第一首 唐揚げ 十七句

 ひと手間ふた手間かけたおれの料理を見ながら、まだかまだかと言わんばかりに、若紫は腹の虫をいななかせている。

 本人も気付いたのか少し恥ずかしそうにしながら、ひたすらに鍋を見つめていた。

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