「蝶」

「家畜よ、貴様蝶が好きらしいな」

「蝶のモチーフが嫌いな女子はいないと思いますけど」

「もちぃふ」

「形? みたいな」

「……まぁ良い。ならばこれをやろう」


 そう言って渡されたのは一本の筒だった。周りには千代紙が貼ってある。何かと考えすぐにわかった。万華鏡だ。

 差し出されたそれを受け取り覗くと不思議。くるくる回すごとに蝶を形作る中身。


「わー、綺麗ですね!」

「……貴様のために作ったのだ。喜んで貰わねば割に合わん」

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