第2話 心の折り方を教えてください

 条件反射で彼女の心をえぐった真。

 告白したのに玉砕された小苗。


 気まずい空気が漂うが、彼女のメンタルは強かった。


「付き合ってください!お願いします!」


 全力でもう一度告白する。


「無理」


 その一言だけ。


「お願いします!付き合ってください!」


 三度目の正直というチャンスにかける小苗。

 ここで、しつこい告白につられて墓穴を掘る真だった。


「いや、そもそも初対面なのに付き合えるわけねえだろ!友達からとかいろいろ………」


 そこで気づく、自分が何を口走っているのかについて。


(しまったついアドバイスしちまった)


 自分でまねいた失態を悔やむ。


「なら、友達からお願いします!」


(ほら切り返してきた、

 誰かコイツの心の折り方を教えて)


 その後の登校日も、何度も何度も告白してくる。

 次第には、どの場所であろうと告白してきた。

 一番すごかったのは、ゴミ箱の中から出てきたり、公園近くの池から飛び出てきたことだった。


「お前は忍者か!いい加減諦めろよ!」


 走りながら巻こうとするが、実はとんでもなく足が早い。

 捕まえようとすればできるはずなのに、最初はしようとしていなかったのか、今度は全力で走ってきた。


「あなたから止まってもらって友達からなってもらおうと思ったけど、全力で走るね」


 すると一瞬で捕まり、ラグビーで言うところのタッチダウンのような感じになってしまったのだった。












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