~学園祭-3~

「もうすぐ学園祭かー」





生徒会室で、結城は呟いていた。

のんきな奴め。




「そうだな……。なぁ、結城?広瀬さんに避けてる理由聞いてみたらどうだ?」

「理由を?」

「そっ。好きなら聞いてみろよ?何ならそのまま襲っちゃえよ。ぼやぼやしてると他の男に広瀬さんを奪われるし、襲われるぞ?」



俺は結城にそれとなく話しを聞くように言うのだが。




「あーそれなら大丈夫」

「はっ?何だよその自信は!!」

「あ~いや、だからそれは……俺が、ねっ?」

「ケダモノ!中学生の女の子に!変態……」

「合意の上だよ!でも、まさかそのすぐあとに姿消すとは思いもしなかったけど……」





それから数日後

俺たちは学園祭の準備の様子を見回ることに。





「ねぇ、これ可愛い!悠奈はこれにしなよ!」




俺たちが1年生の教室前の廊下を歩いていると、元気な声が聞こえた。

広瀬さんのクラスは、衣装決めでもしてるみたいでそんな声が聞こえた。




「悠奈さ、これなんか似合いそう!そ・れ・に・生徒会長喜びそう!」

「はっ?なんで、生徒会長が?」

「だって、生徒会長って悠奈の事好きじゃない?悠奈に対してラブラブ光線出してるじゃん!」

「そんな事ないよ?」





うーん。

広瀬さんの友人は鋭いね。

沙羅とは別の意味で。

まぁ。

結城見てたら広瀬さん好きなのわかるしな。

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