仮面の少女

中の人

第1話

阿部家の当主安部陽子

その元に呼び出された嫡男夜光

黒髪黒目の2歳の男の子

愛らしい見た目に

知性を感じさせる

物静かな少年


お銀と呼ばれる銀狐

辰銀狐の守護霊の化身と

夕妃せきひと呼ばれる

赤狐の少女

萩と呼ばれる

黒狐の少女


やや子が生まれての

名付けと召喚の儀を行うので

立ち会うかの


天神様の巫女殿が来ているうえ

もう暫くすれば呼ばれるかの


狐の面をつけた巫女が

4方に中心を向き座り

縄で4方を結び

上方に2本のお神酒蛇腹の白紙を乗せ

下方に2俵のお米白蛇の式紙有りて

左右に辰金狐辰銀狐を配し

赤、白、黒の

狐の式紙を舞らせ

葦毛、茶金、山吹、桃の御狐様を

守護に配す


まいらせー

巫女達が発すると

日の光

優しい光りが降り注ぎ

一際光ると

眩しさに目を細める

舞い降りたのは

金髪くるくるちじれ毛の

ショートカットの少女

日の光り

金弧

みか・・

後半部分は

ノイズのような

うまく聞こえなかった


続いて現れたのは

プラチナブロンドのロングヘアー

がぶり・・

・・・・・

はくと申します

白金毛の狐だった

白面金毛ではないと

念を押して申しておきます


銀弧ではないのかと

一瞬落胆の声が出掛かった頃


涼やかな銀色の

聖なる光りが満たしました

それは聖銀というべきか

銀の毛並みの狐が顕現されました

名をおぼろ


守護狐筆頭は

ミカ様

傍にハク様

物理的な守護に

オボロ様がついてくださるとの事


名付けは

美加が良いであろうと


守護霊としてのお名ですが

ミカ様は光輝

ハク様は白金

オボロ様は朧


ということで

で良いとの事でした


金弧

白弧

銀弧

で良いそうです


日=火

白=無色=水

月=聖銀=闇

この事が知られるのは

ずっと後の事です

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