自分で正義って言う奴に碌なのはいない。



「当たって!」


「――そこっ!」


「やぁあああ!」



ピンク、青、緑の魔法少女たちが獅子の怪人に向かってそれぞれの攻撃を繰り広げる。




「えー、実況のワニです。


解説のカマキリさん、現状はどうでしょうか?」


「そうですねー、三人の魔法少女の攻撃力は確かに脅威です。


まともに受ければ我々でも危ない。特にあのピンク色は頭一つ抜けてますね。


うちのボスは荒っぽく見えて常に周囲の状況を感知して立ち回っているので、追い込まれることは無いでしょうけど、一発でも直撃すれば危ないでしょうね」



吹っ飛ばされた犬と猿はイルカ怪人が一応解放し、蜘蛛怪人はカメラを回して残ったワニとカマキリはマイク片手に実況中。


そしてそれらの情報はリアルタイムで地上波やネットで中継していた。



「警察の銃撃など一切の次元干渉は施されていなかったので楽々に防御できましたが、あの三人の攻撃はどれも次元干渉貫通が施されています。


ガーディアンズの技術が使われているのならば当然でしょう」


「なるほど……我々ネビュラシオンのことを止めると豪語しつつ、地球の治安部隊には一切装備を与えてこなかったわけですか。


意外ですねてっきりもう、我々の活動が一番活発な日本政府には協力を取り付けていると思っていたのですが……」



そんなワニとカマキリのやり取りはなんともシュールで、どこか気の抜ける雰囲気であったのだが、ここに一人……一人?


……まぁ、一人ってことで……ピンクの魔法少女である日向萌香と一緒にこの場にやってきたパロンの心中は穏やかとはいかなかった。



(いったいどういうつもりでこんなことを……!


奴らの行動の真意が全く見えない。


エナジーを集めるだけならもう十分に役割を果たしたはず……この状況を撮影し、自分たちの存在を公にすることに奴らにどんなメリットが?


ガーディアンズの印象を悪くするにしても、実際に戦っているのはガーディアンズの協力を得ている萌香たちである以上……それは大した効果はないはず……いったい、どういう意図が……?)



今までのネビュラシオンでは考えられないそれらの行動に戸惑うばかりのパロン


そしてライオットは魔法少女たちの攻撃をいなすばかりで決定的な攻撃は最初以外はあまりしてこない。


これらの行動も、まるで何か戦いを長引かせているるような印象を受ける。



「――ごめん、遅れた!」

「ここにも幹部が……!」



そんな思考をパロンがした時、その場にさらに二人の魔法少女がやってきた。


服が若干焦げているが、大した怪我らしきものは見当たらない高坂茜と柴野奈月だ。



「ようやくか」



そして、その二人の到着を前にして敵であるはずのライオットがそんなことを呟いたことを、パロンは聞き逃さなかった。



(……二人の到着を待っていた?


何故? 一体、どうして……いや、どちらにしても、敵の思惑に乗るのは危険。


速攻で片を付けるべき!)


