第7話 私は一護のお見舞いに行く(続)

私は一護の母親と待合室に居る。


一護の母親が私に声をかけてくるのだった。


「白雪楓さんの事は一護からよく聞いています」


「そうなんですね」


「白雪楓さんの事をお話する時の一護は楽しいそうに話してくるんです」


「はい」


「楽しそうに話してくるのはいいんですが、私はそれを聞いていると悲しく

なってくるんですよね」


「ど、どうしてですか?」


「一護は病気を抱えてて余命というのがあるからです」


「はい」


私は一護の母親のお話を聞いていると悲しくなっています。


「一護が楽しそうに白雪楓さんの事を言うと、私は心が痛みます」


「………………」


私は一護の母親のお話を黙って聞いている。


「一護は白雪楓さんと出会った事によって青春をしているんです。それなのに

一護は……余命があって……これからだって時に……」


「………………」


私は一護の母親のお話を聞いていると何も言えずにいた。


一護の母親も一護の事が心配なんでしょう。


それはそうですよね、親ですからね。


「白雪楓さん、一護の事を宜しくお願い致します」


「は、はい」


「一護にとって残り少ない人生となりますがそれまでは一護と幸せでいてあげて下さい」


「はい、わかりました」


私と一護の母親のお話が終わると二人は椅子から立ち上がると待合室から出ていく。


出ていくと私と一護の母親はエレベーターに乗って一階のボタンを押すとエレベーターが

閉まって一階にいく。


エレベーターが一階に着くと扉が開いて二人は降りると出入口まで歩いて向かう。


出入り口に着くと私と一護の母親はお互いに頭を下げて別れる。


「まさか、一護の母親と出会うなんて思ってもなかったなあ」


それに一護の母親から一護の事を幸せでいてあげて下さいとまで言われたら、

一護が生きている間はなるべく傍に居ないとダメね。


私は自宅へ帰っている途中に一護の事を思い出していた。


一番つらいのは一護だと思う。


一護は今日、私とお話をしている時に一度も悲しそうな表情をしていない。


どうして一番つらいのに弱いところを見せてくれないのでしょうか。


恋人なのにもっと頼って欲しいと感じた。


自宅に到着すると玄関の扉を開けて中へ入ると玄関で靴を脱いであがることにした。


私はそのまま自分のお部屋へ向かうとドアノブを回してお部屋の中へ入ったらドアを閉める。


そして、私はベッドの上に座ると鞄の中からスマホを取り出してスマホの電源を入れる。


スマホの画面が映るとメールが届いている事に気づいた。


メールの送信者を確認すると一護だった。


私はメールを開いて本文を確認することにした。


本文の内容はこう書かれてあった。


楓へ


今日はお見舞いありがとうな。


楓とお話が出来てとても楽しかったよ。


やっぱり、楓と居ると楽しいな。


次に楓がお見舞いに来る時はもっとお話が出来るといいよな。


また連絡をするな。


一護ったら………………。


私はメールを読み終えるとスマホの電源を落とした。


今日は私も疲れているし、このままベッドの上に横になって毛布をかけると

目を閉じて寝る事にした。


一護とまたデートが出来ますように……………………。

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