第29話 火の祠

精霊がいると言われる残る3箇所のうち2箇所は既に分かっている

ドラコに地図で確認してもらったので間違いないようだ

アイスランド(風)、南極(土)となる。分かっている場所は大丈夫だが分かっていない場所は各国が全力で探し出す前に見つけた方が良いのではないかとジェーンが言い出した。


はっきり言うとドラコは頭がいい。何かヒントとなるようなものがあれば思い出すような気がする。我々よりも古い時代の文明な様なので、その時代の復元地図を見せること思いついた。古代の地形図をヒントに思い出した。ドラコの話を集約するとどうも太平洋の島、セネガルの西のフォゴ島のフォゴ山が怪しいようだが、活火山であるが大丈夫なのだろうか。


さっと検索エンジンで調べてみたが、どうやら2010年代に噴火しているようだ。その情報を得るだけためにいかほどのアフィブログサイトを見ただろうググってもカスとはこの事だ。 割と真剣に怒っていたのでアメリカ大手の検索エンジン会社より健全な検索エンジンの会社を作ってみるのもいいかもしれないと備忘録として覚えておく。確か偽物のドラゴンの映画映像や そういった虚偽の映像は確かここのサイトが多かった。 元広告代理店のできる山田さんと後で打ち合わせをしようと心に決めるも忘れることが多い俺だった。


最近は男同士で加藤さんと山田さんとだべっていることが多い。加藤さんは釣り好きでこの島に来たことによって休みの日は釣りばかりしている。山田さんは株が大好きらしく一生懸命トレーダーとして毎日グラフとにらめっこしている。そんな趣味が全く合わない3人だがなんとなく集まってしまうのだ。俺は加藤さんに用事があったので話しかけた。

「加藤さんこのフォゴ島っていう所に行きたいんですけど許可とってもらえますか」

「そんなものは柳沢さんに直接頼めばいいじゃないか?」

「だって俺、柳沢さん苦手なんだもん。頼んでいいかな」

「気持ちはわかるけどバレたら後で柳沢さんが拗ねるぞ」

「それもそうだな。じゃあちょっと電話しに行ってくるわ」


そう言いながら俺はフォゴ島を飛べるように手配をしてもらうようお願いしたのだった。


柳沢さんは米軍と話をつけておくので映像と古文の写真はしっかり取ってくるようにと言われた。またセネガルのカザマンス地方には反政府勢力がいるので近寄らないようにする事ととかなりきつく言われた。そして最後に一言勧告をしてくれた。どうも女性にはあまり勧められない地域だと教えてくれた。どうやら渡航禁止レベルがかなり高い地域に近いので、かなり危険な様だ


その晩集まった3人ドラコ、俺、ジェーンはその事について話し合った。


「豆鉄砲なんぞ何も怖くないぞ。さっさと行くのじゃ」

ドラコは景気のいい調子でそんなことを言ってくる。

「私も大丈夫よ、気にしてないわ。ドラコちゃん信じてるの」

ジェーンもあまり気にしてないようだ。もうさっさと準備して出かけることにしよう。


いつもながらの恥ずかしい体勢だがもう気にかけることもなくバッサバッサとセネガルの西のフォゴ島へ向かった。対象となる山は活火山だったらしく山自体が黒い絶壁に追われているような感じだ。緑が多い自然な山というものとは全く違う。黒い山といえばいいのだろうか。何やらドラコは気づいたらしくちょっとした広場のところに降下して降りた。


「ここに秘密の扉があるのじゃちょっと待って」

「#”$””%$##”$」

ゴゴゴゴゴゴゴゴという音とともに岩に隠れていた扉が開いた。中は大きな広間になっているような昔の神殿を思い出すような、そんな感じだ。恐る恐るではあるが3人は映像を撮りながら進んでいった。


そこにいたのは赤い一匹のカエル。今回はこのカエルが守護者のようである。

「じゃあドラコ守護者の説得は頼んだぞ」

はっきり言ってドラコ様々である。ほとんどのことをドラコに頼み交渉までまかせているのは、少しいたたまれない。


「まあ任せておけ」

このドラコの良い男っぷり、俺がドラゴンだったらきっと惚れているだろう


話がついたようで俺はカエルに連れられて奥の広い部屋へ入れられた。きっといつものように食べ物を作っていれば出て来てくれるだろうと準備を始めた。 そして料理をすること1時間ついにその時は来た。


「来たわね」

そう呟いたのは意外にもジェーンだった。

「お前にも見えるのかい」

「うっすらと感じるわ」

「いや、とりあえず一度トオルが取った後にジェーンに渡した方が良い」

ドラコにそうを勧められたのでとりあえず俺が火の魔法を取得した



古文書や施設など録画できるものは録画し内戦中との噂もあるので、ハルマッタンと呼ばれる砂塵に見舞われながら、さっさと引き上げることにした。

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