第137話 2020/2/28 胸とか

 本日は9時半起き。また夢を見た。犬の夢ではない。えらい陰惨で救いのない夢だった。何だあれは。ああいうのを書けという天の啓示か。だがいまは書けない。手一杯だ。ああ調子が悪い調子が悪い。どうしたもんだろうか。


 水前寺清子氏の歌った「いっぽんどっこの唄」の冒頭の歌詞は、有名な「ぼろは着てても心の錦 どんな花よりきれいだぜ」であるが、まあ日本人のメンタリティによくフィットする言葉であると思う。こういう「心が豊かなら外見なんてどうでもいいじゃないか」という考え方は欧米にはあまりないと聞いたことがある。本当かどうかは知らんが。

 とはいえ日本人だって化粧はするし、金に余裕があるのなら良い服を着たい。何だかんだで見た目が良い方が嬉しいに決まっている。もしかしたらこの歌詞は、日本があまり豊かではなかった時代――いまもそうなってしまったが――の、やせ我慢を賛美したものなのかも知れない。『清貧』なんて言葉を有り難がるくらいだからな、もしかしたら日本人には欧米的な豊かさは似合わないのだろうか。

 欧米的豊かさと言うと、高額高級品の物量的氾濫というイメージを虫けらは持ってしまうのだが、これはおそらくアメリカ文化に毒されているのだろう。豊かさとはそう単純なものではない。その多面的豊かさの1つとして、美容整形がある。つまり綺麗な服や宝石で着飾るのではなく、自分の肉体そのものを美しくしてしまおうという訳だ。昨今流行りのフィットネス信仰とは相反する考え方のようにも思えるが、コストをかけて外見を整えようとする方向性は同じと言える。

 そんな美容整形の中でも人気があるのが豊胸手術だという。27日にBBCが豊胸手術の安全性についての記事を公開した。世界中が新型コロナ新型コロナと喧しいこの時期に豊胸手術である。さすがBBC。

 それによると豊胸手術が始まったのは19世紀後半、当時は油を注入したりガラス玉やスポンジなどを詰めていたそうだ。何とも痛そうな気がするのだが、それでも望む人は居たのだな。その後主流となるシリコンのインプラントは1960年代にアメリカで開発されたのだそうな。いまはシリコン以外にもイロイロあるそうだが。

 しかしこのインプラントも一生物いっしょうものではないそうで、いずれ取り出さねばならんらしい。また豊胸手術を受けた人の3割くらいは10年以内に再手術を受けているそうだ。インプラントが損壊したり、胸が痛んだり、傷が出たりする事もある。特定のインプラントにはリンパ腫との関連が疑われる物があり、さらには豊胸手術を受けた人に倦怠感や鬱症状が出るケースもあるとのこと。手放しで「安全だ!」とは言えない模様。まあ何事であれリスクのない行為など存在しないのだろうけれど。

 虫けらは絵に描かれた巨乳はあまり好きではないのだが、リアルであればそこそこ好きである。そういった男性の視線が女性に豊胸手術を受けさせるよう拍車をかけている側面があるのかも知れない。しかしそれでもあえて無責任な事を言わせてもらえば、「胸はなくとも心の錦 どんな花よりきれいだぜ」ではないのかなあ、と思ったりもする次第。


 昨年8月10日と16日に、北朝鮮が短距離弾道ミサイルの発射実験を行ったのだが、その実験に使われたミサイルではなく、ミサイルの発射台に注目が集まっているらしい。

 国連安保理北朝鮮制裁委員会の専門家パネルが年次報告書で指摘したところによると、『TEL』と呼ばれるその発射台は「砂あるいは日焼けの色に塗られ、マーケティング目的の可能性がある」(時事通信)のだそうな。どうやら砂漠で使用されることを念頭に置いての塗装と思われ、中東などへの輸出を模索している可能性があるとのこと。

 北朝鮮は安保理決議によってミサイルの輸出を禁止されている。当然、発射台だけならOKという事にはならない。しかし完成品ならともかく、インターネット環境があれば設計図を売り込む事はできるだろう。禁止するならネット回線を遮断するしかない。頭の痛い問題である。

 なお、現在の中東の砂漠の戦場で、双眼鏡で敵を見つけて大砲をぶっ放すような戦闘が行われているのかどうかは不明である。果たして砂漠用の塗装に意味があるのかどうか。ただ気休めというのは何につけあるからな。敵の攻撃精度に影響は与えられなくても、多少なりとも見えにくければ、助かる確率が上がるような気になるのが人間である。顧客からは好意的に見られるだろう。腹立たしいことではあるのだが。


 短いが、本日はこんなところで。今日から小鳥の宿の仕事が入っている。とりあえずそちらに注力しよう。

 書く方は全然ダメだ。書き始めるまでにやたら時間がかかるし、書き始めても集中力が足りない。何とかこの状況を脱したいのだが、世間がこんな感じでは当分無理だろうか。

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