第364話 2020/10/12 500年とか

 本日は午前3時半起き。早起き出来た。単に睡眠が浅いだけな気がしないでもないが、昼まで寝てる事を思えば随分と健康的ではないか。今日は午前中に郵便局に行かねばならないのだけれど、時間的には全然余裕と言える。体調は悪くない。メチャメチャ元気! と言えるほどではないものの、目盛りはプラスだ。ただ、これだけポジティブ要素が重なると、なんか手酷い大失敗をしでかしそうな悪い予感が頭をよぎってしまう。おそらくは単なる考えすぎなのだが。


 いまから500年前の日本というと戦国時代真っ只中、あと14年で織田信長がオギャアと誕生する、といったタイミングである。現代とは人々の意識も世間の常識もまったく違った時代、この頃に敵を滅ぼした武将の子孫が、滅ぼされた側の子孫に謝罪するといったイベントというか茶番というか、そういう類いの事がたまにあったりする。当事者の自己満足以外に何の意味があるのかは知らない。そんな事をしたところで、500年前の人が反省したり罪を許したり恨みを消し去ったりする訳などないと思うのだが、いったい誰のための謝罪なのだろうな。

 ところで、ここをよく読んでくださっている方ならお気づきだろうが、虫けらはローマカトリックに対して懐疑的である。有り体に言えば嫌いな宗教だ。まあ、そもそも好きな宗教などないのだけれどな。だがそれにしたってこれはちょっとどうなんだろう、と思う記事があった。

 メキシコのロペスオブラドール大統領は10日、バチカンのローマ教皇に書簡を送った事を明らかにした。その書簡の内容はこうである。

「スペイン人コンキスタドール(征服者)が1521年にメキシコに到達した後の『最も非難されるべき残虐行為』について、スペイン国王と同国政府、バチカンのカトリック教会は謝罪すべきだ」

「われわれから寛容な態度を受けるのに値するが、それだけではなく、彼らの信仰や文化を冒涜ぼうとくする行為を二度としないと誠実に公約してしかるべきだ」(以上AFP)

 言いたい事はよく理解できる。スペイン国王もローマ教皇も、個人的に頭を下げるくらいなら構わないと思うかも知れない。しかし公式に謝罪するとなると話は別だ。問題が一気に政治化してしまう。下手に謝罪して、

「罪を認めたのなら補償しろ」

「罪をあがないたいのなら相応の地位や立場を約束しろ」

 などとメキシコが言い出したりしたら大変である。いまのロペスオブラドール大統領がそんな事は言わなくとも、将来の大統領が言い出すかも知れない。だから公の立場にいる者の頭は、個人的見解では下げられないのだ。

 確かにスペイン国王の名の下に多くの原住民が殺され、ローマカトリックの神の名の下に土着の信仰や文化が破壊されたのは間違いないのだろう。その惨劇は忘れ去られるべきではない。だが同時に、そのときのスペインの侵略がなければいまのメキシコの繁栄もない。現代文明を全否定して古代の生活に戻るとでも言うのなら別だが、現代社会の便利さを享受しながら、それを与えたスペインに「与えてくれとは頼んでいない」というのはどうなんだ。

 まあ虫けらも、ローマカトリックに対しては「過去の事を知らんぷりしてる連中が何を偉そうに」という気持ちを持っている。戦国時代のイエズス会は奴隷貿易で日本人を海外に売り払って金儲けをしていたからな。日本でやってたって事は他の国でもやってたはずだ。だがバチカンはそういった事実を公式には認めていない。何が天正遣欧少年使節団だよ、この偽善者が、と思いはする。

 だが多くの日本人は500年前の事実について、いまさら謝罪を求めたりはしないだろう。謝罪を受けるべきは現代の我々ではないしな。過去を水に流すつもりなどないが、過ぎ去った事実はもう取り返しがつかないのだ。謝罪も認められず許される事もなく、煉獄の炎で身を焼かれ続ければいいと思う。

