僕の庭

曽根崎シンヂ

1

隣の庭の芝を刈りに出かけてみれば、空は眩しい。そんなことは百も承知で、それでも僕は大人だった。




ろうそくの灯は今日も僕に優しくて、ついつい僕は甘えてしまう。僕の庭には花が咲かない、それでも僕は待っている。




山に四度登ったら、カラスが三度訪ねてくる。僕は寂しく一人旅。




僕には帰る庭がある、僕だけの庭がある。




街の灯りはいつも僕には厳しくて、ついつい僕は強がった。君の庭には花が咲いた、だけども君はそこにいない。




僕の庭には花が咲かない、それでも僕は待ち続ける

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

僕の庭 曽根崎シンヂ @ken-krypton

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