第17話決行

さて、ムーンライト・ファミリーの親分さんとの会談から2日経ちました。今日が決行日です。

昨日のうちに細かい準備は終わらせましたし、ステータスの最終チェックでもしましょうかね?


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名前:レーナ 性別:女

種族:人間Lv.33

状態:憑依影山さん

カルマ値:-147《悪》

クラス:暗殺者 セカンドクラス:テイマー

SP:32

スキル欄

『短剣術Lv.MAX』『短剣術・王Lv.2』『投擲Lv.MAX』『投岩Lv.4』『歩行Lv.37』『軽業Lv.27』『調薬Lv.29』『不意打ちLv.39』『テイムLv.24』『偽装Lv.31』『看破Lv.26』『交友Lv.21』『窃盗Lv.MAX』『大泥棒Lv.2』『跳躍Lv.MAX』『空蹴Lv.2』『回避Lv.MAX』『縮地Lv.5』『体術Lv.MAX』『体術・王Lv.5』『暗殺術Lv.36』『致命の一撃Lv.38』『フェイントLv.24』『逃走Lv.MAX』『脱兎Lv.3』『変声Lv.19』『変装Lv.16』『曲芸Lv.17』『鼓舞Lv.MAX』『御旗Lv.3』『統率Lv.MAX』『総締Lv.2』『指揮Lv.MAX』『命令Lv.3』『物理耐性Lv.18』『魔術耐性Lv.18』『身体状態異常耐性Lv.21』『精神状態異常耐性Lv.21』『暗視Lv.17』『隠密Lv.23』『消音行動Lv.24』『気配察知Lv.28』『危険感知Lv.29』『聞き耳Lv.MAX』『見切りLv.14』『受け流しLv.15』『解体Lv.MAX』『解剖Lv.18』

称号欄

ジャイアントキリング:自身よりレベルが20以上の格上を倒した物の証。格上と戦闘時与ダメージ上昇微小被ダメージ減少微小


初めての人殺し:この世界で初めて人を殺した者の証。人類種に対する与ダメージ上昇微小


大胆不敵:普通は躊躇する事を実行した者の証。恐怖耐性上昇微小魅了耐性上昇微小混乱耐性上昇微小


虐殺者:短時間で大多数の殺人を成した者の証。一度に敵対する相手が多いほどAGIに上昇補正最大150%人類種限定。


外道:人道に外れた行いをした者の証。カルマ値が上がりづらくなり下がりやすくなる。


略奪者:一定以上の人数から一定回数以上の略奪行為をした者の証。略奪系スキルの成功率上昇微小


犯罪者:街の中で法を犯した者の証。正規の手段で街に入れなくなる。


神敵:秩序の陣営に宣戦布告またはそれに類する行いをした者の証。カルマの敵への与ダメージ上昇カルマの敵からの被ダメージ上昇


指名手配・始まりの街:始まりの街にて指名手配された者の証。現在の賞金額2500万G


指名手配・神殿:神殿から指名手配された者の証。現在の賞金額1500万G


無慈悲:情け容赦ない者の証。クリティカル率上昇


人種キラー:人類種を500人以上殺傷した者の証。人類種に対する与ダメージ上昇人類種からの被ダメージ減少


装備

武器:緋炎の小太刀憑依・山田さん

体:魔樹の上着

鎧:鋼の軽鎧憑依・井上さん

腕:技師のグローブ

下半身:夜空のレギンス

靴:疾風のブーツ

アクセサリー

・大空の外套憑依・麻布さん

・至高神のロザリオ《憑依・三田さん》

・力の指輪

・銀狼のベルト

・対魔の腕輪


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進化可能なスキルは1つにつきSP5消費して進化させましたし、装備もヤガン・ファミリーからの戦利品やムーンライト・ファミリーから貰ったもので充実しましたしポーション類も大丈夫、準備万端ですね。


