銀龍蓮華録 お騒がせ公主、龍の番になりました!?

増田みりん/ビーズログ文庫

序章

その1


 人生は想定外のできごとばかりである。

 まだ十六年しか生きていないけれど、鳴鈴めいりんにはそう実感することが多々あった。

 そして、今まさに実感しているところである。

 ──だって、信じられるだろうか?

 鳴鈴はただ蒲公英たんぽぽを採ろうとしただけなのに、こんなことになるなんて……!

「きゃあっ! 公主様が!」

「壁にでかい穴が開いているぞ!?」

「また公主様の〝お騒がせ〟か……!」

 鳴鈴の後ろでバタバタと慌てる人々の足音が聞こえる。

 鳴鈴はゆっくりと背後を振り返り、引きつり笑いを浮かべた。

「派手にやられましたねえ。黄蓮こうれん様が見たら、なんとおっしゃるか……」

「うっ……ぜ、絶対怒られるわ……まあ、わたしが悪いのだけど……」

「なに、俺たちゃ、公主様の〝お騒がせ〟には慣れっこですから。黄蓮様にバレる前に、ここを片づけて……」

「──僕が、なんだって?」

 突然響いた少年の声に、「ひぃっ」と悲鳴があがる。

 声のした方を皆一斉に振り返ると、そこには鳴鈴に似た面立ちの少年が、鬼のような形相で仁王立におうだちをしていた。

 耳が隠れる程度の長さに切り揃えられたつややかな黒髪に、黄金を思わせる、この国──蓮華国れんかこくの皇族のみに顕れる金色の瞳。鬼のような形相ではなく、穏やかに微笑ほほえんでいれば紅顔の美少年なのに、今はその面影がない。まるで般若はんにや、もしくは阿修羅あしゆらのようだ。

「こ、黄蓮……」

「なにやら騒がしいと思い、庭に出てみればこの有様……これはいったいどういうことですか、姉上? なぜ壁にそんな大穴が開いているのですか? どうしてこのような状況になったのか僕には皆目見当もつかないので、この愚かな弟にも理解できるよう、ご説明いただけますか?」

(は、般若が笑ったわ……!)

 にこりと笑った黄蓮に、鳴鈴は内心で悲鳴をあげた。ついでに鳥肌もたった。

「あ、あの……わ、わたし、お疲れのお父様に、体に良いというお茶をれて差しあげようと思って……!」

「……ほう。お茶を?」

 二つ年の離れた弟になぞの圧力を感じながら、鳴鈴は必死にこの状況を説明しようと口を開く。

「そ、そうなの! 今、国は大変なことばかりで、お父様はお疲れ気味だと伺っているわ。だから、その疲れを少しでも和らげて差しあげたくて、体に良いという蒲公英茶を作るために、蒲公英を採ろうとしたの」

「……なるほど。姉上が蒲公英を採ろうとなさった理由はわかりました」

 黄蓮のその言葉に鳴鈴はほっと息をつく。

 すると、次の瞬間、黄蓮の目がきらりと光ったように見えた。

「──しかし、それでそうして壁に穴を開けることになるのですか!」

 鳴鈴は黄蓮のその問いに視線を彷徨さまよわせたあと、首をかしげた。

「……さあ……? それが、わたしにもよくわからなくて……」

「『よくわからなくて……』ではありません!! 普通の人は蒲公英を採ろうとするだけでは壁に穴を開けることはできないのですよ!?」

「そ、それはわかっているわ……! でも、蒲公英を採ろうとしたら急に虫が飛んできて、驚いて転びそうになって……一応、転ばないように踏ん張ったのよ? でも、そこにたまたま布が落ちていて、滑って転んだら壁に頭をぶつけてしまったの。だから、どうしてこうなったのか、わたしにはさっぱり……」

