悪役令嬢の手品、マジックの種明かし
ニート
第1話
マジックをやるものが最初に心に留めておかなければならないものと言われている
サーストンの三原則というものがある。
その1 これから行う手品について説明をしてはいけない。
その2 同じ現象を繰り返し行ってはいけない。
その3 マジックの種明かしを行ってはいけない。
というものなのだがこれにはいろいろと突っ込みどころがある。
その1はともかく、その2はおかしい、有名なカードが一番上に上がってくるアンビシャスカードやリセットなどの
有名なカードマジックでは同じ現象を何度も行っているからである。そしてその3だがこれも有名なマジシャンなどがたくさん種明かしをテレビや動画サイトで無料有料問わずたくさん公開しているのである。簡単なものや嘘の種明かしならば良いという意見もあるが種明かしは種明かしでありきちっとした線引きもされてないというのにそんな勝手は許されるのだろうか?
そして最後にそもそもこのサーストンの三原則というものは実際にはサーストンという人物が提唱したものではないということである……
そう、つまりこんな偉そうなことを考えて教えている側が勝手にハワード・サーストンという往年の名マジシャンの名前を勝手に使用してこんなことを提唱しているのである。サーストンの三原則といえばマジシャンやそれを見ている観客に対するモラルを問うものでもあると言われるのだが、そもそもこんな原則を作った側が実はモラルがまったくないどころかハワード・サーストンが知ったら名誉棄損で訴えられてもおかしくないようなことを平気でしていたということなのである……。
そしてそんなモラルどころか法に違反するレベルのことを堂々としている連中が声高にサーストンの三原則は絶対であるかのように種明かしするマジシャンを問答無用で批判しているのである。ではなぜ自分たちの悪事を棚に上げ他人が法に反することをしているわけでもないのに文句を言うのか?答えは簡単、自分たちの商売道具である手品の種がばれると自分たちの食い扶持が亡くなってしまうことを危惧しているからなのである。結局自分たちさえ得ができればほかのやつらはどうなろうがというか損をしていなければ気が済まないやつらなのである。連中はみな声をそろえてマジックは楽しめ、種を考えるな! などというがそういうお前らはどうなのかと? お前らもタネが気になったからマジック始めたんだろうが! そう、つまり何度も言うが自分たちだけが得をしてほかのやつらにはバカを見るようにさせたいのである。
たとえ、誰にも教わらず全部自分で考えたマジックの種明かしをしたとしてもやつらは文句を言うのである。自分たちは声高にタネが分かったところで真似できないというくせに……
そして建前では手品の種がわかったら観客の不思議に思う気持ちを奪ってしまうなどどのたまうが本当は自分のことしか考えていない、それが種明かし否定派の本性なのだ!!
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