「では行きましょうか? 」


『​──! 』

『ヴゥ! 』

『……! (バッサバッサ! )』

『がァ! 』

『イィ! 』


みんなのやる気も充分ですね、それでは出発します。


▼▼▼▼▼▼▼


「はぁ……」


口をついて出るのはため息ばかり、原因は半月ほど前にある。

渡り人が神託によって大挙して押し寄せてから1日が経った頃だったか……悲劇が起きたのは。


「……閣下、少し休まれては? 」


「むっ、そういうわけにもいかん」


いかんな、部下にまで心配を掛けさせてしまっては。上に立つ者としてもっと堂々と、不安に思っていても何も心配いらないと振る舞わねばならんというのに……。


「そんなことよりも騎士団長、未だに下手人は見つからんのか? 」


「は、領軍の総力を挙げて捜索しておりますが、何分性別が女であることと黒系統の髪色だったということしかわかっておりませんので……」


「それはわかっておるが、クロノス司教殿まで殺害されてしまったのだ。神殿からの突き上げもキツイものがある……」


それが無くとも、クロノス司教殿が殺害されたのは個人としても領主としても痛いものがある。

クロノス司教殿は枢機卿の地位まで登り詰めたにもかかわらず、もっと大勢の人を救わんと自ら司教としてこの辺境の地まで赴任してくださった人格者。中央にもクロノス司教殿を慕う者や世話になった者も多いと聞く。

誰に対しても分け隔てなく接してくださり、さらにはその知識は歩く図書館の如くであった……私も領主の座を継いだばかりの頃は世話になったものだ……。

そしてなによりもクロノス司教殿はこの辺境の領地で唯一の蘇生魔術の使い手。その方が亡くなったことは平民の命が千失われたことと同義、その損失は計り知れない……。


「ですが、あれから働き詰めです。下の者も閣下のお身体を心配しております、せめてお茶を飲む時間くらい休まれては? 」


「しかし……いや、そうするとしよう」


「そうですか……」


私が休むと言うと騎士団長アレクセイ・バーレンス​──我が愚息​──は露骨にホッと息をつく、こやつめ。


「お主も座るが良い」


「しかし……」


「よい、情けない父の愚痴を聞いてはくれんか」


「それは……わかりました父上」


少ない時間だが主従の仮面を捨て、親子の時間を過ごすとしよう。


「それで、どうじゃ? 良い相手はそろそろ見つかったかの? 」


「父上、それは……」


「早く見つけてこぬと勝手に決めてしまうぞ? 」


「家に最大の利益を齎してくれる人をお選びください」


「なんじゃつまらん……」


からかってみるも、コイツはワシとは似らず生真面目な返事をするのみで面白みがない。我が妻ならそれも可愛かろうが息子ではな……。


「……父上、今何を考えてました? 」


「ふん、お主が面白みに欠けると考えておったわい」


「まったく、父上は飽きもせずよく人をからかい​──」


「お話中のところ失礼します! 緊急の連絡です! 」


「​──なんだ? 用件を申してみよ」


話の途中で伝令が緊急の用件を携えてきたために親子の会話はそこで止まり、ここから領主とそれに仕える騎士団長となる。


「はっ! ついさっき軍の詰め所が数箇所同時に爆破され、それと同時に何者かが貴族街に侵入したとのことです! 」


なんだと? いったい何が起こっておる……軍の詰め所が数箇所同時に爆破され貴族街には侵入者、敵の数はどのくらいだ? 同時に詰め所を襲うくらいだ、多く見た方がいいだろう。


「無事な詰め所から直ちに応援を寄越せ! それから非番の者、休憩中の者も区別なく引っ張ってこい! 敵の全容が不透明だ、我々よりも戦力が同じかそれ以上あると思え! 警ら隊や守備兵は新たな襲撃に備えて後方待機! 衛兵は見廻りを強化しろ! 」


襲撃について思考を巡らせているうちに息子……いや、騎士団長が次々と指示を出している……この情報が足りない状況で戦力の分散は避けたいが、詰め所が同時襲撃され貴族街にも被害が出ているとなると致し方あるまいか……。


「それと直ぐに住人に避難勧告と貴族街の者たちには家から出ぬよう伝令を出すがよい、行け! 」


「はっ! 」


追加の指示を出すと伝令を外に掛けていく。


「……お主も万が一の時はワシに遠慮せず出撃するがいい」


「……かしこまりました」


半月前の悲劇と違いこれは明らかなテロ行為だ、目的を持った襲撃​──戦争である。

市街地戦など勘弁してほしいのじゃがなぁ…………言っても詮無きことよな………………。


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