友達になろう!

「で、えーと、【幸せ探し】とは?」

私は宮本みやもと美咲みさき

平穏な中学生活を送ろうと思っていたのに、

変な人に絡まれて、【幸せ探し】に誘われてしまったのです……


「だーーーーーーーからーーーー!!

そのままの意味よ!幸せを!探すの!」

またまた顔を近づけて大声で言ってきた。

どうやらこの人は熱が入ると顔が近くなってしまうみたいだ。


はっきり言って迷惑。


「初対面の人にそう言われても困るんですけど……」

この人は首を傾げた。

「初対面だからなんなの?」

「えっ……?」

はじめて見た……こんな人……

「初対面だからなに?

んーーーーじゃあなに?どうすればいいの?」

こいつ、冗談で言ってたりしないかな……

と思ったのだが、【本当に分からない】

という顔をしていた。

「初対面の人に意味わからないことを急に言われたらどう思います?」

「んーーー、面白い人だなっ!って。」

ええええぇぇええええ…………

「普通は友達になってから……とかじゃないんですか?」

「え!そうなのねーーーー!!!」

またまた ええええぇぇええええ…………

「なら、答えは簡単じゃない!」

え、まさか


「友達になりましょう!!!!!!!!!」


キラッキラした目で見られてます。

こーいう時、どうしたら?

正直、こんな変な人とつるんでたら

中学生活、最悪になるかも……だけど、


だけど。


だけど。


なんか、この人には【幸せのオーラ】が

後ろについてる気がするんだよね。

平穏に過ごしたいと思っていた私だけど、

幸せになれるのかな……?


「まぁ、いいよ。

一緒に幸せ探し、していいですよ。」


気がつくとこんなことを言ってしまっていた。


すると、その人の顔はみるみるうちに

可愛い顔になっていった。

「ありがとう!ミサキ!

これから私たちは友達なんだよね!」

はっっ、そうだ、承諾してしまったんだった……

ええい!もうどうなってもいいや!

「うん。そうだよ。喜多川さん。」




こうして私達の【幸せ探し】は始まったのだ。



まぁ、初対面で呼び捨ては未だに認められないが。




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