【ヤービの深い秋 (福音館創作童話シリーズ)/梨木香歩】

トリカのようなすぐ嘘をつく子が苦手で、

彼女にどんな事情があるにせよ、

ヤービたちと行動しているのにどうにもモヤモヤしていた。

でも、喜びや悲しみを深くまで感じることのできる感受性、「秋のきもち」を知っていて、

空想する力のあるトリカが努力をして、

物語のほんとうの力の片りんを手にしたところまで読んだところで、

素直に喜んでいる自分に気づいた。

大人にできることは黙って子どもたちの成長を見守ることだけだけど、

それは存外難しいことだと思う。

でも、本当の生きる力を培っていくことのできる環境がたくさんあればいいな、と思います。

ギンドロやトリカのように、

自他ともに嬉しい成長を、子どもたちにいっぱいして欲しい。

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