第14話 知の神クロノス

「今日も徹夜か…三徹じゃねぇか」


そう嘆く翔は新たなるお面を作っていた


「気軽に召喚は出来ないが困った時にはやっぱり知の神が必要だしな。クロノスっていったか。」


翔は知の神クロノスのお面を作っていた


「知の神って何が出来んだ?アマテラスはだいたい日本での情報があったから能力分かるけど…」


「よっし。できた!あとはまじないをかけるだけだな」


「…よし。まじない完了。完成だ!」


「みんなに言うのは明日にしよう。もう眠いし寝よ」


「お主が翔とやらか…?」


「なんだなんだ!?誰だ!」


「クロノスだ。お主のお面に宿っている」


「依代あるだろ!?」


「まじない直後はお面に宿っておる。」


「んまぁいいや。クロノスってなにが出来るんだ?」


「お主に対しての対価か。相手の弱点が分かる。他にも知能強化でテストにも役に立つ。」


「この世界にテストとかねぇから!クロノスってギャグ要員なのか!?知の神だろ?!」


「久しぶりに呼ばれたからな。嬉しいのだ。翔よ。我はしばらくお面を依代にする。必要なときはいつでも呼んで構わない」


「そ、そうか…分かった。俺のことは知っててもパーティメンバーのことは…」


「知の神をなめておるな?奏。リドル。リュグベル。そして魔剣使いのバカがメンバーだろ?」


「なんでそこまで!?」


「アマテラスやユグドラシルから話を聞いていてな。天界から見ておったぞ」


「あの神共…ろくなこと言ってねぇな」


「アマテラスに至っては召喚すらしてねぇつーの」


「まぁともかく翔とやら。我のことをメンバーに紹介してはくれぬか?」


「いやいいけど。明日な…眠いんだ」


「それなら我もお面に戻っておこう」


翌日


「みんな!その…神と話してみないか?」


「神って召喚すらやばい時しかしないって言ってたじゃねぇか」


「それがだな…俺が昨日作り終わった知の神クロノスのお面から神が出てきてしまってな。」


「そんな自由な神がいるの!?」


そう言うのは奏だ


「俺も困惑してるんだが。メンバーに紹介してほしいと…クロノスが言ってる」


「神と話せるなんて機会ないし話したいわ!」


「じゃあいくぞ… クロノス!出てこい」


「ほう。これがお主のメンバーか…」


「お面から出てる小さいやつが神なのか?」


「そうだ…実戦だとちゃんとデカくなってくれるぞ」


「お主が奏でこっちがリドル。そしてそっちがリュグベル。合ってるか?主よ」


「あぁ。その通りだ」


「そしてまだ寝てるのが魔剣使いのバカか…」


「なんでリドルのあだ名知ってるの!?」


「いや天界のバカ神共が教えたらしいんだ…」


「翔って神とそんなに仲良いの?」


「んまぁ。まじないをかけるときに召喚してもいいか聞いてるくらいだけどな」


「つまり神と話ができるの?」


「そりゃ出来ないと困るだろう。みんなどこかネジ飛んでるやつばっかりだけどな」


「我を置いていかないでくれぬか」


「あぁすまないクロノス」


「んで。何を話したいんだ?」


「奏とリュグベルは可愛いな。そうだろう?主よ。」


「そんなこと話したかったのかおまえ!?」


「知の神の名が廃るわね…クロノス…」


「私は神様に褒めてもらえて嬉しいです!」


「リュグベルとやら!素直で気に入ったぞ!」


「クロノス…抑えろ。お前一応知の神なんだからな」


「すまぬ主よ。我はクエスト難易度とパーティの力を測ってクエスト成功率などを出せるぞ」


「おぉー。まともな力あるんじゃねぇか」


「おはようー。みんな誰と話してるんだ?」


魔剣バカが起きてきた


「知の神クロノスと話してるのよ」


「な!?神がいるのか!?」


「まぁちょっと残念系神様だけど…」


「お主が魔剣使いのバカだな」


「俺だけなんか扱い違くねぇか!?神様よぉ…」


「天界から私達のこと見ててくれたらしいわよ」


「ん?天界から見てたんだよな?クロノス?」


「主よ。そうだぞ」


「つまり前の単独クエストの時もか?」


「もちろんだ」


「俺が探知装置付けてなかったら?」


「我々神が力を貸していた」


「なんだよそれ…取り越し苦労ってわけか」


「主の先読みは知の神として素晴らしいと思うぞ」


「ありがとクロノス。単独クエストはもうしないから大丈夫だ」


「そうなのか。我はユグドラシルのような力はないが相手の弱点がわかるぞ」


「リドルに弱点伝えて魔法でどかんって訳だな」


「うむ」


「魔剣バカには教えぬ」


「俺だけ馬鹿にしてない!?神様!?」



擬態化したクロノスが仲間?になった

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