第27話 黒き獣

ゴルゴダが倒れてるまさにその時

同じ場所にその獣は居た


ゴルが倒した敵は

塵のように消えてしまう

だけれども消滅している訳ではなかった

ダンジョンに吸収される迄の僅かな時間

うっすらと黒い染みのように床にへばり付いたもの

獣は影に隠れたままソレを収集していた

影収納=それの上を影が指した時に収納可能

その獣は今まさに倒れてくる牛頭を収納

目の前に台座が現れた

台座の真ん中には真っ赤な大きな石が

獣がソレに触れると

獣の体が淡く赤く光り

むくむくと獣の形が変わっていき

黒い騎士の姿になった

特殊な形のクロスヘイムは

牡牛のいやカシミヤのような

捩れ巻いた角が左右に一対

それ以外は全身漆黒のフルプレート

収納から牛頭を取り出すと

ベルトのバックルに触れた

弾かれるように飛び出した戦斧が

台座に嵌ると中央の石から炎が噴出し

静まるとカコンと音がして

力の迷宮石が台座から外れた


徐にフェイスガードを空けると

影収納女教皇の所持品から

知恵の光という名のトーチを取り出し

トーチの影に理力の杖という黒い棒と

修道士の装備品のヒールワンドと

力の迷宮石を収納

トーチを手に持つと

形状変化しパワースタッフという

赤い宝石がついた両手杖になった

ほとんど消えかかっている牛頭を収納すると

腰ベルトを取り出しゴルゴダの腰に巻いた

彼女の手を腰ベルトに触れさせると

台座の穴が炎を巻き上げ

そこに炎の属性石が形成され

台座から戦斧が外れベルトに納まった


それを見届けると黒騎士は

収納から戦士の指輪HP+5攻撃+5

疾風の靴 器用+10(素早く動ける)

得難き旋風 聖職者が着るフード付きローブ

風の谷の通行証 

風の加護により音遮断、臭い遮断、認識阻害


『フリード様次の指示を』

『影かの、してあの娘はどうじゃ』

『まあ善良かと、陰に潜み観察します』

『守り通すんじゃぞっ』

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る