第363話 2020/10/11 パレード

 本日は9時半起き。やや息苦しいし、ちょっとダルいが、まあ総合的に見れば体調は「少し悪い」程度。平常運転の範囲内である。普通に過ごす分には何とかなるだろう。天気も良いから気分も軽いしな。


 パレードというものは古今東西様々な国や地域で、様々な形で行われており、どれが一番古いとか何が源流であるとか、明確な解答は存在しない。どこか一箇所で生まれて世界中に広まったと考えるより、世界各地で自然発生的に始まったと考えた方が良いのかも知れない。

 ただしパレードという言葉の原義的に考えると、軍隊が行進し、最高司令官が閲兵するというのが本来の意味であるから、現在言われるところの「軍事パレード」こそが正しい意味のパレードであるという考え方はできる。

 そんな由緒正しい軍事パレードが、10日未明に北朝鮮で行われた。真夜中の軍事パレードである。意味がわからん。朝鮮労働党の創立75周年を記念したものらしいのだが、真夜中って何の意味があるのだ。誰に見せるためのパレードなのだ。

 軍事パレードというものは、本来「見せる」ものと言うより「見せつける」ものである。国民の戦意高揚や結束を図る目的もあるのかも知れないが、第一義的には周辺国や敵対国に「うちの軍隊はこんなに凄いんだぞ」とアピールするためにこそ行われるものだ。それを真夜中に、つまり周辺国や敵対国に気付かれないようにコソッとやるなど、意味がない。軍事力の実態を見られたくないのならパレードをやらなければ済む話である。

 まあ党の創立75周年記念という事で、何らかの行事を行わねばならないような圧力が上層部にかかっていた、といった内輪の事情もあるのかも知れない。国内情勢と対外関係を鑑みた結果、妥協の産物として真夜中のパレードとなった可能性もある訳だが、そこには「強いリーダーシップ」が見えない。周辺国・敵対国の顔色をうかがっているかの如き様子が浮かび上がる。

 おそらくは北朝鮮国内で「何か」が起こっているのだろう。それが何かはわからないが、対内的には強さをアピールしながら、外国にはいま北朝鮮に触れて欲しくないという葛藤が垣間見える。パレードにICBM級のミサイルが登場していたとメディアは大きく報じているものの、こんな夜中に引っ張り出してくる時点でハリボテであろう。

 このパレードの始めに金正恩委員長が演説し、以下のような事を述べたそうだ。

「われわれは戦争抑止力を強化し続ける。敵対勢力によって悪化するばかりの核の脅威を含む、あらゆる危険な企てや脅しを阻むためだ」

「決して先制使用しない」

「われわれに対して軍事力を行使しようとする勢力には、わが国の最も強力な攻撃力を先制して動員し懲らしめる」(以上ブルームバーグ)

「わたしの努力と誠意が足りず、人民が生活の苦しさから抜け出せずにいる」

「人民からの信頼は、命をささげてでも守っていく」

「愛する南の同胞たちに温かい気持ちを送り、1日も早くこの保健危機が克服され、北と南が再び手を取り合う日が来ることを願う」(以上NHK)

 敵には厳しく味方には優しい、古典的ではあるが理想的な指導者像の演出である。この言葉を聞いて大喜びしている韓国メディアもあるそうだ。アホか。

 世界で最も古い軍事パレードの記録は、おそらく古代ローマの凱旋式ではないかと思われる。すべての道はローマに通じるかも知れないが、すべての軍事パレードが戦争に続いている訳ではない。パレードで「仕事した感」を覚えてくれるのならば有り難いし安上がりだ。何なら毎日パレードしてくれても構わないと思うところ。


 本日はこんなところで。他にネタがない。今日は本当にネタが見つからなかった。まあ仕方ない。

 昨日は600文字くらいでやる気をなくしてしまった。てな訳でいつもより1時間以上早く睡眠導入剤を飲んで寝た。ダメなときに無理をしても悪い方にしか転がらないからな。そんなときには寝るのが一番である。また今日頑張ろう。

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