第30話 ファイア

ゴルゴダは洞窟の入り口を覗き込んだ

入り口には炭鉱の木組みのような赤い門

扉も無いので中に入ると赤いスライムがいた

ルーンで突き刺そうとしたら

やや抵抗感があり

パシュっと音がして

黒い針のような物が飛び出した

直接触れるの嫌なのかもと思い


その吹き矢のような攻撃で

スライムを葬っていく

後に残るのは紅い玉だったり

黒い石コロだったり

あまり良い物では無かった


クラフトを試すにも材料が無いのよね

洞窟の岩肌にロックピックを打ち付ける

カンカンカン

カンカンカン

カンカンカン


鉱石などは取れずに

小石ばかりですぐに無駄だと分かる


しばらく進むと銀色のスライムが見える

「エンバイニードル」

所詮吹き矢であるが

キィィィン

弾かれた?


早い早い

スライムと思えないような機動力と俊敏さで

銀色のスライムが迫ってくる

「インヴァスフレイム」

ちょ火耐性か魔法無効?


赤のルーン直接攻撃

紅い魔法石がルーンより弾丸のように打ち出された

スライムを打ち抜き霧散

カシャンとルーンの嘴に戻る


スライムが消えた先には銀のコインが落ちていた


あぶなかった


さらに進むと赤い色をした猫が居た

口から赤い液体を吐き出すと

べちゃっと音がして熱気が広がる

溶岩というわけではなく

血の池と呼ばれる超高温の液体を

吐き出しているようだ


通称ゲロネコ

ヘルキャットと言うらしい


私熱ダメージ受けないから楽勝だけど

倒すと赤い毛皮と極稀に魅惑のしっぽを落とした

さらに進むとボスっぽいのが居た


一匹しか居ないから楽勝でしょと

振るわれたルーンの一振りで倒されたので

強さはわからないが

プレデターヘルキャット

残ったのは何故か猫耳だった


猫耳(ぬこみみ)

猫族侯爵級貴族の証

闇デット化の為知能が落ちていたが

耳は生前の美しさを保っている

特殊能力なしクエスト系アイテム


はぁ?意味あるのこれ・・


階段を下りると赤い池があり溶岩のような熱さだった

黒いごつごつした岩と赤い液体

黒い背中に赤いおなかのトカゲ?

よく熱くないわね、私も暑くないけど


襲われないのでスルーです


まさかボスは火竜とかないよね


この先がボスかなって思ってたら

足元に赤い魔方陣

ふわっと浮かび上がった感触が

下に落ちているんだと気がついても

何にも出来ないんじゃ


真黒な大きなドーム上の空間に

二つの影

一つは暗黒母

黒いホルスタウロス

深淵を思わせるような黒い肌

夜叉を思わせるような二本の巻角

魔導師系のドレスローブからでも

わかるようなたゆんとした乳

黒く畳んだ扇子の様な物と

反対の手には鈴なりの髑髏

ネックレスを巻いたもの?


負けないもん

ゴルゴダは完全に相手の胸をロックオンして

ルーンを突き刺す構えをした


まぁ完全に逆恨みであるのだが・・


そこにもう一人の赤いミノタウロス

焔魔から空間を覆いつくすような炎が噴出した

慌ててゴルゴだは炎に向かってルーンを向ける

炎がどんどんルーンに吸い込まれるとそのまま

焔魔の胸に突き立った

キュイーン カシャンカシャン


焔魔を倒しました

称号 牛族の敵を獲得しました

牛族の敵獲得によりメインストーリー

《馬族の救世主》が開始されます

称号 馬族の友を獲得しました 

スキル 火焔の魔術師を習得しました


あ黒いの・・

振り向こうとした瞬間

視界が真っ暗になりました


舞われ回れ氷れ凍れ噴け吹雪け


殲滅魔法ブリザード


凄まじい風きり音と

冷気を纏った空気が私を中心に

渦を巻いて上空に放射状に吹き抜けると

あたり一面銀世界だった


キュアを自分にかけ

背中に当たる冷たい感触に

一歩前に出て振り返ると

カチコキに氷った暗黒母が


はぁっと息を吐いて

その胸にルーンブレイドを突き立てた

キュイーンカシャンカシャン


スキル 暗黒魔法を習得しました

馬上鞭 馬族特攻 痛覚弐倍 忠誠度50%アップ

魔法特性 リンカーネイトを習得しました



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