~入学式-6~

私は、夏休みに父様の会社でアルバイトをすることにした。

アルバイトしてれば、彼らに会うこともないし、結城さんに会うこともないから。




「ふう……」

「悠奈ちゃんのおかげで助かるわ」

「私も色々勉強になりますよ」



私は、事務課の主任さんの補助をしていた。

夏休みなのに、相変わらず私の前には四天王の彼らが現れていた。



まるで"結城さんに言ったらどうなるかわかっているよな?"と言っているように。




そう言えば結城さん、私を生徒会にって誘っていたよね。

結城さんの側にいれば言ってしまいそうだから、断ったけどね。




そして、8月の終わり。

沙羅ちゃんに花火大会に誘われた。

だから、花火大会に行ったんだけど……。




「結城さん!?」

「悠奈ちゃん!!」




何故か会場には結城さんもいた。

もしかしたら最初からそのつもりだったのかも。




「あれ?沙羅ちゃん?結城さん!沙羅ちゃんと葉山さんがいなくなってます」

「いいじゃない!あの2人はほっとこ?」

「え?ほっとくって……」




ダメ。

結城さんと2人になんかになればっ。

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