 先ほどあったことを思い出し、鳴鈴は不思議そうに右手を頬に添える。

 そんな鳴鈴に黄蓮は眉をヒクヒクとさせ、ギロリとにらむ。

「それですよ! 壁に頭をぶつけたことが原因です!」

「で、でも……普通、壁に頭をぶつけたくらいで穴は開かないでしょう?」

「だからおかしいと言っているのです! ついでに言えば、そんな不運なできごとが続くことも滅多めつたに起こりません!」

 黄蓮はそう叫んだあと、深いため息をついた。

 鳴鈴は居た堪れなくなり、身が縮こまる。

「どうして姉上はいつもいつも、このような騒ぎを起こすのですか……」

「ご、ごめんなさい……でも、起こしたくて騒ぎを起こしているわけではないのよ……」

「そんなことは当然です!」

 黄蓮がそう叫んだ時、穏やかでよく通る声がした。

「──そんな大声を出してどうしたのだ、黄蓮」

「父上……!」

「お父様……」

 鳴鈴と黄蓮は互いに顔を見合わせたのち、隠せないと判断をして、ことのあらましを父である晃陽こうように伝える。

 それを聞いた晃陽は、鳴鈴の背後にある大きな穴を見つけて目を細め、鳴鈴を見た。

「……鳴鈴」

「はい……」

 鳴鈴はどんな説教にも耐えるべく、身構える。

 今回の件は、どう考えても鳴鈴が悪い。だから、それなりの叱責を受けるのを覚悟した。

「──怪我けがはしなかったか?」

「はい、申し訳ありませ…………え?」

 予想していたのとまったく違う晃陽の言葉に、鳴鈴は目を見開いた。

「怪我はなかったか?」

 晃陽は戸惑っている鳴鈴にもう一度同じ質問をする。

 それに鳴鈴は戸惑いながら、頷いた。

「は、はい……少しひたいを擦りむいただけで、大した怪我はありません」

「そうか。ならば、良かった。しかし、可愛かわいらしい鳴鈴の顔に傷が残ったら大変だ。念のために医師にてもらうように」

 叱るどころか、気遣ってくれる晃陽に鳴鈴はさらに戸惑った。

「は、はい……わかりました。でも、あの、お父様……」

「うん? なんだ、鳴鈴」

「あの……その……わたしを、叱らないのですか? わたし、こんな騒ぎを起こしてしまったのに……」

「なにを言う、鳴鈴。そなたは私のために蒲公英を採ろうとしてくれたのだろう? それを嬉しく思うことはあれ、叱ることなどしない」

 そう言って穏やかに微笑ほほえむ晃陽に、鳴鈴は涙が溢れそうになった。

 ──父は鳴鈴に優しい。

 十四歳という若さで諸外国にも名を馳せるほど優秀な皇太子である黄蓮とは違い、姉公主である鳴鈴はなにかと騒動を起こし、〝お騒がせ公主〟などという異名をつけられる落ちこぼれの公主だった。

 そんな鳴鈴がなにかやらかすたびに、父は真っ先に鳴鈴の心配をしてくれる。父に叱られた記憶は数えるほどしかない。

 けれど、そんな優しい父が黄蓮に対してはそうではないことを、鳴鈴は知っていた。

 今はあまり叱られることはないようだが、昔の黄蓮はよく父に叱れ、落ち込んでいた。そんな黄蓮を鳴鈴はよくなぐさめたものだ。「お父様があなたを叱るのは、それだけあなたに期待をしているからなのよ」と。

 しかしそれは、裏を返せばあまり叱られない鳴鈴は期待をされていない、ということになるのではないか、といつからか思うようになった。

 鳴鈴が今まで起こした騒動の数々を思い返せば、それは当たり前のことなのかもしれない。

 けれど、鳴鈴だって父の子どもなのだ。

 鳴鈴は堅実な施政を敷いて民たちから信頼されている父を尊敬していた。

 そんな立派な父の子どもらしく、公主として期待されたい──そう思うのは、鳴鈴のわがままなのだろうか。

 叱られずに済むのならそれでいいのではないかと思うかもしれない。けれど鳴鈴は、ほんの少しでもいいから父の役に立ちたい──そう願ってしまうのだ。

 ……そう思っていろいろと行動して、それがすべて裏目に出ているのだが。

「なにも良くありませんよ、父上! この壁の穴はどうするのです!? 皆、自分のことで精一杯のこの状況で、誰がこれを直すというのですか!!」

 黄蓮の言う通り、実は今、蓮華国はかつてない危機にひんしていた。

 蓮華国は、小国ながらも穏やかな気候と豊かな土壌のお陰で、裕福とは言い切れないが、それなりに豊かで平穏な国である。

 しかし、蓮華国や周辺諸国一帯は異常気象に襲われていた。

 本来ならば、もう暖かくなり、色とりどりの花々が咲き誇っているはずの季節だが、その花たちはつぼみに引きこもったままで、顔を出してくれない。まれに咲いている花も元気がなく、あっという間に枯れてしまう。

