鏡よ

お前は何故

あらゆるモノを吸い込む癖に

あらゆる感情を跳ね返すのか

お前は何故

あらゆるモノを吐き出す癖に

あらゆる視線を困らせるのか


鏡よ

お前なのか

誰かの雄々しい勇敢さを

私の可細い過敏さに変えるのは

お前なのか

生まれたてのうららかな晴天を

氷のたぎる世界にしてしまうのは


鏡よ

これだけ群れを生む大衆の中で

私一人を孤独におとしめているのは

ひょっとして お前なのか

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