雪やこんこ 霰やこんこ

「ここは…どこだろう…?」


雪山を転げ落ちていたはずの僕は、気がつくと森の中に寝そべっていた…


「なんで…?」


体の感覚的に、ここは夢の世界なのかな?

そう思いながらあたりを歩いていると茂みの向こうから話し声が聞こえた。


「ねぇヨウくん、本当にこっちで合ってる…?」

「大丈夫大丈夫!僕を信じて!

それとー、僕のことは呼び捨てで呼んでいいんだよ!」

「ああ、そうだったね…ヨウ…?」


僕の名前…?

ということは一人は昔の僕かな?…って考えていると、茂みから小さな子供が二人飛び出してきた。


「あれー?こっちじゃなかったのかな?」

「ねー、もううちに帰ろうよー…」


二人には僕は見えていない…

記憶の欠片を取った覚えはないけど、やっぱり夢かな?


…と思ったその時…急に景色がぼやけて、場面が変わった。

夢っていつもこんな感じだよねー…


「うわーん…ママぁ…」

「ここどこー…助けて…パパぁ…」


泣いてる、やっぱ迷子になったなこの子たち…

助けてあげたいけど、二人には僕は見えないんだよね?

うーむ困った困った…


「ぐすっ…」

「うう…」


二人がメソメソと泣いていると、森の向こうから声が聞こえた…


「お前たち、そこで何をしているんだ?」


向こうからやってきたのは、茶色い肌に金髪の髪をした人だった…

けっこうミスマッチな髪色だなぁ…あっ、失礼かな…!?


「お姉さんだれー…?」

「私は(ノイズ音)、通りすがりのフレンズだ。」


フレンズだったのね、そう言われてみると…髪の形がハシビロさんみたいに翼っぽい。

名前、聞こえなかったけどね…


「それで…お前たち、ここで何をしている?」

「えーっとね…」


昔の僕がかくかくしかじかそのフレンズに説明すると、そのフレンズは自身ありげに答えた。


「ふふっ、そういうことなら任せなさい。私は空が飛べるからな。」

「ほんと…!?」

「わーい!お空お空ー!」


そして…そのフレンズが小さな二人を抱き上げると、空へと浮き上がっていった。


「わーい!たーのしー!」

「わわわわ…」


一人めっちゃビビってるけど。


「それっ、行くぞ!」


通りすがりのフレンズがキラキラとした輝きを落としながら飛んでいったところで、僕の意識はぼやっと薄れていった。


〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜

「んー…はっ!?」


ここどこ…!?また夢!?

じゃない…みたいだね?


「えーっと、誰か居ないかなっ…んっ?」


僕がキョロキョロとしていると、茶色い毛のフレンズらしい人と目があった。


「あっ、目覚めました?あなたが雪の上で倒れていたのでここまで運んで来たんです〜。」


なるほどー、このフレンズさんが僕を助けてくれたと言うわけね…

きっとこのフレンズさんがいなかったら僕は死んでたでしょ、間違いなく…


「ありがとう、本当に…」

「いいんですよー、何でも助け合いですよ。」


いやぁ、このパークにはいい人しかいない!

あ、一人いい人じゃないドットは居たか…

とりあえず、自己紹介行ってみよう!


「助けてくれてありがとう、僕はヨウ。」

「ヨウ…ああ!あなたがヨウさんでしたかぁ!」


おっ、このフレンズさん僕のこと知ってるのかぁ…!?

もしかして僕有名人?なんちゃって…


「アルシノさんから噂は聞いていましたよ、私はマンモスって言います。」


マンモス…は知ってる、よく原始人に石槍刺されてるゾウのご先祖さまでしょ?

