第10話 似非現実 エセリアル

ヴァーミリオンは瞬巡する


自分自身の装甲はおそらく貫けないだろう


最悪液体化して力を逃がせるだろう


一か八かで再生してもいい


それでもだめな時の為に


Negateで門を打ち消し


否定しておいて版を回収


隠蔽と幻影の展開


構成力の消失を防ぐ為に


自身の神力を注ぎ分体化


及び撤退の準備








受肉して数百年


死というものを経験したことがない


それでも油断や慢心という物はなかった


そもそも賢人会などどいうものは


自身の存在そのものの比喩的な物だと


そう思っていた





だって私自身が賢者の石


深く関わった者の


すべてを取り込み


肥大した知恵


インテリジェンスアイテムなのだから





『これまでバカっぽい発言と行動力?で騙されてくれるかしらね』


心の中で呟きながら決戦に向かった・・・

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