魔導士の営み

ネミ

設定①

魔神は人が如く、営みを求め、魔女と交わり、魔人が生まれた。


魔人と交わった魔女は魔獣を産んだ。


獣を生んだ劣る魔人は魔神から『不出来』の烙印を押された。


不出来な息子たちは我が子に父を殺させた。


魔人たちは魔獣を用い、常人を統べ、魔女を献上させた。


現れた魔導士は魔法を用い、魔女を奪い、魔力で作られた武具、魔装により、魔人から人の世を取り戻した。


生き残った魔人たちは再起を図り、支配する僅かな人間集落を取り合っている。


不老の魔導士たちは保身のため、魔力の瓶がより大きい魔女を求め、奪い合い争った。


争いの終結は魔導協会の設立と共に行われ、生き残った数人の魔導士が人界を統治している。


「『魔力乱れし魔女は災いを成し得る』故に魔導士が制御すべきだ」と語り、民主から魔女を差し出させる魔導士たちは如何に魔人と異なるか、証明しがたき状態であっても、魔導士に比べ、短命な民衆は魔導協会が作る歴史に惑わされる。


『魔神』『魔人』『魔導士』これらは男(♂)


『魔女』は女(♀)


魔力は様々な物を流れ、移動するが、魔力の瓶には溜まる。非物質的な魔力は非物質的な魔力の瓶に溜まり、集まれば集まるほど、魔力は高まる。


高まった魔力は具現化する力を有し、魔女の意思に反した具現化を行い得る。


具現化を御する魔法は魔を導く者『魔導士』特有の力によって成される。


性なる液に子を成す力を持たぬ魔導士は老いぬ身体と魔を統べる液を持つ。


乱れる魔を導き鎮める魔導士は人々から必要とされている。


今の魔女は魔法により魔装を纏い敵と戦う戦士である。


長き時を生きた魔導士は幾人もの魔女と出会い、交わり、魔法を刻み、死別している。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

魔導士の営み ネミ @nemirura

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る