2-9.ゴーディアンの音楽
『闘士ゴーディアン』の音楽としてまずあげられるのは、塩見大治郎による主題歌「闘士ゴーディアン」とエンディング「希望に向かって走れ」の入ったレコード。500円でCBSソニーから発売された(品番05SH615)。レコードには当時のソニーアニメ系レコードレーベル名「LITTLE GANG」マークが付いている。
レコードの歌詞カードは4ページ。表面は銃を持つダイゴとクリント、バックにプロテッサーとガービンの顔。中面はマドクターの人型ロボットにキックするガービンとあおりを食って飛ばされるマドクター兵。手前はピーチィとチョコマとプロテッサー。裏面は歌詞とプロテッサー・デリンガー・ガービン。絵の作者名は書かれていない。
アニメブームの中で音楽集や挿入歌を発売するレコード会社が増えていたが、ゴーディアンにはそういう追加アイテムはなかった。わずかに主題歌のソノシート絵本が発売されただけである。
また、CD化にも長らく恵まれなかった。「闘士ゴーディアン」の初CDは、作曲家の山本正之が自らの秘蔵音源を手持ちのレコードから起こしたCDアルバム 『山本正之作品大全集』(ダブリューイーエー・ジャパン 1996/12/21)である。このアルバムの解説で、「闘士ゴーディアン」の「ゴーディアン」が使えないかもと言われ、急遽「ダンケルジャン」という歌詞で歌ったが、結局「ゴーディアン」が使えたのでお蔵入りになったエピソードが明かされた。現在でもどこかに没音源が眠っていると言われるが、発見はされていない。
山本正之自身が他歌手に提供したアニソンをカバーした『アニメの大王』(テイチクエンタテインメント 1997/6/21)でも「闘士ゴーディアン」を歌っている。
「希望に向かって走れ」の初CDはさらに下り、2006.09.13に発売された『山本正之電影ワールド 闘士ゴーディアン オリジナル・サウンドトラック』(ビー!スマイル)である。当時タイムボカンシリーズのBGM集を発売していた『山本正之電影ワールド』という企画が、その流れでタツノコの山本正之作品『闘士ゴーディアン』『ゴールドライタン』を取り上げたのだ。オリジナル音源をすべて収録したのに止まらず、フィルムにしかなかった「希望に向かって走れ」初期TV版、さらに「闘士ゴーディアン」の原曲である「シャークマン」のデモテープも特典収録された。
また、ブックレットも山本正之インタビュー(「シャークマン」の存在もここで明かされた)、本編紹介、BGM解説、設定資料集など充実していた。
その後、「闘士ゴーディアン」「希望に向かって走れ」はコンピレーションアルバムに何度か収録された。直近では『タツノコプロ55周年記念 ベストソングコレクション タツノコGoGo SF&アクション編』(日本コロムビア 2018/1/31)が入手しやすい。
次回は資料系書籍をメインに取り上げたい。
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