…なんともひどいイメージ持ってるな僕。


「よろしくマンモスさん、アルシノさんとは知り合いなの?」

「はいー、古くからの友人です。」


そうだったのか、そういえば元気にしてるかなぁ…


「エカルちゃんの事、ありがとうございました…

あなたのおかげであの子は一歩踏み出せたも同然ですし…」

「いやー、大したことはしてないよぉ〜…」


あんまりにもべた褒めされて、めちゃくちゃわかりやすい照れ隠しをした。


「アルシノさんたちは元気にしてる?」

「もちろん、最近は自分たちで『けもグループ』を作ろうなんて言ってたような…」


けもグループ?

なんかの集まりかな?


「それってどんなの?」

「同じ特徴を持ったフレンズたちが集まって作るチームみたいなものですね、たしか名前は…『ゼツメツ・えぼりゅーしょん』だった気が…」


なかなか…アルシノさんっぽいセンスの名前だと思う。


その後もしばらく、マンモスさんから『ゼツえぼ』のみんなの話を聞かせて貰っていた。


「いやー、みんな面白い人たちだね!」


なんて楽しくお話ししていたんだけど…


「…あっ!いけない…」

「どうしたんですか?」

「僕は温泉宿に帰らないといけないんだ、みんなが待ってる…」


ツクヤ、心配してるだろうなぁ…

スナネコとツチノコそしてナミちー、寒くないかなぁ…


「なるほどー、そういう事なら任せてください!

温泉独特の匂いを辿ればわかるはず!」

「すっごーい!そんな事できるんだね!」


ということで、僕はマンモスさんの助けを借りて温泉宿を目指すことになった。


ツクヤたち、何してるのかな…?


〜ツクヤ視点〜


俺たちは、恐竜セルリアンに吹っ飛ばされたヨウを探すためスタッフカーに乗り込んだ。


そして今は、真っ白な雪の下り坂を降りているところだ。


「どこだー!ヨウ!」

「どこですかぁー?」


ツチノコもスナネコも、ヨウのことをものすごく心配している。


「ねぇツッチー、今こそアレの出番だよ!」

「おお、アレだな?」

「アレなんて言ったっけ??」

だっ!!」


あー、なんだこのやり取り…!?

…ヨウも同じこと言いそうな気がした。

とにかく、ツチノコの力を借りてヨウの居場所を探ってもらうことにした。


「どうだ、見つかりそうか?」

「ダメだなぁ、遠すぎる…」


冷え性か何かで元から体温が低いヨウだ、無理もない…

寒くて苦しんでいるのでは…と思うととても不安になる。


「…ラッキー、頼んだ。」

「マカセテ。」


〜さらに移動したあと〜


車を走らせていると、ツチノコがしみじみと話しだした。


「それにしても、とんでもないヤツだったな…」

「ドットの事か?」


「ああ、ヨウはそう呼んでたなぁ…」

アイツドットは…幼さの中に残酷さがあった。」


俺がそういうと、ツチノコが聞き返した。


「幼さの中の残酷さ…と言うと?」

「例えるなら…のようだった。」


そう、まさにアイツはそんな感じだった。

蟻の巣に水を流し込んだり、カブトムシを無理やり戦わせたりするような感じだ。


「アイツは何としてでも止める。そうしないと…パークが地獄となる。」

「そうだな、ドットの好きにゃさせないさ。」


ツチノコと俺は、改めて諸悪の根源と立ち向かう意思を固めた。


ヨウ、無事で居てくれよ…?


〜ヨウ視点〜



「それにしてもヨウさん、雪に半分埋もれてよく生きてましたねぇ…?」

「いやー、何でか知らないけど結構タフだからねぇ」


タフさには自信あるよー、まあめっちゃ寒いけど…


「寒い、めっちゃ寒い…」

「頑張って、匂いがだいぶ近づいて…おやっ?」


マンモスさんが突然止まると、片手を出して止まるようにジェスチャーで伝えた。


『グルルル…』


「あれ、さっきのセルリアンですね…隠れましょう。」

「ダメだよ、アイツ放ったらかしにしたら沢山のフレンズが傷つく事になる。」


アイツは絶対にここで倒しておかないと…

行こう…!


