第12話 ドラゴンチャンネル開設

「Hiya-トオル!帰ってきたわよ」

元気いっぱいで戻ってきた ジェーン俺は CNN と契約状況について確認してみた。

「簡単に説明すると今までの出演料が1回あたり1000万ドルよ。合計4回ね」

1000万ドルということは一ドル100円で計算すると・・・ アレすごい金額になってる。思わず聞いた金額に唖然としてしまう


「それって本当なの?1000万円じゃなかったのか? じゃあ次からの制作費はどうなるの?」

「次からは制作費込みで1000万ドルになるわ。やっぱりスポンサーの問題で金額は増やせないみたい。でも映像の著作権は私たちになるから他の放送会社に売ることはできるわ」

「じゃあ一本作ってCNNとN○Kとネットに流せばいいのかな?」

「とりあえずそんなもんで良いんじゃない。後会社作ってきたから代表取締役はトオルね」

「あー分かった了解了解」


CNN 放送局を一本で撮影することも可能だけれども、やはり保険として別な会社にも放送しておくことは大事だと思う。いざという時のために考えておかなければならない。そのためにネットに映像投稿してN○Kにも流す方向で考えていた。


N○K の小島さんに電話して確認したところ広告代理店を挟みたいと説明を受けた。確かに広告代理店に頼めばホームページやグッズの販売とかまとめてやってくれそうだ。でも中間搾取の面で強い部分があるのも確かだ。


広告代理店博愛堂から山田さんという女性がやってきた。

「初めまして山田ですよろしくお願いします」

「こちらこそよろしくお願いします」

「川上さんの場合ドラゴンの特許とっていただく必要があるのでその手続きと会社の法人化ですかね。そちらをしていただいて金銭関係をお支払いするようになると思います。今現在スポンサーを募ってますがこちらは反響が強いので何社でも選ぶことはできます」


スポンサーとかもう募集しているなんて早い! やり手なのかなと思わざる得なかった。


「特許や著作権を川上さんの方で持っていただくということで計算しますとホームページの広告費とグッズの販売でロイヤルティがおよそ収入の10%程度が広告代理店の取り分になりますね。広告については1本あたり5000万円くらいになるでしょう」


「多分問題ないと思いますがジェーンと確認してから回答しますので契約書のみお預かりいたします」

そう言って博愛堂の山田さんとは別れた。


撮影はジェーンがメインになって話してもらって俺はお手伝いみたいな感じで撮影することになった。英語版と日本語版の2種類を撮影してそれを販売していく事に決定した。


記念の第1回撮影はドラゴンの名前の公募から始まった。放送日は1週間後だがストックを作りたいらしいので今現在撮り溜めをしている。ドラゴンには飯を与えている合間に撮影をしているだけだ。

放送の公式名は『ドラゴンチャンネル』と決まった


放送日前夜の今日は撮影がないのでドラゴンにたっぷり食事を与えていた。

「あんまり構ってやれなくてごめんよ。好きなだけ食べてくれ」


ドラゴンに食事を与えながら顎の下を撫でてあげる。喜んだような顔をしてるような気がするが、ドラゴンの喜怒哀楽について俺は詳しいわけではない。


「明日お前の名前が決まるからないい名前になるといいな」


『私の名前はドラコじゃ』


「ん・・・何か聞こえた気がする気のせいだろう」


『私の名前はドラコじゃ、変な名前はつけるな』


俺は恐る恐るドラゴンを見ながら確認するように喋った。


「お前が喋っているのか?」

コクコクと頷いているドラゴンになんと返せばいいのか。俺の頭の中は真っ白だった


翌日第1回放送が開始されたのだった・・・・・・・・・



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