「みんな、一気に勝負を決めるポム!」


「わかった! みんな、行くよ!」



パロンの言葉に従い、萌香がそう声をかけると五人は並んで武器を正面に構えた。



「――お前ら、構えておけ」



ライオットの言葉を受け、カメラを構えていた蜘蛛怪人以外が前に出る。


ちなみに、犬と猿は途中から起きていたがそのまま横になってくつろいでいた。


しっかりバレていたので帰ってからTV禁止令が出されることは確定していたが、当人たちに知る由はない。


魔法少女五人に対し、怪人たち五人がライオットより前に出た。



「痛いかな~、痛いんだろうなー……」

「痛覚切っておかないとな……いや、本当、マジで」

「ボス、マジで早めにお願いしますね」


「うるせぇ、さっさとくたばってこい」



死んだ目をしている怪人一同に冷徹に言い放つ。



「お前らのリクエスト通りの器はもう用意してある」



だが、続くその言葉に五人は一様に目を丸くして、すぐに破顔させた。



「そうか、とうとう……ブラッド〇ッド並みのイケメンに……」

と、カマキリ


「メッ〇のようなイケメンスポーツマンに!」

と、犬怪人


「イケメン&声優並のイケボ……!」

と、猿怪人


「お姉さんキャラにモテモテなショタイケメンに……!」

と、イルカ怪人


「美少女……」

「「「「え」」」」



まさかのワニ怪人の要求に四人が驚く。


もともと性別という概念はすでに失われて久しいが……どうやら彼らは日本の娯楽にはまってその辺りが戻ってきてたらしい。


そしてそんな部下のリクエストを再確認してライオットは額に手を当てた。



「お前ら地球文明の欲望に塗れすぎだろ……」



娯楽を与えたのは失敗だったかなと自分の部隊方針に本気で悩むライオットだった。


ちなみに、一連の会話は魔法少女たちに聞こえないように防音の魔法を使っていた。




「「「「「いっけぇーーーーーーーーーーーーー!!」」」」」




そしてそんなやり取りが去れている間に、魔法少女たち五人が魔力を収束させてはなってきた。



「「「「「はぁあああああああああああああああああああああ!」」」」」



一方の怪人五人はそれぞれが全力で障壁を前方に展開させて受け止める。


五対五の魔力のぶつかり合いは数秒間の拮抗となり、そして、閃光を炸裂させて何も見えなくなる。



「……なるほど、一対一ではともかく、集団となると戦闘力が格段に上がるな」



そう呟くライオットの声。


視界が戻り、魔法少女たちの視界に残っている怪人はライオットだけとなり、他の五人の怪人はすでに姿はない。


あるのは、代わりに光を発する存在がその場に浮遊しているのみで、それらはライオットが手をかざすとその場から消えた。



「器の消失は想定範囲内だが……精神体へのダメージはゼロか。


随分と器用なことをするな」



感心するライオットとは反対に、魔法少女たちはライオットの態度に愕然としていた。



「味方を盾にするなんて……!」



素直にそう怒る日向萌香。


ちがいます、彼らは直前はむしろ率先して盾になりました。


とはいえ、そう言った情報は防音魔法で遮断されていたので知る由もない。


ただわかるのは、先ほどまで警察相手に無双していた怪人五人が、五人の少女相手に倒されたという事実のみ。




――パチパチパチパチ



その場に響く場違いな拍手。


音のした方向は魔法少女たちの背後で、驚いて振り返ると、そこには道化師の仮面のような塗装のされたヘルメットを被った男がいた。



「あいつ!」


「いつの間に……!」



その男の出現に驚く奈月と茜。



「だ、誰? 二人とも知ってるの?」


「……萌香、下がって」


「…………」



奈月と茜の反応に戸惑う萌香。


一方で蒼と風花は結構近い距離で、拍手されるまでのその存在に気付けなかったという事実に寒気を覚える。



『お見事だよ、魔法少女諸君。


君達の健闘を大いに称えよう。


さて、と』



道化師の男――ゲイザーは次の瞬間に彼女たちの前から姿を消す。



『ライオット、カメラとマイクは?』


「カメラは今も向いている。マイクは……ほれ」



再び聞こえてきた声に振り返ると、今度はライオットの隣にゲイザーはいた。


目を離していなかったのに、五人の目には彼がどうやって移動したのか見えなかったのだ。


驚愕する魔法少女たちをスルーして、その男はヘルメットの上からマイクを近づけて喋り出す。



『――始めまして、人類。


我はネビュラシオンの総帥……ゲイザーだ』



その名乗りに驚く魔法少女とパロン


