか、日本政府もそろそろ明らかにした方が良くないか。第1波、第2波を乗り切ったからと言って、第3波で医療崩壊を起こしては元の木阿弥である。冬はまだまだこれから長い。希望的観測を持つのはちょっと早過ぎると思うところ。


 デフォルト(債務不履行)とはよく聞く言葉だが、イマイチ意味はわからない。経済的に大変な事になっているのだろうとは思うものの、どのくらい大変なのかについてはピンと来ないのが現実である。ざっと調べてはみたのだがな、やっぱりよくわからないのだ。

 アフリカ大陸南部の国ザンビアが、事実上のデフォルト状態になっているらしい。ザンビアの場合には外貨建て国債、つまりドルとかユーロで買われた国債の利払いについて延期できないか債権者と協議していたのだが、これがまとまらなかった模様。

 ただ、だからといってザンビア国債が紙くずになってしまった訳ではない。利子の支払いは遅延するものの、払わないとは言っていないからだ。これが利子はともかく元本が返せないとなれば完全なデフォルトとなる、らしい。

 まあ、いまは新型コロナのおかげで先進国も経済的に厳しい状況が続いている。まして途上国をや。これから年末にかけてこんなニュースが増えるのかも知れない。


 アフリカと言えばエチオピア北部のティグレ州では、連邦政府軍と州を支配するティグレ人民解放戦線(TPLF)との戦闘が続いている。1万人以上が隣国スーダンへと避難したそうだ。ただ、人権団体アムネスティ・インターナショナルの声明によれば、戦闘に関係ない一般市民が数百人レベルで虐殺されているとの事。

 目撃証言によると襲撃したのはTPLF系の集団らしいのだが、現地から情報を外に発信する手段がないので、本当のところはわからない。ただアムネスティはエチオピア政府に通信網の復旧と監視の許可を求めているから、少なくともエチオピア政府主導による虐殺ではないと考えているのかも知れない。


 そのTPLF出身でマルクス主義者のテドロス氏が事務局長を務める世界保健機関(WHO)が中国寄りだとは以前から言われているので、いまさら驚くような話題ではないが、WHOのFacebookページのコメント欄では「Taiwan」や「Winnie the Pooh」といった言葉がフィルターに引っかかり、投稿できなくなっていたらしい。指摘を受けて現在は台湾について投稿できるようにはなっているらしいが、プーさんについて投稿できるかどうかは不明。

 いっそ金盾の向こう側に公式サイトを作れば、わかりやすくて良いように思うのだがな。そういう訳には行かないのだろうか。


 本日はこんなところで。うーむ、眠い。嫌な眠気だ。

 古い作品はある程度手を入れたので、そろそろ投稿を始めようかと思っている。もう書き終わってるからな、毎日同じ時間に投稿できる。これなら読者数も稼げるかも知れない。まあ稼いだからどうなのだという気もするのだけれど。

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