~学園祭-6~

「おーい!結城!」




学園祭当日。

生徒会室で忙しく仕事してると、勇がやってきた。




「何?」

「広瀬さんのクラスの模擬店行きたくないか?」

「あのクラスはチケット制じゃなかった?」

「じゃん!実は俺手に入れてたんだよな!」

「!?勇……酷いね。俺には遊ぶ暇ないって言ってたのに」



酷いよ。

俺はこうして仕事してるのに。

勇ってたまに鬼に思えてしまうよ。

ホントに。




「チケット、俺と沙羅の分しかなかったけど、友達から譲って貰ったからあるんだよ!昼過ぎに、沙羅と3人で行くか?」

「俺、悠奈ちゃんに嫌われたくない……」

「気にすんなよ?お前広瀬さんからすでに嫌われているから……」




勇。

キミは俺が嫌いなのかい?

そんな追い討ちをかけなくても。




それから俺の仕事が一段落してから沙羅ちゃんと合流し、悠奈ちゃんのクラスの模擬店へ向かう。




「悠奈!」

「あっ沙羅ちゃん!!いらっしゃ~い!早く入って」




ネコ耳付きのメイド服で悠奈ちゃんが俺たちを出迎えてくれる。

悠奈ちゃんはホントに沙羅ちゃんが好きなんだね。

はぁ。

羨ましい。

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