 吹きつける風は冷たく、凍えるほど。そのうえ、あちこちで季節はずれの雪が降ったとの報告も入っている。

 極めつけに、天候不良だ。もう何日も太陽は顔を出しておらず、やっと顔を覗かせたかと思えばすぐに隠れてしまう。

 そんな状態がずっと続いているため、作物も育たず、冬を越すために蓄えた食料が底を尽き始めていた。

 かつてない飢饉ききんに見舞われ、晃陽は様々な対策を講じているが、その成果は一向に表れず、蓮華国の人々は、毎日の生活をなんとかすることで精一杯だった。

 城の者も皆、通常の仕事だけではなく、飢饉の対策であちこちに飛び回っていた。

 その状況は鳴鈴も知っている。だからこそ、どこにでも生息している蒲公英を採ってお茶を作れば、この国のためにもなるのではないか、と考えたのだ。

 まずは寝ずに対策を練っている父に飲んでもらおうと思った結果──壁に大きな穴が開いてしまったのだが、これは鳴鈴のせいに他ならないので、自分で壁を直せばいい。

 幸いなことに、鳴鈴は手先が器用だった。

 そのお陰で、家事全般からちょっとした物の修理くらいならばお手の物である。

 これも数々のお騒がせを起こし、それをなんとかしようとした鳴鈴の涙ぐましい努力の証なのだが、それが良い方向に実を結んだ試しはない。

 今こそ、それを役立たせる時だ──鳴鈴はそう勇んで、勢いよく手を挙げた。

「あ、あの! 壁ならわたしが……!」

「──姉上は黙って」

「……ハイ……」

 黄蓮から絶対零度の視線を浴び、先ほどの勢いはどこへやら、鳴鈴はしゅんと力なく手をおろして項垂れた。

「いいですか、姉上。公主自ら壁を直すなど、ありえないことです。もっと公主らしく、騒ぎなど起こさぬよう、お淑やかになってください。せめて城内にあるものを壊さないようにしてください」

 くどくどと説教じみたことを言い始めた黄蓮に、鳴鈴は体を小さくし、神妙な顔をして聞く。

 そんな黄蓮を晃陽は「まあ、まあ」と宥めるのだが、黄蓮の怒りは収まらない。

「……一度、父上に厳しくお灸を据えていただいた方が、国のため、姉上のためになるかもしれないな……父上。姉上に一度厳しく……父上?」

 黄蓮の台詞せりふが不自然に途切れ、鳴鈴は不思議に思い、父の方を見る。

 すると、先ほどまで穏やかな表情だった父が、苦しそうに顔を歪め、ゆっくりと体が傾いていくのが見えた。

「父上!」

「お父様!」

 黄蓮と鳴鈴の二人がかりで、父の体を受け止める。

「お父様……? どうしました……?」

 鳴鈴が声をかけるも、反応がない。

 よく見ると、父の顔は青ざめており、意識がないようだ。

「黄蓮、お父様の意識が……!」

「大変だ……! ──誰か! すぐに医者を呼べ!!」

 黄蓮がそう叫ぶと、バタバタと誰かが駆けて行く足音がした。

 必死に父に呼びかける黄蓮と、父に駆け寄る人々。

 その光景を、鳴鈴はどこか遠いできごとのように感じた──。




 晃陽の診察を終え、寝室から出てきた医者は、静かな目で鳴鈴と黄蓮を見つめた。

「できる限りの処置はしました。陛下へいかは最近、食事ものどを通らなかったと伺っております。そのうえ、碌に睡眠も取られていなかったと。その過労から、かなり弱っておいでだ……このままの状態が続けば、大変危険です」

「そんな……! どうすれば……どうすればお父様は助かりますか!?」

「……陛下次第、としか」

 悲しそうな顔をしてうつむいた医者の言葉に、鳴鈴は両手で口を押さえた。

 そうしないと、情けなく泣き出しそうだった。

「……それほど、陛下の容態は悪いと?」

 冷静な表情で問いかけた黄蓮だったが、その声はかすかにふるえていた。

 そんな姉弟の様子を医者は痛ましそうに見つめながら、静かに頷いた。

「私もできる限りのことはします。しかし……覚悟をされた方が良いかもしれません」

 医者はそう告げ、深々と頭をさげて退室した。

 それを見送った鳴鈴は、とうとう涙を堪えることができなくなった。

「わたしのせいだわ……わたしがお騒がせなんて起こすから……! お父様がお疲れなのはわかっていたのに……ごめんなさい……ごめんなさい、お父様……!」

 聞こえていないとわかっていながら、鳴鈴は何度も父に謝った。

 いつもそうだった。

 優秀な皇太子と言われる黄蓮とは違い、ことあるごとに〝お騒がせ〟を起こし、みんなに迷惑をかけてばかり。

 そのたびに反省しているのに、次から次へとお騒がせを起こしてしまう。

 黄蓮のようにしっかりとしなければと思えば思うほど、鳴鈴は空回りをしてしまうのだ。

 鳴鈴の母は今、国にいない。もともと病弱だった母は数年前に大きな病にかかり、蓮華国よりも医療の発展している友好国で療養中だ。

 そんな母の代わりに、自分にできることをしなくては、と考えて行動するたびに〝お騒がせ〟を起こしてしまう。

 今回の〝お騒がせ〟だってそうだ。

 少しでも役に立ちたい──そんな鳴鈴の想いが空回った挙げ句、父まで倒れてしまった。本当になんて情けないのだろう──そう思うと、余計に涙が出てきた。

「姉上……僕は、今回の姉上の件がなくても、父上は近くない未来にお倒れになったのではないかと思います」

「え……? どうして?」

「今の我が国の状況は姉上もご存じでしょう? 父上はこの状況をなんとかしなければと、ずっと一人で悩んでおられた……その心労がたたったのでしょう。僕は父上のお悩みに気づいていました。それなのに……僕は皇太子という身でありながら、父上ならばなんとかしてくれるだろうと甘えていた……今回の件は、僕のせいでもあるのです」