特に奈月とパロンの驚きは一際強かった。



「どういうことよ! 総帥は別の奴でしょ!」


「そ、その通りポム! この世界にきたネビュラシオンの総帥はカイザー、別の怪人ポム!」


『それなら少し前に殺した。復活もできないように完全に、な。


そんなことより』



衝撃の事実をあっさりと流して話を続けるゲイザー。


その言動に、パロンはこれまで感じたことが無いほどの不気味さに恐怖すら覚えた。



『素晴らしい戦いだったよ魔法少女諸君。


君達のその姿には我は心打たれ、今も歓喜に心が震えている』



マイクを持っていない別の手がかすかに震えており、その言葉が偽りではないことを示す。



「え……っと…………あの、これ、褒められてる、の?」


「……気味が悪い」



ゲイザーの言葉がわからずに困惑する萌香に対し、警戒心を数段階引き上げる蒼。



『まぁ、今回はちょっとスレ違いがあったようだが……安心して欲しい、我々ネビュラシオンは、魔法少女の君たちに敵対する意思はない』


「……一応確認なんだけど、さっきから言ってる魔法少女って何よ?」


『当然、君たちのことだ。


ガーディアンズがもたらした超常科学技術……この地球の文明レベルにおいては魔法としか表現しきれない異能を操る少女たち。


我としても、これ以上の表現はないと思っている』


「あんたが言い出したわけね……あのイフリートっていうの、あんたの部下なんでしょ。


敵じゃないとか言ってるけど、あいつのせいでたくさん人が死んだのよ! それでよくそんなこと言えるわね!」


『素晴らしい』


「……は?」



怒鳴りつけたはずなのに、返ってきた予想すらしなかった言葉に茜は思わず耳を疑った。



『まったくの他人ばかりしかいないというのに、そこまではっきりと怒りの感情をあらわにできるとは、なかなかできることじゃない。


大抵のものは、他人事として興味すら抱かないのだからね。


本当に素晴らしいよ、君たち魔法少女は。だからこそガーディアンズも君たちを選んだのだろう。ああ、まったくもって素晴らしい!』


「な、なんなのこいつ……?」



勝気な性格であるはずの茜も、ゲイザーの言動に不気味さを覚える。



『まぁ、とにかく誤解であるのだよ。


我々ネビュラシオンは、人々の願いを叶えた。


このTV局占拠も、その一環……すべてはこの国に住まう人たちの願いを叶えるための正義のための行動だったのさ』


「……なにを、言ってるんですか、あなたは……?」



風花は信じられないものを見る目でゲイザーを見ている。


そしてその意志は他の者たちも同様に抱いていることは誰の目から見ても明らかだった。


ちなみに、ライオットも同じような目でゲイザーを見ていた。


そんなことお構いなしに、ゲイザーは、指を二本立てる。



『今日、爆破した二つの学校ではいじめを苦にして飛び降りをした生徒と不登校になった生徒がそれぞれがいた。


飛び降りの方は幸い死にはしなかったが、一生走ることが出来ない後遺症が残った。


不登校になった生徒は未だに家から出られないと、SNSで嘆き続けている。


しかし、いじめをした生徒に責任追及をしないどころか学校全体でその事実を隠蔽しようとした』



そして三本目の指を立てる。



『君たちにはちょっと刺激が強すぎるが、かなり強引な性接待を求められた女性社員が働いていたオフィスがあり、その事実を会社の上層部が隠蔽。


女性はそのまま退職に追いやられて輝かしいキャリアが傷つけられた』



さらに四本目



『パワハラが横行する宅配支店。


ネットニュースにもなったのに未だに対策はされず、忙しいからと未だに労働環境が変わらない。


あそこで働いている人はもう一月以上は満足に休めていないそうだ』



そして最後に五本目



『イフリートに襲撃させた自衛隊では首を吊って死んだ若者がいたそうだ。


そして自衛隊からはその自殺者の遺族へ形式的な謝罪のみをしたが、自殺の原因となった者を適当にでっち上げて退職させたとされている』



『そして』とゲイザーは、魔法少女に背を向けて、背後にあるカメラの方を指さす。



『これらの情報はすべて知っていたにも関わらずに事実を軽くとらえられるように印象操作、もしくは報道すらしなかったTV局。


我々ネビュラシオンは、この現状を重く受け止めた上で、正すために力を振るったのだよ』



再び魔法少女たちに向き直り、ゲイザーは大きく手を広げた。



『我々ネビュラシオンは、このような現状に対して声を発することも許されなかった弱者の怒りを代弁した、弱きを助け強きをくじく、今この世界にもっとも必要とされる正義の味方なのだ!』



