No.02

~学園祭-1~

夏休みが終わってからも私は、結城さんを避けていた。

だってそうしなきゃ、言ってしまいそうだから。




そんなある日。

葉山さんが私に話しかけてきた。




「ねぇ、広瀬さん。結城がキミの事どう想っているか知っているよね?」




知らないわけない。

結城さんが私を好きってわかってる。




「俺は結城みたいにお人好しでも優しくないから、どうなっても知らないよ?」




どんなに脅されても、これだけは話せない。

皆のためだから……。




「はぁ、仕方ないな。質問変えるよ。結城の事好き?嫌い?好きじゃないならきっぱり振ってやってくれないかな?」

「えっ……」

「だって可哀想だろう?」

「で、できません!!」

「何で?」

「だって……」




私も結城さんが好きなのに、振るなんて、できないよ。




「結城さんに言わないでくれますか?」

「えっ?」

「どうして、結城さんを避けてるか話たら結城さんに話さないでけれますか?」




私がそう言うと、葉山さんは少し困った顔してた。

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