 黄蓮はくちびるを噛みしめ、俯いた。

 しかし、すぐに顔をあげ、まっすぐに鳴鈴を見つめた。

 自分と同じ色の瞳なのに、黄蓮の目は強い意思が宿り、とても輝いて見えた。まるで本物の黄金のような──いや、それ以上の強く輝く瞳に射貫かれ、鳴鈴は息を呑む。

「──僕が父上の代わりに頑張ります。だから、姉上はなにも心配する必要はありません。国のことは僕に任せて、姉上は父上の傍にいてあげてください」

「黄蓮……」

「姉上が傍におられたら、父上もきっと元気になるでしょう。姉上には人を元気にさせる力がありますから」

「でも、わたし……」

 ──わたしもなにか手伝いたい。

 そう言おうとした鳴鈴の言葉を阻むように、黄蓮は言う。

「僕は僕にできることをします。ですから、姉上には姉上にしかできないことをなさってください」

 黄蓮は優しく微笑み、「父上のことは頼みます」と言って部屋を出て行く。

 その時の黄蓮の表情はいつも以上に凛々しく、真剣な顔をしていた。

 そんな黄蓮を頼もしく思いながらも、鳴鈴は内心複雑だった。

(わたしもなにか役に立ちたい……でも、手伝ったところでまた〝お騒がせ〟を起こして、みんなに迷惑をかけてしまう……わたしにできることはなにもないの……?)

 先ほどの黄蓮の台詞が浮かぶ。

 鳴鈴には鳴鈴しかできないことを──でも、それは、いったいなに? 鳴鈴になにができるだろう。


 鳴鈴は一度自分の部屋に戻り、寝台しんだいに座った。

 そして部屋に掛けてある一枚の絵を見つめる。

 それは伝説の生き物であるりゆうと人がお互いに手を取り合った場面を描いたもの。幼い頃に書庫から見つけ、父の許可をもらって部屋に飾ることにした絵だ。

 龍の寿命は人の十倍もあるという。龍には特別な力があり、大地に恵みをもたらすともいわれている。

 龍は伝説の生き物とされているのが一般的だが、とある国には龍の加護があり、その国はとても自然豊かで、作物も毎年豊作なのだとか。

 しかし、これは人づてに聞いた噂話で、信じている者は少ない。

(もしこの国に龍がいたら……お父様が倒れることもなかったのかしら)

 そんな考えが浮かび、鳴鈴は首を横に振る。

(それは考えても仕方のないことね。いないものは仕方ないもの……他になにかないかしら…………そうだわ! 確か龍に関する本の中で、幻の薬草について書かれたページがあったはず!)

 龍について書かれた本の中に、龍の他に幻とされる生き物や植物に触れていたものがあったことを思い出し、その本を探す。

(あった! 【時の皇帝が愛した薬草『雪蓮花せつれんか』。彼の皇帝はその薬草のお陰で病知らずであった、といわれている。しかし『雪蓮花』は高地にしか生息しておらず、手に入れるのも命がけであった】……これだわ。この『雪蓮花』を手に入れれば、お父様の病も治るかもしれない……!)

 今、城の皆は自分の仕事で手一杯だ。そのうえ、皇帝まで倒れてしまい、城内は混乱を極めている。

 そんな中で動ける者は公主たる自分しかない。どのみち、城にいても鳴鈴にできることはなにもないのだ。だったら、少しでも役に立てそうなことをしている方が良い。

 ──そう考えた鳴鈴は、さっそく旅支度を整えた。動きやすい服装に着替え、誰にも気づかれないよう、こっそりと部屋を抜け出す。

(黄蓮に気づかれたら怒られてしまうだろうけれど……わたしもなにか役に立ちたいの。それに……わたしがいなくなっても困ることはないもの)

 黄蓮はこの国に必要な存在だ。しかし、鳴鈴は違う。

 役立たずな鳴鈴一人がいなくなったところで、国が動かなくなるわけでも、大きな損害が出るわけでもない。

 鳴鈴がちゃんと『雪蓮花』を見つけて、無事に帰ってくればいいだけのこと。

 そうすれば、また鳴鈴が〝お騒がせ〟を起こした、というだけで済む。

(わたしがお父様を助けなきゃ。それがわたしにできることなのよ!)

 気合いを入れ直し、鳴鈴は『雪蓮花』を求めて、一人こっそりと城を飛び出したのだった。



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