ページをめくるその本は何かな?

らら

第1話 電車の中

 最近、めっきり電車の中で本を読む人が減っている。みんな宇宙人に操られてるみたいにスマートフォンのとりこだ。学生さん二人で並んでいて、明らかにお友達同士でも、ラインでお話していたり、もくもくと各々画面を見つめていたり。昭和の私からすると、スマートフォンはお友達がいない1人のときの暇つぶしなんだけど、若者には違うのね。でも、あえて私は言いたい、スマートフォンを下を向いて長時間見ると姿勢が悪くなり、フェイスラインも下向きだとむくむよ。1週間に2日くらいは、読書の時間にしてみようよ。楽しいよ。別に本はなんでもいい。写真集でも絵本でも文庫でも新書でも、小説でもビジネス書でも。表紙見られるのが嫌ならブックカバーかければいいし。スマートフォンには考えどころを奪うところが多い。コンテンツが完成しているものが多いから、自分の頭は使わなくても楽しく過ごせてしまう。本は違う。読みながら、自分の頭を確実に使う。余白の部分でふと考え込んだり、文章表現にはっとさせられたり、文字だけの本も写真だけの本も想像力を使うし。好きな人に貸せるし。感想聞けるし。だいたい立派な本や厚い本買っても、大抵のものより安価だし。お金ないひとにも、古本や図書館があるし。本を読んでいる人がみんな美しい姿なんだよね、私の個人の意見だけれど。小さい子もお年寄りも、男性も女性も、いろんなジェンダーのかたも、国籍も関係なく。電車の中でみんなが各々好きな本よんでいたら、移動図書館みたいで楽しいし。あ、そうそう本だと音漏れもない。気をつけなきゃいけないのは、集中しすぎて降車駅を乗り過ごさないようにすることだけ。ね、みんな電車のる時間だけスマートフォンと少しだけサヨナラしてみると、新しい何かつかめるかも。



 私の今日の電車の中の相棒は、ジェーン・スーさんの「生きるとか死ぬとか父親とか」でした。昔あった銀河テレビ小説みたいなスーさんのお父さんとお母さんの話、面白いし、全ての人の人生がほんとドラマチックなんだなと思う。

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