高らかにそんなことを宣言したゲイザーは、今度は魔法少女たちの方に手を差し出した。



『我々が戦うのは性根の腐った者たちすべてだ。


我々はこれからも間違いを力で排除する。


それに区別などなく、誰が相手でも行う。


例え、相手が国でも例外はない。


――魔法少女諸君、君たちには、是非ともその協力をして欲しい』


「協力……?」


『そう、協力だ。君達に力を与えたガーディアンズは、力を持っていながらそれを世界のために使おうとしない。


しかし、君たちは違う。


現状を知らなかったからこそ、動かなかっただけで、弱い人たちの痛みを、自分たちのことの様に本気で怒ることが出来る。


さぁ、我々と共に、この世界をより良い方向に変えていこうじゃない』



その言葉に真っ先に反応したのガーディアンズの一員であるパロンだった



「ふざけるな! そんな身勝手なことが許されるか!


お前たちはただ、自分の都合のいい世界が欲しいだけで、この世界のことなど考えていない!


お前らネビュラシオンはそうやっていくつもの世界を――ぐっ!?」



言葉の途中で、パロンはその場から勢いよく後方へと吹き飛ばされえて、横転したパトカーに激突した。



「パロンっ!?」


『お前の言葉など聞いていないぞマスコット風情が』



ゲイザーはその場で拳を振るい、指向性の衝撃波を放ったのだ。


それらの一連の動作に魔力を感じず、予備動作すら見抜けなかったという事実に魔法少女たちはゲイザーとの隔絶した実力差を実感せざるを得なかった。



『お前らガーディアンズは我らを敵視しながら、この世界を守るために何をした?


そこにいる五人の少女に力を与えて自分の都合のいい傀儡としてきたのだろう。


貴様らガーディアンズが生きるのに困らない程度のエナジーを集めるために、な。


――我よりよっぽど貴様らの方が質が悪いぞ、寄生虫が』



ゲイザーは淡々とパトカーに寄りかかっているパロンを見ながら拳を振り上げる。


また衝撃波を放とうとしているのだ。



「ちがう!」



日向萌香は杖を構えながら、パロンとゲイザーの間にに割り込んできた。



「パロンはそんなんじゃないよ!


パロンは私たちに、この力を正しく使うように教えてくれた!


そして、魔法の力は、誰かを守るためのもので、貴方たちみたいに誰かを傷つけるために使うものじゃない!」


『それは我らも同じこと。


なんせ我々は、助けを求める者たちの味方だ。


そのために力を使うのだから、これを正義と言わずに何というのか?』


「違う、絶対にそんなの間違ってる!


どんな理由があろうと、人を傷つけることは許されない! そんなの、正義なんかじゃない!」



激昂する萌香の傍らに立ち、同じく鞭を構えたの柴野奈月だった。



「ピンクの言う通りよ。


あんたは今まで見てきたネビュラシオンの中で一番イカれてる」



言葉は穏やかだが、敵意が今までで一番強い。



「結局あんたは、好き勝手言って自分にとって都合の良いように世界を支配したいだけ。


――だから、あいつを、殺すように仕向けた。


同じネビュラシオンだったのに!」


『何を言っているのかよくわからないが……我々ネビュラシオンは、抵抗する人間以外は傷つけないように最低限に立ち回ったつもりだが』


「ショッピングモールで、たくさんの人を襲おうとしたでしょ!」



その言葉を聞いた時、ゲイザーはピクリと反応したが……傍らにいるライオット以外はそれに気づかなかった。



『あ、ああ、あー……そんなこともあったな』



唐突に先ほどまでの鷹揚な雰囲気が無くなった。


というか、戸惑っている。


それもそのはず。何故ならこの男、素で忘れていたのだ。


魔法少女たちは五人揃って変身状態で見れたこと、そして新コスチュームということで男の子的な高揚感、事前の作戦内容のことばかり考えていたり、嫌なことから目を背けたいなど……


