第229話 2020/5/30 馬謖とか

 本日は9時半起き。数字が1桁だと早起きしたような気分になる。危ない危ない。昨日病院に行って聞いてきた検査の結果は、γGTPの数値が高く脂肪肝であるとの事。まあ、こんな生活してりゃそうなるわな、と納得。風疹の抗体検査は抗体ありとの結果だったので、予防接種は必要なかった。一安心。

 んあー、何か今日はダルい。いつもダルいダルい言ってるような気もするが、今日は一際ダルい。何か気分の晴れるような面白い事はないだろうか。ないよなあ。


 全体の規律を守るためには非情になり、命令に背いた者を厳しく罰する。そんな意味のことわざとして有名な「泣いて馬謖を斬る」は三国志のエピソードとしても知られている。しかしそもそもこの故事成語は三国志や三国志演義に由来するものではなく、『蜀志』にある馬謖伝の中の記述によるものらしい。

 泣いて馬謖を斬るようなシチュエーションには、悲壮感と高貴さが求められる。面白半分に部下の首を切ったり、権力争いで優勢に立った方が相手を追い落としたりするような場面で使う言葉ではない。時と場所と人を選ぶ。とりわけ人は重要である。「この人は泣いて馬謖を斬ったりしないわなあ」と思わせる人物も、世の中には居るからだ。

 アメリカのトランプ大統領は29日、ホワイトハウスの中庭で記者会見を始めると、立て続けに中国を攻撃した。

 まず「他国に例を見ないほど米国から搾取してきた」(CNN)と非難し、中国がいかにアメリカの産業を骨抜きにしてきたかを主張、また「膨大な企業秘密を盗むスパイ活動」(CNN)を行ってきたとも発言した。さらに南シナ海や太平洋での覇権的行動を指摘、航行の自由を脅かしているとした。

 そして中国政府が香港に「国家安全法」の導入を決めた事に触れ、「中国は香港に約束していた『一国二制度』を『一国一制度』に変えた」「香港の高度な自治は保証されなくなった」(以上産経新聞)と述べて、香港の特別待遇を剥奪すると明らかにした。その対象は「犯罪人の引き渡しから輸出管理までアメリカと香港との取り決めの全般にわたる」(NHK)「米国の措置は力強く、意味があるものとなる」(ロイター)そうだ。

 次いで中国の新型コロナウイルスへの対策を非難し、「中国がウイルスを隠蔽いんぺいしたせいで感染が世界に拡大し、米国でも10万人以上が死亡した」(産経新聞)と主張、そして「中国がWHOを完全に支配している」(BBC)とし、世界保健機関(WHO)との関係を断ち切ると表明した。

 またアメリカの株式市場に上場している中国企業の透明性を確保するために作業部会で検証すると述べ、さらには中国人の学生がアメリカの大学や研究機関で技術の窃取を繰り返してきたと主張、リスクがあると見なす人物については中国からアメリカへの入国を停止すると話した。実際、アメリカ政府はすでに中国人留学生のビザ取り消しを計画しているそうで、この記者会見の後、トランプ大統領は人民解放軍に近しい研究機関に所属する大学院生の入国を禁じる大統領布告に署名したという。

 好きか嫌いかで言えば、虫けらはトランプ氏が嫌いである。新型コロナの問題についても、トランプ氏が有能であればアメリカの被害はもっと少なかったに違いないとは思っている。パンデミックの研究をしていた機関の予算を削減したのは、結果論だが間違いであったと言えよう。しかし、中国への対応が全面的に間違っているとは思わない。

 現在の中国は、より正確に言うなら中国共産党政府は、全人類的な脅威である。何とかして排除しなくてはならない。もちろん核戦争など御免だ。ネットを眺めていると、お気軽に戦争を叫ぶ輩がたまに居るが、そんなに簡単に口にすべき問題ではない。しかし、その寸前まで行くのはやむを得ないのではないか。事は一国の内政問題ではないのだ。

 左寄りの人々は「中国が攻めてくると差別主義者は言うが、いったいいつになったら攻めてくるんだ」などと馬鹿な事を平気で話す。攻めてきた時にはすべてが終わるのだという事が理解できていない。中国が日本に攻めてくるのは台湾を落とした後だろう。そして台湾を攻めるのは香港を鎮圧した後である。中国が現実に南シナ海で何をしているのか、尖閣諸島でどう動いているのか、何故見ようとしないのか理解に苦しむ。

 トランプ大統領は秋の大統領選挙に向けて、中国への強攻策をドンドン繰り出してくるだろう。泣かずに馬謖を斬りまくるに違いない。米中間の緊張は、必ず日本にも影響を与える。日本政府は、そして日本国民は、そのときに備えていた方が良い。


 日本人は職人気質というか、「その道一本」が大好きである。何かに人生を賭した人物を評価しがちだ。確かにそれはそれで美しい。ただ何でも人生を賭せば良いというものではなかろう。

 埼玉県警は29日、59箇所で住居侵入を繰り返し、現金などを盗んだ容疑で、80歳の男を追送検したと発表した。男は常習累犯窃盗罪で公判中なのだが、容疑を認めて「生活費、遊興費欲しさに人生全てを泥棒に費やしてきた」(産経新聞)と述べているらしい。

 泥棒一筋何十年か知らんが、そんな職人気質は要らない。まあ、マトモな職業では長続きしないタイプだったのだろうし、そういう意味では虫けらもたいして変わらないのだが、さすがにどこかで気付くべきだったのではないか。とは言え、数は多くとも所詮窃盗罪である。そう長くは刑務所でも暮らせまい。そして外に出たかと思うと、また罪を犯すに違いない。どうしたものかね、これは。


 物の値段には意味があり、値のつく物には物語がある。28日、イギリスの競売大手サザビーズが明らかにしたところによると、1762年産のフランスのブランデー

『コニャック ・ゴーティエ』がオークションにかけられ、史上最高額となる11万8580ポンド(約1600万円)で落札されたという。

 このコニャックは世界に3本しか現存せず、今回落札されたのは「グランフレール(兄)」と呼ばれる1本であるそうな。ちなみに「妹」は製造元であるフランスのコニャック蒸留所『メゾン・ゴーティエ』の博物館に保管され、「弟」は2014年にニューヨークの競売で落札されているそうだ。

 この「兄」は出品者の曾祖母が、かつて養子として迎えた孤児の少年アルフォンスから送られたものだという。AFPの記事にはこうある。

「アルフォンスは1870年代に養家から仏コニャック地方に働きに行き、10年後にコニャックの瓶を山積みにした手押し車と共に帰宅した。そのうちの3本がメゾン・ゴーティエのコニャックだったという。アルフォンスはやがて第1次世界大戦に出征し、それきり帰らなかったとされる」

 映画になりそうな話であるな。


 本日はこんなところで。んあー、頭が回らない。ミステリーを書いていると、自分の頭が本当に回っていない事に気付かされる。アレも足りない、コレも足りない、足りない事ばかりで嫌になる。何とかならんものか。まあ、何とかできるのは自分だけなので、頑張るしかないのだが。

 昨日も1000文字は書けている。とにかく今日も頑張ろう。

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