ガチャ依存症とでもいうべき病気

オーク一号

第1話 筆者が筆をとろうと思った理由《ガチャで爆死》

 ガチャという言葉を知っているだろうか。今やゲーム業界の救世主というべきソーシャルゲームの売り上げの大部分を占めるデジタル商品のことである。ソーシャルゲームの正確な定義としては一昔前にグ○ーやM○X○などのSNS上で配信されたブラウザゲームであるが、ここではそれらにインスパイアされて生まれて現在も人気のスマートフォンやPCで展開されているブラウザゲームとしてイメージしてほしい。年配の人は知らないかもしれないが、若い世代の人には比較的認知されているだろうゲームの1ジャンルとして考えてほしい。(以下、省略のためソシャゲと呼称する。)

 筆者はこのガチャに10万円ほど突っ込んで、お目当ての商品を得られなかった。まさに!何の成果も!得られませんでしたぁ!(正確にはお目当て以外の既に持っているものはゲット。)この際非常に顔真っ赤になりはしたものの、ソシャゲが悪いとかガチャが悪いとかそういうことを語るつもりはないことを先に主張しておく。

 このエッセイの焦点となるのは、筆者的には非常に悲しい思い出な10万円という数字である。これはソシャゲに興味がない一般市民の方からすると大きな額だ。だが実をいうと割と日常茶飯事にネットの海にとけて恵みの雨としてゲーム運営会社にふりそそいでいる。それはもうスコールのような勢いで毎日降り注ぐ豪雨である。今回筆を執ることにしたのはあくまでガチャをプレイするうえでの数字的な感覚や想像力を養い整理するためである。自分が流す血涙と運営会社が受け取る恵みの雨の違いについて小市民の立場から整理していくのが今回の目的である。言い方を変えてみると、自分の手元から消えた10万円に対して抱いた喪失感を冷静にとらえられるようになる、あわよくば正当化さえしてしまえやしないかという魂の慟哭である。重ねて言うがガチャやソシャゲ自体が悪だとかそういうことについて論じるつもりはない、悔しくなんてないんだからね!

 

 

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