そんなわけで、そっちのことは考えていなかったのである。


しかし、ここでそんなことが露呈すれば雰囲気も台無し。


どうにかせねばと内心大焦り。



「……適当に裏切り者ってことにしておけ」



ぼそっとライオットがマイクに入らないほどの小声でつぶやく。


本来ならば聞こえないところだが、ゲイザーの聴覚ならばギリギリ聞き取ることが出来た。



『あれは不幸な事故だった。


我が組織の裏切り者を確実に仕留めるための仕方がないことだった』


「裏切り者って……あいつが何をしたっていうのよ!」


『うぅむ……』



調子を取り戻したが、ここでさらなる質問に、ゲイザーは再び言葉を詰まらせる。


アドリブに弱いのである。



『え、えーっと……』「鈍い奴だな」



ゲイザーが言い淀んでいるとしかたがないといわんばかりにライオットがすかさず口を開く。



「最初の裏切り者であるお前が、どうして今そこでのうのうと生活できると思う?


あの下っ端が、お前を殺そうと動いていた奴らを暗殺し続けていたからだ」


「なっ……」



ライオットの言葉に大きく目を見開く奈月


そしてそれは彼女だけではなく他の魔法少女も同様だった。


一方でゲイザーは内心でライオットに対して拍手喝采


ゲイザーの中でのライオットの株はうなぎ登りだった。



『そういうことだ。


しかし、結果的に目標の裏切り者以外に死者は出ていない。


まったく何も問題はないさ』



ゲイザーがそう言うと、返ってきたのは言葉ではなく鞭だった。


常人ならば直撃を受けるところだが、ゲイザーは即座に反応し、拳を振るって発生させた衝撃波で弾く。



「ふざけるな!!!!」



血を吐く様な、とはこのことか。


もう視線で人を殺せそうな迫力で柴野奈月はゲイザーを睨んでくる。



「許さない……絶対に、あんたたちネビュラシオンを、私は絶対に、許さない!!」


「パープル……」



仲間のその叫びに、萌香も悲し気な表情をする。



「こいつが親玉なんでしょ……だったら、ここで倒せば全部解決じゃない!」


「短絡的だけど……全面的に同意」


「私も……この人は許せませんっ!」



高坂茜、皆瀬蒼、小緑風花もそれぞれの武器を構えてゲイザーを睨む。


その場の緊張感は高まっていく。



『待ちたまえ、我々は別に敵対する意思は』



そこまで言いかけた時、ライオットが再びゲイザーの前に立つ。



『おい、予定とは違うことはするな』


「ゲイザー、衆人環視の中で攻撃されておきながらそのまま引き下がるのか?


それでは示しがつかないというものだろう」


『いや、しかし、だな』


「前にも言っただろ、お前が舐められるとこっち舐められるんだ。


戦いたくないならそこで大人しくしていろ」



そう言って、ライオットはゲイザーの手からマイクを奪い取り、破壊した。



「相手になってやるよ、魔法少女」



その手の爪を見せ、目には闘志を燃やすライオット。



『いや、待て、これ以上は本当にいらな――』


「みんな行くよ!」

「ええ!」「うん!」「はい!」「倒す!」



そしてそれに応えるように、五人が一斉に攻撃を仕掛けてきた。


戦いの火ぶたは、今再び切って落とされたのだった。



『……やっべぇ……どう収集つけよう、これ』



激突するライオットと五人の魔法少女の姿を見て、ゲイザーは呟きは誰の耳にも届かなかったのである。

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