 そういう視点に立てば、謝罪すれば過去を水に流してやっても良いというメキシコ大統領の提言は、宗教的優しさに満ちたものであるとも言える。現実問題として水に流せるのかどうかは不明だが、建前としては立派だ。しかしスペイン国王もローマ教皇も、おそらくは俗物だろう。将来にわたって絶対に政治問題化させないという保証でもない限り、公式謝罪には難色を示すのではないか。王様だキリストの弟子だと言ったところで所詮は人間なのだ。理想的な対応を期待してはいけない。


 3日前の9日、アゼルバイジャンとアルメニアの両国外相がモスクワでロシア外相を交えて会談し、10日正午からの停戦を合意した。しかしその停戦直後から、「相手が停戦を破っている」と双方が主張し、共に民間人居住地が爆撃された。多数の死傷者が出ている模様。

 これロシアの面目が丸潰れなのだが、どうするのだろうな。アゼルバイジャンとアルメニアは共に旧ソ連構成国、しかしロシアを親分とは思っていないのだろう。無視こそしないが服従しようともしない。これは厄介だぞ。

 ロシアにしてみれば自分ちの裏庭で殴り合いの喧嘩が起きているのに、それを止める事すらできないのだ。普段威勢の良い事を言っていた分、周囲から「実は頼りないヤツじゃね?」と見られるのは必至である。

 しかもアゼルバイジャンの背後ではトルコが支援している。ここでロシアが迂闊にアルメニアを支援すれば、ロシアとトルコの代理戦争の構図が完成する。そうなれば長期化、泥沼化は避けられない。

 ウクライナのクリミア半島を武力併合した件でロシアは西側諸国から経済制裁を受けている。表向きは平気な顔をしているが、実際のところ懐具合はかなり厳しいはずだ。トルコと事を構えたくはないだろう。それにトルコはNATO加盟国だ。もしNATOまで絡んできたら、エラい事である。そんな大規模な戦争をやる余裕なんてあるはずがない。だからアゼルバイジャンとアルメニアには何としても停戦してもらわねばならないのだ。

 鍵を握るのはやはりトルコだろう。もしロシアがトルコと直接対話で話をつける事ができれば、戦いは収束するかも知れない。逆にトルコが首を縦に振らなければ、この戦いは延々終わらないかも知れない。

 1つの方策として、アメリカを使うという手もある。ロシアとトルコの間をアメリカに仲介させるのだ。トランプ大統領なら喜んでやるのではないか。ただし11月の選挙に勝った後でなら、だが。

 アゼルバイジャンとアルメニアの戦いをいますぐ止める妙案はない。しかしこうしている間にもどんどん人が死んで行くのだ。どうにも無力感に苛まれる次第。


 共同通信の報道によれば、政府は航空自衛隊のF2戦闘機の後継機として、無人機の導入を一時検討したらしい。当時の河野太郎防衛相がコストの削減などを理由として採用を主張したと記事にはある。ただこの無人機というのがよくわからない。

 有人機をリモコン操縦できるようにした物を指しているのか、専用機として新規開発した物なのか、あるいはすでに米軍が使用しているプレデターなどのUAVを指しているのか、共同通信の記事を読んだだけでは判断ができない。

 そもそも共同通信の記事の意図がわからない。

「リモコンで戦争ができるようにするなどけしからん!」と言いたいのか、あるいは「いまの技術で専用無人戦闘機の開発など無理に決まっている! それは税金の無駄遣いだ!」とでも言いたいのか。虫けらのように軍事に疎い者にもわかるような記事を書いてもらいたいものである。

 まあ共同通信の報道だからな。こんな事実そのものがなかったとしても、別に驚きはしないのだが。


 本日はこんなところで。さすがに眠いが、とりあえず郵便局に行ってくるくらいはできるだろう。

 昨日は1000文字ほど書けた。まあまあ頑張れたな。今日も何とか前進したいところ。

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