続・虫の日記
柚緒駆
第1話 2019/10/15 ひきこもりとか
そんな訳で『続・虫の日記』第1話である。続というからには前の作品がある訳だが、そちらに興味のある方がもしおられるのであれば、こちらからご覧頂きたい。
https://kakuyomu.jp/works/1177354054881308419
やってる事はまったく同じで、これといって変わった事は何もしていない。暇に飽かせて毎日淡々と無駄話をしているだけである。毎日何かを書かないと、いろんな意味でダメになる気がして。まあ、元々ダメな虫けらなのだが。
厚生労働省によれば、ひきこもりの定義とは「仕事や学校に行かず、かつ家族以外の人との交流をほとんどせずに、6か月以上続けて自宅にひきこもっている状態」だという。
虫けらは虫けらなのだが、こう見えて(どう見えて?)毎日犬を散歩させているし、買物にも行っている。近所の人に挨拶もするし回覧板も回すので、ひきこもりとは言い難い。ただ実質的には似たり寄ったりである。
もし将来、犬がいなくなれば、そして買物のすべてをAmazonとネットスーパーに頼るようになってしまえば、そのままひきこもってしまうかも知れない。ひきこもりとそうでない人の間には断絶があるのではなく、グラデーションになっている。一歩間違えれば誰もが踏み込んでしまう危険性がある。
世の大多数の人間にとってはそうでないのだろうが、一部少数の者にとっては、人の社会は生きづらい。もちろん、「みんなつらいが頑張っているのだ」という声もあるだろう。だが頑張るには足を踏ん張る土台が必要だ。その土台が最初からない者も居る。頑張ろうにも頑張りようのない人間が居るのである。
昔ならそんな人間は社会のはみ出しものとして、人の道を踏み外していただろう。しかし幸か不幸か、日本は豊かになった。人の世を呪い悪事に手を染めなくても、親のすねをかじるだけで、とりあえず親が死ぬまでは生きていられる人間が増えたのだ。
おそらくひきこもりの増加は治安の良さと比例している。この先もし日本がどんどん不景気になり、経済的に困窮する家庭が急増すれば、ひきこもりの数も減少し、治安は悪化すると思われる。両方を良化する事は難しかろう。
さて14日、愛知県の会社員の男性が、自宅の離れの2階のドアを開けた。そこには30代後半の息子がひきこもっていたのだが、ここ1ヶ月ほど物音がしない。不審に思った父親が目にしたものは、半ばミイラ化した息子の遺体だった。
まあ、イロイロあったのだろう。「家族なのに1ヶ月も放置するなんて」といった声もあるとは思うが、息子は親が自室に近づくのを拒んでいたのかも知れない。下手に声をかけようものなら、怒鳴り声が返ってきたりしたのかも知れない。だから部屋から出て来なくても、様子を見に行けなかった可能性もある。
ただそれでも不思議な点はなくはない。食事はどうしていたのだ。親から金をもらって自分で買物に行く生活をしていたのだろうか。母屋で一切食事を摂らなかったのだろうか。謎はある。しかしそこを掘っても仕方あるまい。死んだらみんな仏様である。黙って手を合わせておけば丸く収まるように思うところ。
もはや車は所有する時代ではない! これからはみんなで共有する、カーシェアリングの時代! みたいな鼻息の荒い記事を、昔見かけたような気がしないでもない。それから結構時間が経っているように思うのだが、流行らないな、カーシェアリング。
理想論としてのカーシェアは理解出来るのだが、感情的な部分で考えるなら、いつでも自分の乗りたいときに乗れない車に価値があるだろうか。ろくに顔も知らぬ誰か他人に気を遣い、あるいは気を遣わない他人に腹を立てたりしながら車を運転するというのは、ちょっとした苦行である。レンタカーかタクシーの方が気楽なだけマシではないか。
ただアーリーアダプターというのは一定数居るから、いまカーシェアリングを利用している人も居るのだろう。そこから広がるかどうかは別として。
ところでカーシェアには企業が店舗を運営しているタイプと、企業が運営し個人間で行われるタイプがあるが、この個人間カーシェアリングで、車が持ち主以外の人間に、勝手に売却されてしまうというトラブルが立て続けに発生しているのだそうな。
まあ、自家用ナンバーつけた車だし、鍵も持ってるし、車検証なんかも当然車内に置いてあるのだから、中古車屋に持っていけば売れてしまうのは確かだ。車の所有者には運転者の免許証が提示されるのだが、どうやらそれも偽造らしいので、かなり計画的である。
ホント、こういうのに頭が回るヤツって凄いな。年がら年中他人を騙す事を考えてなきゃ思いつかんだろう、こんなの。これを受けて、今後セキュリティ面が厳しくなる事は予想されるが、そんな面倒な思いをしてまでカーシェアリングにこだわる人がどれだけ居るやら。早晩消え去ってしまう文化なのやも知れない。
台風19号の被害は、これを書いている時点で死亡者66人、行方不明が15人で負傷者が212人となっている。堤防が決壊したのは47河川66箇所、越水などによる氾濫が181河川だそうだ。まだ増えるかも知れない。あるいは台風19号の直接的な影響以外の、たとえばこの先時間が経っての土砂崩れなどで死傷者が出るかも知れない。まだまだ要警戒である。
中国外務省が13日明らかにしたところによると、ネパールを訪問中の習近平国家主席がこう言ったのだそうだ。
「いかなる地域であれ、中国から分離させようとする者は体を打ち砕かれ骨は粉々にされて死ぬだろう」
「中国の分裂を支持するいかなる外部勢力も、中国人からは妄想をしていると見られるだけだ」(以上AFP)
香港や台湾、あるいはその向こう側に透けて見えるアメリカやイギリスに向けてのメッセージだと思われるが、少々余裕がなくなってきているのかも知れない。まあ習近平体制は必ずしも盤石ではないという話は漏れ聞こえているし、神経質になっていてもおかしくはない。
もちろん関係各所にとっては胃の痛い話である。余裕ぶっこいてふんぞり返っていてくれた方がイロイロと助かる。働き者の独裁者など笑い話にもならない。日本だって無関係ではないのだ。中国国内が混乱すれば、とち狂った人民解放軍が尖閣諸島に攻めてこないとも限らない。肥大化しすぎた国家は、出来れば内向きに崩壊してくれないかと思うところ。
議会や軍からケツを蹴り上げられたアメリカのトランプ大統領は、14日、対トルコ制裁を承認するとTwitterで発表した。内容的にはトルコ指導部に対する制裁や、鉄鋼関税の復活など。
トルコがシリアに進軍してクルド人勢力を攻撃している件についての対応なのだが、これでどうなるかと言えば、おそらくはどうにもならない。トルコはシリアで戦闘を続けるだろう。
クルド人勢力と接近したシリア政府がトルコ国境に軍を派遣しているので、この先何らかの対応はあるかも知れない。仲裁案や和解案の提示とか。もしかしたら地上軍が撤退する可能性はあるだろうか。でも空爆はやめないだろう。やめられないのだ。やめてしまえば、トルコ国内でエルドアン大統領に対する突き上げがあるだろうから。
独裁者は弱みを見せたら終わりである。権力を維持するためには常に敵を作り続け、戦い続けなければならない。だがネズミ講と同じで、いつか必ず破綻する。その周りに大量の血を撒き散らしながら。
本日は8時起き。気分は乗らなかったのだが、買物に行って来た。ここんところ読書も進んでいないし、何かとやる気がない。食欲の秋なのに、食べたい物も思い浮かばない。とりあえず今日はグラタンを作るが、明日以降何を食べれば良いのやら。はてさて。
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