「優しいんですね、私も一緒に戦いますよ。 !」

「ありがとう、勝手でごめんね…?」

「良いんですよ、パークはみんなで守らなきゃですから!」


マンモスさんの力を借りて、一緒にセルリアンをやっつける事にした。


「セルリアン!やっつけてやる!」


僕は弓をサンドスターリアライズさせて、思いっきり矢を飛ばした。

矢っつけてやる…なんちゃって。


『ギャオォォォォス!!!』


うおおっ、耳がキーンとする…


「えいっ!」—マンモスさんも僕に続いて攻撃する。



『グルァァァァァッ!!!』


「いてっ!」

「一旦隠れましょう!」


マンモスさんに手を引かれて、僕たちは岩の後ろに隠れる事にした。


「あいつ、めちゃくちゃ強い…」

「私のけものミラクルでも怯ませるくらいが精一杯…ああ、私がデッカくなれればなぁ…」


デッカく…かぁ…ん?

そういうカードがあったような…?


「えーっと、どれだったかなー…あった!」


模様が描かれた石のカード、戦うモンスターを大きくする巨大化カードだ。


「使えるかわからないけど…試してみるか…」

「何が始まるって言うんです…?」


僕はマンモスさんにカードをかざして、勢いよく言った。


「発動!」

「…?」


しかし なにもおきなかった!▼





じゃなーい!どうするんだこれ!

これじゃあ勝てないよ…


「こんなところで…終わる訳には…」


セルリアンを睨みながらそう言っていると、お守りから声が聞こえた。


『お困りのようだな?陽光の子よ。』

「それって僕の事?…一瞬分からなかった。」

『なかなか感じ出ると思ったんだがな…じゃない、本題に移るぞ。』


うーん、よくわからないけど…

助けてくれるのかな?


『お前の持つ具現化リアライズの力…そろそろ進化する頃だろう。』

「んー、よくわからない。」

『…まあいい。そう言う訳だから、私が進化の引き金を引く手伝いをしてやろう。』


おー、とってもありがたい…

なるべく手短にお願いしますよー?


『では行くぞ…ふうぅぅぅ…』


お守りの声が力を込めると雲で覆われていた空が晴れて、日の光が差し込んできた。


「おお…!?あったかいなぁ…?」

『どこかの国の伝承でも、光の力は太陽の下で真価を発揮すると言われているからな…はあっ!!』


声がさらに力を込めると、だんだん力がみなぎってくるのを感じた。


「おお…なんか、いける気がする!…なんちゃって。」

「空が急に晴れたと思ったら…どうしたんです、ヨウさん…?」

「マンモスさん、もう一度やってみよう!」


僕はもう一度マンモスさんにカードをかざして、力を入れた。


「発動っ!!」


僕が力を入れると、マンモスさんの体が光に包まれて…グングンと大きくなっていった。


「すっごーい…魔法みたい!…いや、魔法…?」

「今だよマンモスさん、やっちゃって…!!」


こ…これ結構キツいなぁ…?

体じゅうを引っ張られてるみたいに痛い…


「了解、覚悟しなさいセルリアン!」バシュウゥゥゥゥ!!


【ペタンコ・ビッグブレイキングプレス!!】


セルリアンの真上にセルリアンの何倍もするくらいデッカいゾウの足が出てくると、セルリアンめがけてズドーン!と落ちてきた。


『ギャアァァァァァァァァ!!!!!』


セルリアンはメキメキと音を立てながら潰されると、キラキラを落としながら崩れていった。

やっぱ味方の攻撃の方法も冷静にみるとエグい。


「やった…!!はあ…疲れた…」

「大丈夫ですかヨウさ…おおっと…?」


僕が力を抜いたら、マンモスさんは元の大きさに戻っていった。

それと、アレをやるとものすごい疲れる…


「僕は大丈夫…みんなが待ってるから…」

「無理をしないでください、私が背負って…」


『ズサササササッ…!!』


マンモスさんが喋っている途中に割り込むように、何かが音を立てながら近づいてきた。

アレは…スタッフカーだ!


