第69話 2019/12/22 差別主義者とか

 本日は8時起き。寒い。最高気温が10℃を下回るのだから当たり前だ。とは言え、明後日はもうクリスマスイブである。ホワイトクリスマスでもおかしくない訳だし、雪が降らない事を考えれば、今年の寒さはそう酷くはないのだろう。でも寒い。ああ、さっさと春になれば良いのに。


 人間は実際の言動によって評価される。もしくは評価されるべきである。内心に秘めた思想は評価基準にならない。よく「本当の自分」「本当のあなた」などと言うが、それは希望的観測であって本質とは何の関係もない。人の内面はその言葉と行動に表れるのだ。

 そういう観点に立てば、虫けらは差別主義者である。内心に強烈な差別意識があるかどうかは問題ではない。外国人労働者や移民を日本に受け入れるべきではないと主張している時点で、あるいはヨーロッパの混乱の原因は移民・難民を無制限に受け入れた事にあると日記に書く時点で、差別主義者と評価されるべきなのだろう。

 ただ、ならば「類は友を呼ぶ」のかと言われると、必ずしもそうとも言えない。差別主義者だからといって、他人の差別的言動に寛容であるとは限らない。時と場合によっては怒りを覚える事もあるのだ。

 今月9日、アメリカのアイオワ州で、バスケットボールの試合のために学校に向かっていた中学生の少女が、車に轢かれた。それも歩道に居たのに、だ。轢いた車は逃走したものの、運転していた42歳の女は20日に逮捕・訴追された。

 何故歩道上の少女を車で轢いたのか、女は調べに対しこう述べたそうである。

「メキシコ人だったから」

 怖気を震うとはまさにこの事。信じられない感覚である。大方の想像通り、この42歳の女は白人なのだが、まあ百歩譲ってメキシコ人に反感を持つのは理解しよう。近年のアメリカ国内におけるヒスパニック勢力の拡大に対し、白人が脅威を感じている側面はあってもおかしくはない。そういう意味で、トランプ大統領がメキシコ国境に壁を作れと主張するその意図はわかる。わかるが、だ。

 何故車で轢くのだ。つまりは殺そうとした訳であろう。それは差別意識とはまた違う別の物だ。メキシコ人なら殺して構わないと思う者は、黒人だってアジア人だって殺しても構わないと考えるだろうし、自分の邪魔をするなら白人だって殺して構わないと考えるに違いない。

 人を殺すという行為に対する忌避感・嫌悪感の欠如が、差別意識より前に出ていなければ、こんな行動は取らない。この女にとって差別は単なる切っ掛けである。殺す事の方が大事なのだ。

 ことわざに「小人閑居して不善を為す」とある。碌でもないヤツがヒマになると、悪い事をするという意味であるが、おそらくこの女もヒマだったのだろう。ただ、差別主義者がみんなヒマに飽かせて人を殺すような生き物だと思われるのは、差別主義者の端くれとしては心外と言える。差別主義者はシリアルキラーではない。なので、差別主義者はおとなしく差別だけしていればいいと思う次第。


 外務省によれば、SDGsとは「2001年に策定されたミレニアム開発目標(MDGs)の後継として,2015年9月の国連サミットで採択された『持続可能な開発のための2030アジェンダ』にて記載された2016年から2030年までの国際目標です」とのこと。

 詳しいことは以下のPDFに書かれてある。

https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/sdgs/pdf/about_sdgs_summary.pdf

 書かれてあるのだが、虫けらの頭では読んでもイマイチよくわからない。まあ、とにかく政府の約束事である、と理解すれば良いのだろう。

 この国際的約束事であるSDGsを達成するために、「政府は実施指針を3年ぶりに改め、持続可能な社会の目標達成に向けて次世代の若者を今後の議論の中核を担う存在に位置づけ」(NHK)た、とのこと。

 しかし若者たちは困惑するのではないか。いきなり今後の議論の中核を担わされてもなあ、というのが正直なところではないか。

「若者への教育や啓発を充実させるなど、目標達成に向けた取り組みを進める方針」(NHK)とは言うが、まずは金を回せよ、と思う。教育されても啓発されても、金がないんじゃ二進も三進も行かない。安心して生活できないのでは、持続可能な開発など絵に描いた餅である。

 とは言え、正直なところ現行の政府にはまったく期待できない。もっとも、ならば次の政府には期待できるのかと言えば、それもまた同様である。とにかく政界に人材が居ない。それ故の慢性的な閉塞感。こういうときにヒトラーみたいなのが颯爽と現れたら、あっという間に独裁政権が誕生するのだろうなあ、と思ったりする。


 独裁政権と言えば、キューバに首相が誕生したのだそうな。キューバは先般憲法が改正され、10月にミゲル・ディアスカネル大統領が誕生した。その補佐としての役割が期待されている首相には、マヌエル・マレロ前観光相が任命された。

 大統領も首相も、1976年に廃止されて以来だから43年ぶり。とは言うものの、いまでも実質的な最高権力者はラウル・カストロ前共産党議長である。その権力構造に大きな変化はない。

 ただ、カストロ氏はもう88歳。一方大統領も首相も50歳代である。この先そう遠くない将来に権力の移行が行われるのは間違いない。その際に混乱を生じさせないようにするのが、大統領と首相を置いた理由だろう。

 まあそれでも実際のところ、いざその場になれば、大統領派と首相派に分裂する可能性はあるのだが。何事も想定通りには行かないものであるからな。


 本日はこんなところで。日曜日はネタがないな。

 昨日は1日休みのつもりだったのだが、やっぱり我慢出来ずに書いてしまった。2作品で2000文字ほど。でもまあよく寝たし、今日はもう少し書けるだろう。

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