第10話地下墳墓探索その5
探索を続けているとなにやら隠し部屋を発見です。ふーむ、鍵が内から掛かっているようですが解錠スキルは持っていませんし、どうするか……取得してしまいましょうか?
『ヴゥウー』
「おや? どうしました影山さん? 」
影山さんは一度私の影から出て、そのまま隠し部屋へ続く扉の隙間から中へ。少し経つと内から『ガチャッ』と音が聞こえてきました……いいんですかそれで? いいんでしょうね……。
「ありがとう存じます、影山さん」
『ヴッ!』
そのまま私の影に戻ってきた影山さんにお礼を言い、隠し部屋に入っていきます。中はそんなに広くなく、少しばかり豪華な宝箱が1つ置いてあるだけでした。
「怪しいですね……」
見るからに罠ですが、確かめないことには進みませんし開けてみましょう……。
「さてさて、鬼が出るか蛇が出るか……」
そっと宝箱に手を伸ばし開けようとした時でした。いきなり宝箱が動き、こちらに噛み付いてきました。
「っ! 危ないですね……」
すぐさまバックステップで距離を取り、頭上のポップを見る限りモンスターですね。
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種族:ミミックLv.13
状態:普通
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ミミックですか。お目当てのモンスターではないですが、最後の一体をテイムしても1枠余るのでついでにテイムしてみましょうか。
「ということで、貴方には痛い目を見てもらいましょう」
少しレベルも高めですし、山田さん達の訓練がてらサンドバッグになってもらいましょう──
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「今日からあなたの名前は三田さんです」
『がぁっ?! 』
「ちなみに拒否権はありませんのであしからず」
『がぁ……』
さてテイムした三田さんのステータスを確認しておきましょう。
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名前:三田さん
種族:ミミックLv.13
状態:普通
『擬態Lv.3』『暗視Lv.3』『隠蔽Lv.2』『宝物憑依Lv.4』『光魔術Lv.4』『幻影魔術Lv.2』『魔術強化Lv.2』『精神状態異常無効Lv.-』
称号欄
レーナの従魔:レーナの従魔となった証。主人から受けるバフの効果が
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ほうほうこちらも中々……おや? 擬態はわかりますが『宝物憑依』? これは嬉しい誤算ですが、なにか宝物っぽいのありましたかね……?
そういえば神殿の司教様から逝きがけの駄賃として貰った高そうなネックレスがあったはずですが……。
「これではダメでしょうか? 」
『がっ! 』
無事に憑依しましたね、そのまま首に掛けてアクセサリー枠として装備します。
…………ってこのネックレス何気に追加効果が高いですね、さすが司教様です。死んでも民に施しをする聖職者の鑑ですね。
「さて、あと残るは一体だけですね」
最後の一体はレアポップなので少し時間掛かりそうですね……まぁ先に攻略して後から探してもいいわけですし、気楽に行きましょう。
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種族:リビングアーマーLv.17
状態:普通
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あと少しでそろそろボスかな? ってところで、最後のモンスターのお出ましです。レベルも高く人型なので、前の4体と同じようにはいかないでしょう。
「こちらから行きましょう」
相手が動かないのをいいことに、そのまま姿勢を低くして突っ込み、腰の部分にタックルをかまして引き倒します。
そのまま肘裏、膝裏の隙間に短剣を突っ込み解体します。ダルマにしたところで柄で滅多打ちです。影山さんに影から押さえてもらい、麻布さんの風魔術でバランスを取りづらくし滅多打ちです。
『──ィイ! ィィイ! 』
……? 何言ってるか分かりませんね? とりあえず《テイム》を発動してみますが……失敗してくれやがりましたね?
リビングアーマーをロープでグルグル巻きにして吊るし、松明で炙ります、殴りながら炙ります。そのまま3分くらい待ちましょうかね?
▼▼▼▼▼▼▼
『──ィイ! ──イィイ! 』
とりあえず3分経ったので
『……』
なにやらおぞましい物でも見たかのような視線を感じますが無視です、それよりステータス確認です。
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名前:未定
種族:リビングアーマーLv.17
状態:普通
『歩行Lv.3』『暗視Lv.3』『剣術Lv.2』『防具憑依Lv.4』『筋力強化Lv.4』『耐久強化Lv.2』『防御力強化Lv.2』『精神状態異常無効Lv.-』
称号欄
レーナの従魔:レーナの従魔となった証。主人から受けるバフの効果が
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中々に強いですね、満足です。では恒例の名付けですが……。
「あなたの名前は今日から井上さんです」
『……イィ』
なにやら悲しい声色で鳴かれました、なぜでしょう?
「まぁいいです、それよりもこの軽鎧に憑依してくれますか? 」
『ィイ! 』
無事に憑依完了です。当初の予想よりも良い結果ですね、重畳です。このままボス部屋まで突撃しましょう。
「では途中の雑魚で連携の確認とあなたたちのレベル上げをしながらボス部屋を目指しますよ! 」
一斉にそれぞれの表現方法で返事をしてくれました。本人たちのやる気もあるようで良かったです、このまま攻略を続けましょう。
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