「わー!みんなぁ!」

「無事か、ヨウ!?」


真っ先にツクヤが駆け下りてきた、やっぱり心配だったよね…


「やれやれ、これで安心だな。」

「寒かったでしょうヨウ、帰りましょ?」

「私たちも…結構寒くなってきたし…」


スナネコたちも一緒だ、なんだか安心した…

マンモスさんにはお世話になったなぁ…


「ありがとうマンモスさん、おかげでみんなに会えた…」

「ふふふ、良いんですよ〜!エカルちゃんのお礼も出来ましたし♪」

「おや、エカルの知り合いだったか。」


という事で、マンモスさんを紹介してみんなでお礼を言った。


「せっかくだし、私も温泉に寄って行きましょうかね?」

「ぜひー♪」


と…その前に、記憶の欠片を拾っていかないと…

あった!


「おっ、ヨウ…また思い出すのか?なら準備しておかないとな。」

「ありがとうツクヤー」


荷物を温泉宿に置いていったおかげか、荷物スペースが空いていたからそこに寝せてもらった。


「それじゃ、しばらくお休みなさいっ」


僕は記憶の欠片を体に吸い込ませて、目を閉じた。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

目を覚ますと、ヨウは雪山に立っていた。


『おっ…雪山かぁ…』


あたりを見回すと、雪だるまやらかまくらやらが色々と作ってあった。

かまくらをしばらく見ていると、小さな子供が歌いながらかまくらを出たり入ったりしていた。


「ゆーきやこんこ♪あーられやこんこ♪」


見た目からして昔のヨウだった。

昔のヨウは雪の上でゴロゴロしたり、ニコニコしながら飛び跳ねたりしながら遊んでいた。


「ヨウー」


昔のヨウの前にもう一人、小さな子供が走ってきた。


「どうしたのー?」

「ゆきうさぎ作ったー」

「わー、かわいー♪」


見たところ二人は、とても仲が良さそうな雰囲気だった。


『またあの黒い子だ…男の子…?いや、女の子にも見える…』


ヨウには顔はよく見えなかったけど、後ろ姿は男の子とも女の子とも取れる見た目をしていた。


『そうだ、それでこの後…めっちゃ風邪ひいた覚えが…』


そしてヨウは、少しずつではあるけれど思い出してきている。

やっぱり自分はジャパリパーク育ちであることを…

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


「ヨーウ…?」「ヨウー?」「ヨウ?」

「うーん…んっ、呼んだ?」


目を覚ますと、ツクヤとスナネコとツチノコが僕の名前をめっちゃ呼んでいた。

ここは…温泉宿?帰ってきたのかな?


「それにしてもマンモス、すごい怪力だったな…」

「ヨウをあんな軽々と運ぶなんて、さすがですねー」


そうだ、マンモスさんはどうしたんだろう?


「マンモスを探してるのか?マンモスならもう温泉に入ってる頃だと思うぞ。ギンギツネたちと一緒に。」

「そっかー、もう一回お礼言っておこうと思ったから…」


うーん、とりあえず…体すっごい冷えたから僕たちも温泉入ろうかな?


