第68話 私の体
体を動かせなくなって初めて
動かせることが素晴らしいことだと知る
首が動かせる
腕を動かせる
足を動かせる
起き上がることができる
座ることができる
歩くことができる
光が嫌じゃなくなる
音が嫌じゃなくなる
自分でトイレに行ける
お風呂に入れる
好きなものを好きなように食べられる
音楽が聞ける
歌を歌いたいと思える
体を動かして何かをしたいと思える
なんて幸せなの
体が動いて
好きなことができる
こんな幸せに気づかずに
幸せの上にあぐらをかいて
文句ばかり言って
私はなんて愚かだったのだろう
当たり前の生活が
とてもいとおしく大切で
毎日変わらずに動けることが
奇跡なのかもしれないと
当たり前が出来なくなった時間が
教えてくれた
「めんどくさい」って
「疲れた」って
つい言ってしまうけど
その時には思い出して
「ありがたいな」
「楽しいな」
「嬉しいな」って
言ってみよう
私の体に
私の思い
伝わってるといいな
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