第384話 2020/11/1 カナダとか

 本日は8時起き。んあー、書けない、書けない、書けない。全っ然書けない。まいった、特大のスランプが来ている。脳みそがもうこれ以上書きたくないと駄々をこねてる状態。まずいな。ここまでだましだましやって来たのだが、ちょっとインターバルが必要かも知れない。


 カナダは不思議な国である。別に軍事超大国ではないし、とりあえず世界で十指には入るものの――インドやブラジルよりは一段落ちる――特に言うほどの経済大国でもなく、かつて世界中に植民地を持っていた訳でもないから国際的発言力だって限られているはずなのに、しれっとG7に居たりする。もしもアメリカと国境を接していなかったら、ここまで重視される国ではなかったろう。

 カナダのリーダーであるトルドー首相は若くてハンサムでスマート、家庭を愛する常識人で強いリーダーシップを発揮する、国際会議などでは華のある人物だが、ときどきチョンボをやらかす。まあそのたびに誰かしら助けてくれるので、人望はあるのかも知れない。先般の選挙ではアメリカ前大統領のオバマ氏が応援してくれなかったらヤバかったという見方もある。イギリスのジョンソン首相やフランスのマクロン大統領とは気が合うのか、パーティなどではよく近くに居るようだ。

 カナダは歴史的経緯からフランスとも距離が近い。フランス語は全国で第2公用語であり、ケベック州ではフランス語のみが公用語と決められている。フランス語しか話せない人が国民の13%ほど存在するらしい。1割以上というのは政治的に大きな数字である。選挙結果を左右しかねないからだ。

 そんなカナダで、30日トルドー首相は記者会見において、フランスのシャルリー・エブド紙の風刺画問題に関連し、「表現の自由は常に擁護される」と強調しながらも、「だが、表現の自由に限度がないわけではない」と主張した。

「他者を尊重して行動し、同じ星に暮らし社会を共有する人々を恣意的あるいは不必要に傷つけないよう努めるべきだ」

「例えば、混雑した映画館で(火事でもないのに)火事だと叫ぶ権利は誰にもない。常に限度がある」(以上AFP)

 丁寧に言葉を選んではいるが、要は「あえてイスラム教徒を傷つける必要があるのか」と言いたいのだろう。フランスの対応を非難するというトーンではないものの、諫めているとは言えるのかも知れない。

 これは非常に勇気の要る言葉であったろうと思う。フランス系の国民を敵に回しかねない発言だからだ。だがそこをあえて苦言を呈したその実直な姿勢は評価されるべきである。フランス政府はこういった声に応えるべきだ。態度を硬化させず、もっといろんな声に耳を傾け、解決の道を模索しなくてはならない。

「預言者を冒涜する権利がある」などという言葉は、イスラム系の移民を大量に受け入れる前に言うべきだった。受け入れておいてからそれを言うのは後出しジャンケンである。もう現実にイスラム系住民は大量にフランス国内に暮らしている。嫌なら出て行けと言われても、彼らには行き先がない。ならば融和する以外に手はあるまい。

 フランスの外相は、いま国民はどこに居ても危険な状態であると警告を発し、内相はフランスとイスラム過激主義は戦争状態にあると述べたそうだが、それはフランス国民が望んだ訳ではあるまい。もう少し何とか穏便にできないものか。政治家は対立を煽るだけが仕事ではなかろう。人が死なずに済む方法を考えてもらいたいところ。


 エーゲ海で30日に発生したマグニチュード7の地震により、トルコとギリシャ両国で少なくとも27人が死亡し、800人以上が負傷している。震源が地下10キロと非常に浅いところだったようなので、震度は相当大きかったと思われるが、建物の崩壊などの被害はトルコ側に偏っているようだ。

 いますぐトルコに救援を出せという声があるようだが、物理的距離もあってそう簡単ではない。人材だけ旅客機で送れば良いという話ではないしな。機材諸々を送るとなれば、日本国内でも大移動になる。台湾や中国程度の距離であれば何とかなっても、トルコまでとなればかなり難しいだろう。

 だが、日本政府としてトルコ側に「何かできる事はないですか」とたずねるくらいはすぐできるはずだ。現在の政権はそれをやったのだろうか。2日経ってもそういう話が聞こえてこない。その辺はちょっと気になるところではある。

 また、こういう事が起こるたびに国際的な専門の救援組織の必要性を感じる。サンダーバードではないが、国際救助隊の設立を世界は真剣に考える頃合いなのではないだろうか。日本がそれを言い出しても良い気がするのだが。


 映画『007シリーズ』などで有名な俳優のショーン・コネリー氏が亡くなったと31日にBBCが報じた。90歳だったという。冷静に思い起こしてみれば、虫けらには彼の映画をまともに観た記憶がない。だが名前も顔も知っている。何故だ。まあ銀幕の大スターというのはそういう存在なのかも知れない。ご家族にはお悔やみを申し上げる。


 短いが本日はこんなところで。そんな訳で11月1日、月の初めに頭を切り替えたいのだが、これがなかなか難しい。さて、今日はどうしたものかな。はあ、疲れる。

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