「温泉入らない?結構冷えたし…」

「そうだな、一緒に行くか…」


〜お風呂〜


「ふいぃ〜疲れが取れるぅ…」

「あったかいな…」


ツクヤと一緒にリラックス、やっぱりお風呂に入るとかわいくなるツクヤ。


おっ、そういえば…


「ツクヤさ…昨日の夜、『死なないで』って寝言言ってたじゃない?…何かあったの?」

「そ…そんな事言ってたのか…?///」


ツクヤはめちゃくちゃ恥ずかしそうな顔をしていた。


「まあ…気になるのなら…?」


そう言って、ツクヤは昔の話をしてくれた。


「母さんは…俺の誕生日の日に死んでしまったんだ…」


➖➖➖➖ツクヤ語りの回想➖➖➖➖


俺の父さんは凄腕のフレンズドクターだった…

だからいつも忙しくて、俺と一緒にいた事なんて殆ど無かった。


そう、それは誕生日の日も同じ…


「なんで父さんは来ないんだよ…!!」

「ごめんねツクヤ、お父さんは今日もお仕事で…」


そんな事はわかっていた、だけど…

ものすごく悲しかったんだ。


「父さんが来れないならこっちから会いに行く…」

「あっ、危ないわよ!?最近はセルリアンも…」


母さんが言い終わらないうちに俺は家を飛び出していった…

ここで母さんの言うことを聞いていれば…


「はあ…はあ…はあ…」


俺は夢中で森の中を走っていった。

母さんも追いかけてきたんだろう…


「父さん…」


俺が一旦休むために止まったその時…


「きゃああっ!!」

「母さん!?」


母さんの悲鳴が聞こえて、きた道を戻って行くと…

倒れてきた木に下敷きになった母さんがいた。

しかも、セルリアンがその周りを囲んでいた…


「母さん!!そんな…嫌だ!」

「ツクヤ…私の事はいいのよ…」


そして母さんは力なく続けた。


「お家に帰るのよ…いきなさい、ツクヤ…」

「そんな…俺のせいで…母さん!死なないで…!!」


俺はセルリアンをなぎ倒しながら母さんに近づいた…だけどそこに居たのは…


「嘘だ…嘘だ…」


オオカミの姿に戻った母さんだった…



そして父さんが帰ってきた後、俺は全ての事情を説明した…

だけど、父さんは俺を責めなかった…


「すまないツクヤ、お母さん…」

「謝らないで父さん…」


➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖

「母さん…俺のせいだ…俺のせいで…」

「ツクヤのせいなんかじゃないよ、寂しかったんだよね…」


ツクヤはものすごく悲しそうな声だった…

話してるうちに涙も出ていたし…


「ごめん、母さん…」

「辛かったんだねツクヤ…こんな事話させてごめんね…?」


これは…悪いことをしちゃった…

ツクヤがこんなに悲しんでいるのは初めてだね…


「お前は悪くない、ヨウ…むしろ、思いきり泣いてすっきりしたよ…」

「そう…?それなら良いんだけど…」


その後、いっぱい頭や背中を洗ってあげた。

ツクヤの悲しみを癒そうとするように、優しく…


「それにしても…お前は上手いな、ヨウ?」

「そうかなー?わしゃわしゃ…」


〜寝室〜


ツクヤは寝る前にも、少しだけ昔の話をしてくれた。


「母さんが居なくなった後、俺は親戚の家を転々としていた…だけど、どいつもこいつも俺を『けだもの』だの『オオカミ男』だのいってすぐに世話をやめていた…」


そんな…ひどいなぁ…


「それで…最後に父さんが頼ったのは…ん…?」

「どうしたの?」


ツクヤは少し首をかしげると、布団に寝そべって言った。


「あまりこの辺は思い出せない、一番長くいたはずなのに…」


もしかしたらツクヤも、記憶が欠けているのかな…?


「単なる記憶の欠落か…それとも…」

「ドットの仕業…かも?」

「そうだったりするかもな…ふあぁ…」


ツクヤは小さくあくびをすると、かけ布団を僕と自分にかけて言った。


「今日はもう寝ようか?おやすみ、ヨウ…」

「そうだねぇ…雪山歩き回って疲れちゃった…おやすみ♪」


ツクヤと僕は、隣同士の布団に潜ってすやすやと眠りについた。



〜次回に続く〜

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